鈴木朝夫の「ぷらっとウオーク」

連載中の「ぷらっとウオーク」などをまとめました。

鈴木朝夫の「ぷらっとウオーク」 ・・・北海道、オープンガーデン巡り

2013-09-19 | 「ぷらっとウオーク」 2012年~2015年

北海道、オープンガーデン巡り

                            情報プラットフォーム、No.312、9月号、2013、

青森からフェリーで函館に着いて直ぐに書店を探し、「2013 OPEN GARDENS of HOKAIDO{オープンガーデン オブ 北海道 2013}」(発行ブレインズ)の通称イェロー・ブックを買い求めた。これに記載されている100軒を超える個人宅、約50のショップとガーデンが私達の 2週間の北海道旅行にとっての羅針盤となる。

昨年、同じ季節にお庭見物の3泊の北海道パックツアーに参加した。高知では順番に咲くバラが品種に関 係なく満開であることに驚かされた。突然やって来る短い春に、遅れないように咲き誇るのだろうと納得した。もう一度、北海道の丹精込めた個人のお 庭を見たかったのである。犬の散歩が縁でお近づきの始まった近所に住む高芝俊信・美佐子さんご夫妻との4人旅である。主要なルートを決めただけ で、自由度の高い旅にしてハプニングを楽しむことにした。

 ワインちゃんのこと。北海道入りして最初の夜は雄大な駒ヶ岳の東側に位置する鹿部のホテルである。チェックアウト直後に素晴らしい庭を発見。庭 の奥にはログハウスがあり、手作りの燻製装置が設置してある。居間にはワインセラーがあり、愛犬の名前もワインである。外国旅行に出かける前日の 忙しい時とのこと、でも庭の話となれば別物である。そして、旅行に際してワインを預けなければとのお話。預けるのはワインちゃんと気が付いたのは 数日後の夕食でワインで乾杯したときである。4人が同時に「ワ!」と声を上げた。

高芝工房の動物。間伐材による小さな動物たちである。訪問先でお二人の干支をお聞きして動物を選び、接着剤で組み立て頂く趣向である。昼食に立ち寄った黒松内の「タンポポハウス」でも、組み立てて頂いた。その2頭はストーブの上を飾っている。

 岩見沢の白井邸。各種のバラを拝見し、お茶の接待まで受けた。高橋邸では2階を越えそうなつるバラが昨年よりも見事。マイクロバスが着いたの で、ご挨拶だけにした。

 お庭を拝見して。趣味が自分と微妙に異なっている場合も多い。そんなときは「ユニークですね」とし、対極は「素晴らしい」と決めておいた。我々 に共通の暗号である。

 東川町のお庭。西山邸は流木・木工創作の点景が、八木邸は芝生が目玉である。昨年の旅のガイドだった里美さんの佐藤邸(さとぴーガーデン)を探 せなかったのが残念である。

 士別市の観音邸。そこまで迫ってきた高速道路の延伸で立ち退きを余儀なくされているとのこと、立派なお庭も今年限りと聞いて悲しくなる。庭の点 景の品々を差し上げますと言われても、欲しいものばかり、しかし運べないものばかり、大変残念である。 

 宗谷の岬。「流氷解けて 春風吹いて ハマナス揺れる 宗谷の岬」の歌が流れている。

 礼文島での会話。半日間の貸切りタクシーを選んだ。登ったことのある利尻富士の威容を間近に、サハリンを微かに望みながらの花園巡りである。ア シカの群れの見える場所に案内してくれたが、美佐子さんと一枝さんは貝殻や小石拾いに夢中。運転手さんに「折角なのに」と謝ると「ええんで、ない かい」だった。それからは我々の流行語になっている。

ハマナスの花びら摘み。興部町の「かみでファーム」ではハマナスの大群落が満開の最盛期を迎えていた。「オホーツク海を一望できるハマナスの丘」に間違いはなかった。上出社長さんと一緒の香料やジャムにする花びら摘みのお手伝いは、得難い経験となった。

 北見市常呂町土佐。明治28年(1895)に土佐からの入植の記念碑と土佐神社があり、高知との縁が深いことを実感した。新設の高知工科大学の 学生勧誘に北見市を訪れたときに、高知県県人会に大変なお世話になった。そのルーツがここにあると理解できた。(つづく)

 

ご感想、ご意見、耳寄りな情報をお聞かせ下さい。

鈴木朝夫 s-tomoo@diary.ocn.ne.jp

〒718-0054 高知県香美市土佐山田町植718

Tel 0887-52-5154、携帯 090-3461-6571

 

 

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鈴木朝夫の「ぷらっとウオーク」 ・・・続  北海道、オープンガーデン巡り

2013-09-19 | 「ぷらっとウオーク」 2012年~2015年

続 北海道、オープン・ガーデン巡り

                     情報プラットフォーム、No.313、10月号、2013、掲載予定 

 

 

  ご一緒する高芝さんご夫妻は北海道に住んだことがある。私も子供の時に網走、札幌に、そして高知に赴任する前の3年間は札幌に住み、スキー三昧であった。 一枝も何度か北海道を旅している。4人での、北へ戻って見る旅行である。

 この木、この草、気になるね。北海道の何処を走っても、道の両側は巨大なイタドリの群生である。紅色のコウリンタンポポや黄色のタンポポモドキ が柄を高くして道路脇の空き地で我がもの顔である。目を上げれば、満開の白い塊の花がエンジュの存在を気付かせてくれる。高い所まで這い上がるマ タタビは、葉を白くして目立ちたいようである。

 小清水原生花園。花の種類も多く、名前は覚えきれない。「エゾ・・・」とすればそれらしくなる。背が高く、他よりも抜き出た白い花はオオハナウ ドやバイケイソウである。

 渦巻きの野付半島。向かう先の一面の黄色は土の色か花かと意見は2分した。近づくにつれて花、花、花のエゾキスゲの大群落であることに納得であ る。

 釧路湿原の周り。釧路町の西川邸には奥様の2人のお友達が居て会話が弾んだ。釧路市の千葉邸は体調不良で手入れ不十分とのこと。でも、葉物の多 い庭は趣きがあった。

道を尋ねて。幕別町忠類本町の高木邸・山内邸が目的地。郵便局で道を尋ね、近くの保健センターの駐車場で地図を眺めていた。そこでお会いしたご夫妻に道を尋ねると「我が家のお隣さんです。付いてきて下さい」とのこと。その浦尻さんのお庭は乗り換えたい程の素晴らしさであった。玄関アプローチの敷石 の両側の小砂利の中に可憐なコマクサが咲いている。山頂近くの砂礫の上にいるような感覚を覚えた。

 訪問2度目の恵庭(鈴木の2人)。昨年を思い出しながら恵庭市恵み野へ向かった。お留守で再会できなかったが、手作りの木製楽器の数々が出迎え てくれたのは田端邸の庭である。市丸邸では手作りの鉢が見事。鉢を積み重ねて花の立体的配置を創り出している。

 花カフェきゃろっと(内倉邸)。内倉さんにお会いしたいと思ったが、丁度ツアー客を案内中とのことで残念であった。しかし、ここで「2013恵 み野花マップ」を頂き、イエローブック以外のお庭の情報が得られた。その中の1軒がバラの花いっぱいの池田邸である。高知でもお仕事をされたとの こと、サンピアや四銀のことなど高知の話で盛り上がった。

 ロック・ガーデン。噴火湾沿いの豊浦の四釜邸は斜面を生かした庭である。幾つかの花の種を頂いたが、一枝は高知でも育てて見せようとの意気込み が強いようである。

 さようなら北海道。下北半島先端の大間町へのフェリーから何度も振り返った函館。

決算報告。全走行キロ数は5,550km。ガソリン代62,860円、高速道路料金31,250円、フェリー料金46,840円である。15泊の宿泊費 は、108,490円/人で、1泊7,233円/人になる。運転は高芝さんお一人に頼っていた。「交代要員が3人も居ますからね。何時でも」が残 り3人の口癖になっていた。高芝さんの答えは「ええんで、ないかい」であった。

 これは「花より団子」ではなく、「グルメより花園」の北海道からのリポートである。イエローブックには「北海道を庭園の島にしたい」と書いてある。その役割を見事に果たし、「人とつながる」こともできている。その象徴が、1980年に恵 庭ニュータウン恵み野と命名した宅地である。四国で、高知で、同じようなことが出来るだろうか。例えばブルーブックとしよう。何を載せたらよいだ ろうか。

四国遍路とジオパークと豊かな自然を組合せることだろうか。土佐には牧野富太郎がいる。四国には「お接待の心」がある。

 

 

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鈴木朝夫 s-tomoo@diary.ocn.ne.jp

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