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趣味いろいろ。2014/9に別ブログを合体したので、渾然一体となってしまいました(笑)

HoME7 IV : Of Hamilcar, Ganfalf and Saruman (1)

2005-10-11 23:30:46 | Tolkien・HoME
ちょっと不思議な話なので,私の読み違いの可能性も大きいですが,何でも,1940年の夏,トールキンさんは,大学が何かの試験に使った紙を結構たくさんもらって,そのおかげでまた物語をどんどん進める事ができるようになったと,半分冗談とも思えるような事が書いてあります。

まあ,1940年と言えば,日本では昭和15年,ヨーロッパでは第2次大戦の不吉な足音が近づく時代でしたので,大学教授一家と言えども,現代のように好きなように紙を手に入れられる状況ではなかったのかなあ(それは不便だったろうなあ。。)と推測できます。

でも紙事情はともかく,お父さんがきれいな紙に書いてくれるようになった(笑)ので,クリストファーさんが編集し易くなったというのはよい事です。

これはフロドが裂け谷で目覚めた時のシーンです。これはハミルカー・ボルジャー(=後のおでぶちゃんのボルジャー)がまだここまで来ているという前提での話。ガンダルフの発言がなかなか面白いです。

<本文>
(フロドが起きて出ると)ガンダルフと一緒にホビット達が座っていました。「やあ!高潔な従兄どののお出ましだ!」と言って飛び上がって来たのはハミルカーでした。驚くフロドに,彼はガンダルフの後ろに乗ってきたと言います。そこでガンダルフが説明。「ちょっと遅くなってしまった。既に2人の黒の乗り手がバック郷に忍び込んでおったようで,彼らは船を盗んでおった。おかげでGalerocは泳がねばならなかった。しかし,彼はモルドールにもローハンにも並ぶものがない速さを持っているでの。奴らは彼の足音を聞いた時怖がっておったぞ。わしも怖かったがの。彼らは自分達はバギンスを見つけたと思ったようじゃ。」

(Galerocって誰?と思ったら,ガンダルフの馬の名前でした)

さらにガンダルフは続けます。「わしらは堀窪を出発したが,その夜,ボンバディルを訪ねた。ラッキーな事に,ちょうどその夜に,黒の乗り手の頭は,バギンスと指輪がブリーに到着したという知らせを受け取ったと思うが,同時に,ガンダルフとバギンスが東に向かったという知らせがあったはずで,彼はさぞかし頭を悩ませた事じゃろう。わしらはその後,無事にブリーを通り抜け,風見が丘に辿り着いたのじゃ。そこで黒の乗り手達に包囲されたが,彼らはあえて昼間に襲う危険を冒さなかった。次の朝,わしらは北へ抜け,にびしろ川からEntishlandsを通ってきた。だから,奴らはあんた来た時すぐに全員集まらず,あんたをすぐに認識できなかったんじゃよ。」
</本文>

この『次の朝‥』以降の部分は,以下のように訂正されます。

<本文>
次の朝わしらは秘密裏にそこを発った。しかし黒の乗り手の頭は注意深く,2人が追ってきた。だから彼らはあんたが来た時すぐに‥(以下ほとんど同じ)
</本文>

ここで新しいアウトラインが現れます。

<Outline>
Saramund the White,もしくは,Grey Sarumanという魔法使いが,重要なニュースがあるとメッセージを出す。トロッターが黒の乗り手が出てシャイアに向かっている事を聞く。彼はガンダルフにこれを知らせる。ガンダルフはシャイアを出て東南(ローハン)へ向かう。彼は9人の黒の乗り手は手に余るので,どうしたらよいかを,ローハンの国境に住むSaramundに相談に行く。
Saramundはガンダルフを裏切り,サウロンの手に落ちている。彼はガンダルフに嘘のニュースを言い,山の上に追い詰める。そして彼は狼かオーク達と一緒に取り残される,か,または木の鬚に引き渡される。
</Outline>

唐突に,サルマンの前身と思われるキャラクタ,Saramundの登場です。しかし,木の鬚は相変わらず,悪いヤツですね~。(汗)

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