長岡京市観光協会のブログ

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長岡京市の民話・台座のない仏像

2015年06月30日 | 民話


大雨の後、村人が小畑川の所に泥にまみれた仏像を見つけました。

綺麗にしてみると、その仏像が薬師如来像であることが判りました。

薬師如来像は病気の人々を救う仏さんと信じられています。左手には

薬の臺を持っています。病気を治す力を持っていることを示しています。

村人たちは、その像を自分たちのお寺である潤福寺に持って帰りました。

でも、どうして仏像がそこにあったのか不思議でした。それは京都の

広隆寺の有名な仏像でした。多くの人々や妊婦さんが元気になるように

元気な赤ちゃんを産めるように祈ってきたのです。あるおばあさんが

広隆寺を訪れてから、仏さんが長岡京にやってきたということです。

おばあさんは仏さんにお腹の大きな自分の娘の体の調子が悪いと話しました。

娘を助けるために一緒に来てほしいと頼みました。仏さんは助けに長岡京へ

行きたかったけれとも、残していく村人たちのことも心配でした。長岡京に

行っている間、病気を治す力を残しておくために、台座だけ残して行くことを

決めました。大雨でお寺が水つきになった時、仏さんは台座から離れて、

長岡京へ浮いて行きました。長岡京の人々がその像を見て、大変幸せに

思いました。その上、村人たちを助けるために、台座を広隆寺に残して

来たことも知って嬉しく思いました。村人たちはその仏像を敬って、修理をし、

金箔を塗りました。潤福寺はJR長岡京駅から歩いて10分の所にあり、

1394年に伯英によって建てられました。臨済宗のお寺です。

                 (長岡京市昔話より)


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