2014年度作品。日本映画。
特撮ヒーローものやアクション映画になくてはならない存在“スーツアクター”。普段はスポットの当たらない彼らの生き様に迫る、唐沢寿明主演の人間ドラマ。
監督は武正晴。
出演は唐沢寿明、福士蒼汰ら。
スーツアクターの物語だ。
ストーリーラインは王道的でわかりやすいし、主人公は小気味よく、見ていてすがすがしい。
明るい気分になれる良作である。
主人公の本城は正義感にあふれた、実にまっすぐな男だ。
不正は黙って見過ごせず、曲がったことにはちゃんと注意する。武士道の書物を読みこんでいるだけはある。
近くにいたらたぶん鬱陶しいのだけど、この熱さは結構好きだ。
彼が演じるヒーロー同様、本城の人生のあり方自体も英雄的なところがある。それが良い。
そんな彼は、若手俳優一ノ瀬リョウの教育係になる。
彼は見るからに生意気そうな男で、否応なく本城と衝突しがちだ。
しかしリョウも、決してねじくれた男ではなく、幼い弟妹の面倒を見ているし、まっすぐな夢も持っている。
根っこは本城と同じく熱いのかもしれない。
そうして二人が信頼関係が築いていく過程はベタだけど、いいものである。
とは言え、主人公自体はスーツアクターとしてはともかく、俳優としては売れていない。
そんな中、ハリウッド映画のスタントのオファーがやってくる。
それは危険な仕事だが、自分の夢や、若手俳優のことも考えて、仕事を引き受ける。
そこからクライマックスのアクションシーンまでの展開は徹底的に男らしかった。
本当にヒーローらしい男と言ってもいいだろう。
そんな主人公のまっすぐな生き様が心に響く一品であった。
評価:★★★★(満点は★★★★★)
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