らぷんつぇる**

日々のささいな出来事をつづったり
本や映画や食べ物の感想を載せてみたり
ひとりごとを言ってみたり。など。

2007年の本 ベスト5

2007年12月31日 23時10分53秒 | Books
もう大晦日です。今年も終わり!ですね
ということで恒例の本ランキングなのですが、なんせ今年は読んだ本が少なくて…。
67冊しか読んでないです。
かといって勉強しているのかというと全然そんなことはなく。
もうちょっと読みたかったんだけど…なかなか100冊にはいかないなぁ。

1.『アンダーグラウンド』村上春樹
ブログにも書いたけど、予想以上のインパクトを受けたっていう点でこの本が今年の1位かな。村上春樹の小説は結構くせがあるので素直に「好きな作家です!」とは言えなかったけど、この本読んで春樹さん尊敬しました。あの世界を震撼させた事件を題材にしているのに、名も無き被害者たちに焦点を当てたところが本当に斬新で価値のあることだったと思う。あんな事件が起きてしまう病んだ世の中に、こんな作品を出せる作家がいて、よかった。

2.『そうだったのか!現代史』池上彰
「週間こどもニュース」のお父さん役でも有名な池上彰さんが、知ってそうでわかっていない現代史を解説してくれる本。湾岸戦争、冷戦、ベルリンの壁崩壊、文化大革命、オイルショックなどなど、この本を読んで一昔前を知ると、今複雑なアウトプットとして現れているニュースが「あーそうだったのか!!」ってわかります。歴史書を読み慣れていなくても小説さながらのスリリングな展開にどんどん読み進んでしまいます。人間の打算ってスゴイと思う。

3.『サロメの乳母の話』塩野七生
塩野さんの本は今年もランクイン。この本は、歴史上の人物が出てくるけど、歴史の話ではなくて小説みたいな感じです。今一般に広まっているイメージとは違う有名人が映し出されています。そうか、そういう見方をすると全然違う性格に見えてくるな、っていうのがほんとに面白い。例えば表題作のサロメは、今では無邪気で残酷で美人だけどあまり頭の良くない女の子っていうイメージがあるけど、ここに出てくるサロメはむしろ理知的で冷静な大人。どうしてそんなふうに180°見方が変わってしまうのか気になる人は是非読んで下さい!

4.『魔王』伊坂幸太郎
今まで読んだ伊坂幸太郎の本の中ではこれがだんとつに面白かった。カリスマ政治家といつのまに彼の思い通りに流されていく大衆、特殊能力を手にしたにもかかわらずこの流れを止められない主人公。こんな状況になっちゃったらどうする??というか、そろそろ出てくるかもね、こんなカリスマ…!レビュー書いたつもりでいたら書いて無くて、何しろ読んでから時間経っているので今更詳しく書けない。でも、世の中の危うさと焦りと無力感を感じた事はよく覚えてる…。あと、「消灯ですよー」か。

5.『ちくま日本文学全集 内田百間』内田百間
百間先生の随筆、ほんとに面白い。百間先生のこどもっぽいわがままぶりやこだわりの徹底ぶりが、身近な人だったら面倒くさいだろうなと思いつつも笑ってしまう。これについてはブログに書いたので、詳しくはそっちを見てください。


他には
『陰日向に咲く』劇団ひとり
なんかも読みました。
タレントが趣味で書いたって感じではないできばえにびっくり。文章のテンポもいいし、伏線の張り方も上手いし、多才な人なんだなぁって思った。

来年は、いっぱいよむぞー!
それでは皆様良いお年を