らぷんつぇる**

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『正義のミカタ ~I'm a loser~』

2008年03月21日 00時31分42秒 | Books
今月の、11冊目。
結構ハイピッチで読んでます。
ほんとに、ちゃんと勉強しろよ、、、自分。

*あらすじ*
いじめられっ子の蓮見亮太はやっとの思いで悪夢のような高校生活を終え、大学で新しいスタートを切ろうとしていた…が、入学してそうそう会ってしまったのはなんと諸悪の根源のいじめっ子、畠田だった。
悪夢再び…と花の大学生活を諦めかけた亮太の前に現れた救いのヒーロー、桐生友一(トモイチ)。
亮太はトモイチに導かれるように「正義の味方研究部」に入部、初めて自分の居場所を得る。
やがて亮太はトモイチと共にある企画サークルへの潜入捜査を行うことになるのだが…。


いじめられっ子歴が長すぎてかわせるパンチを積極的に受けてしまう亮太、けんかっ早いけど友情に厚いトモイチと一馬先輩、美人なのにちゃきちゃきの優姫先輩、頭脳派の亘先輩、「伝説」の佐山部長、亮太の憧れ蒲原さん、企画サークルの橋爪先輩、間先輩などなど、けっこう癖のある人たちぞろい。
とくに、トモイチのキャラがおもしろすぎる…。
けんかっ早い小猿なんて、まさに孫悟空じゃないですかー。

企画サークルの「謎」は展開が割と読めるのだけど、ここは謎解きというよりは主人公の思考の成長過程なので、たとえ先がわかってしまっても退屈ってことはないです。
企画サークル事件が終わって一件落着ってな感じで終わるのかと思いきや、一波乱あるし。
最初は亮太がなんでそういう行動に出るのかわからなかったけど、それこそが「正義の味方」って言葉が放つ独特の居心地の悪さに対する答えだったのかも。
「正義の味方」=カッコイイ?
「正義の味方」=ださい?
「正義の味方」=時代遅れ?
「正義の味方」=救い?
「正義の味方」=善?
「正義の味方」=スカッとする?

勧善懲悪の物語は読んでいてすっきりするけれど、こどもの世界を卒業したらやっぱりもうそれだけじゃ終われないんだよなぁ。
正義ってなんだろう。
お父さんのエピソードが結構好きでした。

*データ*
著者:本多孝好
出版社:双葉社
定価:1500円(税別)ソフトカバー
ISBN:978-4-575-23581-4