ふむ道,小道,数多く

趣味いろいろ。2014/9に別ブログを合体したので、渾然一体となってしまいました(笑)

Chapter V : The Old Forest and the Withywindle (2)

2005-01-04 23:10:02 | Tolkien・HoME
この草稿は,かなり正式版に近いと言えますが,メリーの前身であるマーマデュークが皆を柳じいさんや塚人から助ける役目を担ってますね。もう少し後の草稿では,フロド・トゥックが柳の根元で眠気に襲われ,根っこに捕まって水に浸けられた(正式版はフロド・バギンスと一緒)のを,ポニーを集めていたマーマデュークが助ける(正式版ではサムの役目)事になってます。

マーマデュークはフロドの上着を掴んで引き上げると,フロドは,中に引きずり込まれそうになった,と言います。マーマデュークは夢を見たんだろう,と言いますが,「では他の2人はどんな夢を観ていたんだ?」と言うフロド,2人は木の裏に回ると,オドは完全に消えていて,ビンゴはウエストの所まで覆われかけていました。。

オドはピピンですが,ビンゴはメリーになってますね。
さてこの後,クリストファーさんは,ホビット達が昼食を取った丘や,彼らがトム・ボンバディルに出会った付近の道や地形などが草稿と正式版で多少異なっていると説明しています。。


後にトールキンさんは,手紙で,「Tomの登場に何か意味があるわけでもないし,何かが好転するわけじゃない。皆彼は奇妙で調和しない登場人物だと思っている。しかし私は既に彼を独自に『創作』していたし,何か途中で冒険が欲しかったので,話に入れたんだ。」

映画FOTRで,PJだったかガンダルフだったかが,トム・ボンバディルが登場しなかった理由を説明するのに,なんかこの前半を引き合いに出したような事を言っていたような‥‥。

ちなみに,トム・ボンバディルは,1934年2月の"The Oxford Magazine"という雑誌に,"The Adventure of Tom Bombadil"という題名で,最初に登場したのだそうです。また,後(1962年)に書かれた"Bombadil Goes Boating"という詩の中では,トム・ボンバディルは沼地でマゴットさんに会っているそうです。これは両方Tales from the Perilous Realmに入ってますね。そのうち読もうかな。


今年のうちのカレンダーはこれなのですが,1月は柳じじいなんですよ。左側に曲がりくねった柳の木があり,手前に広い土手,枝垂川の中は意外と豊かに水草や花が一杯で,対岸は濃ゆ~い森。これは正式版のサムから見た風景なのでしょうか。柳の右側の根元にフロドが引っかかり,メリーとピピンはこちらから見て後ろの方で捕まっていたのかな?

ここでこの章は終わりなので,またしばらく中つ国を出てearthseaに行ってきます。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿