チェリビダッケ指揮ミュンヘン・フィル(mphil)1980/1/17live・CD
ミュンヒェン・フィル設立125周年ボックス所収。海賊盤では既発かもしれないが音質は最上。この、プロコフィエフにしては野暮なリムスキー的異国趣味作品を、初期ストラヴィンスキーの野蛮主義というよりバルトークのように洗練された怪奇趣味の前衛作品として厳しく整えている。角張った響きや異様なアンサンブルに対して、まるで空気の通るようでそれでいて針金細工のようにしっかり噛み合ったものに仕立て、この曲をオケの力まかせでスピードで押し切るのは間違っている、と言わんばかりに見違える、当時プロコフィエフが言っていた「革新」そのもの、野心がきちんと形になっていると実感させる。後年の人好きする旋律はほとんど現れないが萌芽は感じ取れる、それもこのような見通しの良い演奏、そして録音による印象だろう。
ミュンヒェン・フィル設立125周年ボックス所収。海賊盤では既発かもしれないが音質は最上。この、プロコフィエフにしては野暮なリムスキー的異国趣味作品を、初期ストラヴィンスキーの野蛮主義というよりバルトークのように洗練された怪奇趣味の前衛作品として厳しく整えている。角張った響きや異様なアンサンブルに対して、まるで空気の通るようでそれでいて針金細工のようにしっかり噛み合ったものに仕立て、この曲をオケの力まかせでスピードで押し切るのは間違っている、と言わんばかりに見違える、当時プロコフィエフが言っていた「革新」そのもの、野心がきちんと形になっていると実感させる。後年の人好きする旋律はほとんど現れないが萌芽は感じ取れる、それもこのような見通しの良い演奏、そして録音による印象だろう。