2021年5月14日
「ラーム氏は沖縄の人々の首の上に膝を落とすだろう」
(注・フロイド氏を殺害した警官のように)
あなたは日本とアメリカ駐日大使候補と言われているラーム・エマニュエル(Rahm Emanuel)氏を知らないでしょうか。それでは、いくつかの事実を教えましょう。
1)日本は、アメリカ政府の多くの高官が何かと紛争を作り出している中国の隣にあります。
2)米国が関与した日本憲法では戦争が禁止されていて、米国はその憲法が採択された直後から、その憲法に違反するよう日本に圧力をかけ続けてきました。
3)米国は沖縄を含むいくつかの離島を植民地化して抑圧してきました。そこには米軍基地、武器、公害、騒音、破壊、そしてもちろん、シカゴ警察のように地元の法律に従うことなくて、酔っ払って虐待する無法な米軍の兵隊がいます。
何十年もの間、米国が日本にどのような大使を送っているかは、米国ではどうでもいいことと思われていました。どの大使も、基地の維持拡大に関しては、沖縄の住民や自治体の意思に反対してきました。だからといって、ダグラス・マッカーサーをガンジーに見立てたような人物を派遣しても、これまで以上に悪い結果にはならないとは言えないでしょう。
ラーム・エマニュエル氏は、シカゴ市長であった時、人種差別的な警察による殺人事件を隠蔽しました。このような人物が米軍が沖縄の法律に縛られずに犯罪をする特権について、どのように考えるか、想像してみて下さい。
彼は、現在、恐ろしい殺人事件(注・パレスチナへの軍事攻撃)でニュースを賑わせているイスラエル軍に、イスラエル人ではないのに2回も志願しました。2007年1月、戦争に反対する有権者がイラク戦争を終わらせるために民主党の議会を選んだ時、彼は、ワシントン・ポスト記者に、あと2年間は戦争を続けたいと明言しました。
彼が、アジア系アメリカ人の若い女性に「養子にしたい」「彼女はおとなしくてお勉強ばかりしているだろうなー」と言っている様子がビデオに収められています。アジア人人を自分たちの従順な人々とステレオタイプにみていると批判されています。
米国の右派メディアはラームが大好きです。だから、彼のニックネームを「ランボー」として、ある心理学者の研究で、オフィスで大声で叫んだり罵ったりすることの利点を引用し、「ラームは最高だ!外交分野の仕事にぴったりの人物だ」と賞賛しています。(注・日本では「乱暴」さんと呼ばれるでしょうか?)
アメリカは他の国のように、有能な外交官に大使の地位を与えることはありません。米国は一般的に、世界の顔に唾を吐きかけ、選挙の賄賂(つまり「献金」)やその他の好意に対する見返りとして大使のポストを与えます。しかし、今回の指名は、米国議会の4分の3の議員が「中国の世紀の勝利」などという馬鹿げた見通しに恐怖で震えている時に、核の火で遊んでいるようなものです。
ラーム・エマニュエル氏は、民主党を企業化して、アメリカの社会福祉を破壊して、NAFTAを作って、1994年の犯罪法案を通して、移民を制限することに貢献しました(強制送還の記録を自慢しています)。彼は市民を裏切って回転ドア(日本の天下りみたいに)を通してウォール街で金持ちになりました。
彼は戦争が起こりそうな時にいつも大きな声で「賛成!」と手を上げます。アメリカが外国を攻めようとしている時に戦争賛成派に入る候補者を彼はいつも支持します。
彼は、真剣な医療改革を求める人々を「fucking retarded」(知恵遅れの人を見下した、非常に古い差別用語)と呼んで妨害しました。シカゴでは学校を閉鎖して、サービスを削減しましたが、全米ではメディケア・フォー・オールやグリーン・ニューディールの主要な反対者として活動しています。
エマニュエル氏は共和党員と同等に悪い政治家で、彼は民主党員なのに、意地悪で卑劣な政治家です。しかし、ラーム・エマニュエル氏も共和党の反対に遭い、大使に任命されない可能性もあります。そうなると、米上院の民主党員の1人か2人が大使への任命に反対すれば、彼は大使のポストが貰えないかもしれません。
シカゴの市民は気にしています。彼らの多くはパレスチナのために街頭宣伝しています。彼らは沖縄の人々にラームを渡そうと思っていないでしょう。
基本的な良識、自尊心、そしてわずかな注意を党の方針よりも優先させる上院議員がいるでしょうか? ラーム・エマニュエル氏の政治は、そろそろ民主党につけが回るくらい民主党を犠牲にしてきました。彼の日本での活動で世界中に米国が恥をかくのにも、それほど時間はかからないでしょう。今それが言えるような、勇気のある議員がいるでしょうか?
デビッド・スワンソン
情報提供 : 愛知連帯ユニオン
バイデン大統領が駐日大使に指名しようとしているラーム・エマニュエルについて、「ワールド・ビヨンド・ウォー」代表のデビット・スワソンさんの米国サイトでの批評を紹介します。翻訳は、同団体日本支部長のジョセフ・エサティエです(注は訳者)。
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