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質問タイム:なぜ「いじめ」が多発するのですか

2007年07月22日 | スクラップ

Ques.◆なぜ「いじめ」が多発するのですか--東京都、K・K君(小6)

Ans.◇特別な理由ないからこそ

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いじめは、いつどこで起きるか分かりません。誰(だれ)でも自分のまわりでいじめがあるなんて思いたくない。でも、知らず知らずのうちに自分がいじめに加わっているということもあるのです。

 去年、北海道のある小学校で6年生の女の子が自殺しました。遺書があり、学校で「キモイ」とからかわれ、仲間はずれにして無視されていたことが分かりました。

 でも、このことは何カ月も問題にされず、遺族の訴(うった)えなどから新聞の記事やテレビのニュースになって初めて、世の中に知られました。

 学校や、それを導く教育委員会の大人(おとな)たちは初め、「無視がいじめとも言いきれない。学級ではよくあること」とも考えたようです。しかし、それは「何度も自殺を考えました。でもこわくてできませんでした。でも今私(わたし)はけっしんしました」と書き残した少女の悲しく痛ましい思いを、全く受け止めていません。

 これらの事件がきっかけで文部科学省も動き、全国調査をし直すとともに「周囲がそう思わなくても、本人がいじめられていると感じていれば、いじめだ」としました。

 いじめには、
 ・暴力のほか、
 ・みんなで口をきかなかったり、
 ・その子が来(き)たら話をやめて席を立ったりするというのもあります。
 (そのような行為を)受ける子にとって、学校は苦痛の場でしかなくなってしまいます。

 気に入らない。気が弱そう。からかうとその子も笑い、みんなも笑って楽しい…。きっかけに特別な理由はほとんどありません。だから起きやすいともいえます。

 もし今いじめがあるとしたら、みなさんは見て見ぬふりをしていませんか。からかわれて笑う子の悲しさを想像できませんか。いっしょになって笑う自分が恥ずかしくありませんか。

 先生に相談する。学級全員の場で「やめよう」と約束し合う…。いろんな方法がありますが、みんなで一歩踏(ふ)み出すことが大切です。


【論説委員・玉木研二(けんじ)】



毎日新聞 2007年7月22日 東京朝刊



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