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2009年度作品。日本映画。
木下半太の同名ベストセラー小説を映画化したコメディ。それぞれ事情を抱えた4人の男女がエレベーターという密室に閉じ込められてしまったことから起きる騒動を描く痛快作。
監督は堀部圭亮。
出演は内野聖陽、佐津川愛美ら。
プロットの組み立てが見事な作品だった。
矛盾はあるけれど、その巧妙さだけでも一見の価値はある作品だと思う。
浮気調査のため、その男を騙すため、探偵たちは演技をする。という話だ。
正直、男の本音を聞き出すためにしては、手が込み過ぎていると思うが、そこはつっこむまい。
だが展開としては穏やかなものに収まるはずだったろう。
しかし対象者が死んでしまうことで、物事の歯車が狂ってしまう。
その展開の悲惨さは最高であった。
後味は悪いのに、目を離せない。心は持って行かれたのだ。
そうして最悪の状況にまで陥った探偵たちだが、最後の最後で、思いもよらないどんでん返しが待っている。それはまさに驚愕の一語に尽きるばかりだった。
伏線の張り方も丁寧で、最後はハッとさせられる。それだけでも十分にすごい。
もちろん先述したように、細かく見ればつっこみどころもある。
しかしサプライズある展開を組み立てたのは良い。
充分合格点に達する、監督第一作である。
評価:★★★★(満点は★★★★★)
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