5月8日(日)、標記の行事の当日です。朝早くから車で洲本市に行きました。9時にはもう大勢の参加者が集まっていて、10時に出発しました。参加者は総勢50名程度いました。地元の皆さんが多かったですが、高松から田山先生も参加されました。素晴らしい天候です。
4軒の寺院、石碑・墓碑は全部で10基ほど紹介しました。約2時間のコースでした。遠く、早稲田大学から石濱裕美子先生も特別参加。江国寺の稲田家の石碑の前で、先祖の岡田鴨里に関して熱弁をふっておられます。この碑の撰文を鴨里がしています。岡田鴨里の研究をしている早稲田の大学院生の奥山舜一郎君も一緒に来て勉強しています。
終了後に、兵庫県指定名勝として整備された「旧・益習館庭園」を訪問しました。今年4月から土日のみ無料公開され、観光化が進みつつあります。益習館の前にあったスケールの大きな庭園です。立派なリーフレットもできていました。「益習の集い」の努力が実って、すこしずつ淡路の歴史観光が整備されつつあります。苔や植木がもっと落着いてきたら、京都の寺院の庭園にも負けない趣が出てくるでしょう。今回の歴史ウォークも一連の観光化普及のための勉強会です。
益習の集いのメンバーの皆さんと食事後に、少し離れた山中の千光寺に行きました。すばらしい真言宗の寺院です。
http://awajishima-13.com/13reijou/01.html
石柱に素晴らしい書が彫られていました。雁塔聖教序の書風です。
ここには、珍しい猪の狛犬があります。この寺伝では、延喜1年(901)に、播磨の山中にいた大猪を藤原豊広が弓で射て、猪は傷を負ったまま明石海峡を渡って淡路のこの山中まで逃げてきて、ここで千手観音に変化しました。豊広は発心して僧となって時の醍醐天皇に奏聞して、大伽藍を建てたということです。後に蜂須賀家政が淡路を領地としてから、元和8年(1622)に本堂を再建しました。
徳島市の蜂須賀櫻を守る会の皆さんの植樹会に参加しました。代表の皆さんが満開のつつじの足元に桜の幼木を植えています。
最後に、淡路市王子の、旧・砂川家住宅を訪問しました。ここは、岡田鴨里が育った実家で、この地域の庄屋の住宅です。砂川家が町に寄付して「レトロ体験館」という名で、一時期は田舎体験のできる施設になっていましたが、地震で傷んでしまい、現在は閉鎖されています。この日は、子孫の石濱先生が訪問されるというので、教育委員会の担当者に特別に開けてもらっています。
帰りに、石濱先生を徳島阿波踊り空港に送り届けました。なかなか濃い一日でした。