goo blog サービス終了のお知らせ 

ふむ道,小道,数多く

趣味いろいろ。2014/9に別ブログを合体したので、渾然一体となってしまいました(笑)

トールキンの描く悪役

2004-08-18 23:42:31 | Tolkien・その他
以前も話題にしました某ドイツ系ネタバレサイトに,ROTK SEEでのサルマンとグリマについてかなり詳しく書かれています。さすがのネタバレ丈夫(笑)な私でもそこはさすがに勿体無くて読んでないし,今日はその内容には触れませんが。。

私はSEEでサルマンに会えるのも楽しみですが,グリマはなお一層楽しみです。

トールキンの悪役の描き方って,西洋のこの手の小説にはには珍しく生まれつき悪くはないんですね。(蜘蛛さん達は例外のようですが(笑))サルマン,ナズグル,サウロン,モルゴス,みんな元は賢く偉大な人達です。

グリマについては詳しく書かれていませんが,多分元々は体育系(笑)騎士ばっかりのローハンの中で,本当に頼りになる優秀なアドバイザーだったのではないでしょうか。サルマンに傾倒して心が曇ってしまった後も,エオウィンへの想いだけは純粋だったのではないか,という気もします。

もし彼が要領のいい奴なら,オルサンクが破壊された時に恥も外聞もなくローハンに戻る事だってできたはずだし,もっと都合のよい主人を探す事も可能だったと思いますが,彼は,明らかに声以外の力を失ったサルマンについて行きます。踏まれても蹴られてもギリギリまでついていこうとするんですね。

そんな哀しい悪役を演じるブラッド・ドゥーリフがまたとてもいいなあと思います。

指輪はスメアゴルを選んだ?

2004-08-18 22:33:47 | Tolkien・その他
ROTK映画冒頭のスメアゴルとデアゴルのシーンを観ていて,ふと,指輪を拾ったのはデアゴルだけど,指輪はスメアゴルの方が体力気力共に優れていると判断し,彼を「選んだ」んだなあ,という気がしてきました。ゴラムが優れた運動能力を持つ事や,モルドールでの恐ろしい拷問に耐えてきた事,いや何よりも,あの状況で500年生き抜いてきた精神力,は,やはり,天性の物があったのでしょうか‥‥

BBCラジオドラマ版LOTRの感想その6

2004-08-17 23:51:15 | Tolkien・その他
今回は音楽や効果音についてです。
2回も聴くと,かなり耳について覚えてしまうのですが,特定の登場キャラや,ある場所が出てくると,決まって効果音が流れる所があります。グワイヒアの羽音,飛蔭の音楽,ローハンの角笛,裂け谷の女声コーラス,等々。お陰様でこれらのキャラや場面が出てくる時はすぐわかるようになりました。(笑)
裂け谷の女声コーラスは特にアルウェンお輿入れの場面で印象的。その美しさにフロドが息を飲む様子も効果を盛り上げてました。それだけに,もうちょっと神秘な声の方に演じて頂きたかったなあ~。惜しい(笑)

戦いのシーン等の効果音は,指摘する方が多いですが,ちょっと安っぽいですね。でも効果音はともかく,人の掛け声が人数不足?でしょぼい感じがしました。でも,その手作りっぽさが,最後まで聴いていると結構愛着沸きます。(^^;)

効果音が安っぽいとは言いつつも,お金をかけた映画にも負けない位,感動的なシーンが幾つかありました。特にいいな~と思ったのは,指輪棄却のシーンと,灰色港からラストにかけてでした。
指輪棄却のシーンは,わけのわからない(汗)乱闘のあった後,ゴラムの"My preciou----s!!!"の声がフェイドアウトして,滅びの山が爆発,なんですが,でもその爆発の音が,すごくて,ゴラム落ちちゃったの?!かわいそうに!!というのと,本当にこれで終わったんだなぁ~~という実感がうまく混ざり合うような気がするんですよ。
ラストは,静かな音楽と,イアン・ホルムの旨さにヤラレました。

BBCラジオドラマ版LOTRの感想その5

2004-08-17 07:17:10 | Tolkien・その他
映画版LOTRでは,様々な改変や省略があり,その度にファンはやきもきしたものですが,BBCラジオドラマ版も,所詮は本に書かれている事全部は表現できませんので,省略はあります。映画版で省略されて物議をかもしたトム・ボンバディルには,BBC版でも会う事ができませんでした。おかげでお帰りの時,ブリーを出た所でガンダルフがさよならをするんですが,理由がわからず不自然な別れ方になってしまってます。(汗)ベレゴンド,イムラヒル大公にも会えませんでした。

他にも,小さなエピソードがなくなったり,短くなってしまった所は,残念ながら少なからずありましたが,映画よりずっと原作よりだったと思います。会えなかった人はほぼ同じだったのに,「ずっと原作より」に感じたのは,省略はあっても改変はなかったおかげかな。(笑)

BBC版には「コルマルレン野」の話も入っているし(私は吟遊詩人が"Frodo the nine fingers"の歌を歌ってくれる所がとても好きです),短いながらも「ホビット庄の掃蕩」がちゃんと入ってますね。短いと言ってもエッセンスは押えてあり,やはりこれがあるとないとでは,ラストの印象が全然違ったものになってしまいます。(汗)

逆に追加された所も少しありました。私の気がついた限りでは,原作ではファラミアの最後のセリフはアラゴルンが王冠を被った所で言う"Behold the king!"でしたが,BBC版では,その後ローハンでエオメルの祝福に応えたり,ホビッツとのお別れの時にフロドにちゃんとお別れの言葉を言っていて,ちょっとお得でした。また,灰色港のシーンには一部ですがビルボの別れの歌が入っていて,よい効果を醸しています。

BBCラジオドラマ版LOTRの感想その4

2004-08-15 10:48:21 | Tolkien・その他
BBCドラマ俳優さんについて,IMDBでわかる限りの事を調べてみました。と言っても,イアン・ホルムとビル・ナイ以外は写真もなく,あまりたくさんの情報は得られませんでしたが。

キャラ名 俳優名 生年-没年 備考
Bilbo John Le Mesurier 1912-1983 生涯で100本の映画に出演,3回結婚した
Frodo Sir Ian Holm 1931- Royal Shakespeare Companyで活躍する名優
Merry Richard O'Callaghan 1945-  
Pippin John McAndrew    
Sam Bill Nighy 1949- 16才の時小説家になりたくてフランスに渡って乞食生活を体験
Aragorn Sir Robert Stephens 1931-1995 Maggie Smithと結婚していた事がある。Shakespeare俳優として活躍する一方,The Private Life of Sherlock等にも出たりした
Boromir Micheal Graham Cox 1938- Bakshi版でもBoromirを演じた
Denethor Peter Vaughan 1923-  
Faramir Andrew Seear    
Eomer Anthony hyde   Sharpe's Rifles にMan in Blackとして出ている
Eowyn Elin Jenkins    
Grima Paul Brooke 1944-  
Theoden Jack May 1922-1997 WWⅡでインドで空軍に従軍。BBCラジオで46年間Nelson Gabrielを演じた
Gandalf Sir Michael Hordern 1911-1995 WWⅡでは海軍大尉。生涯で150本もの映画に出演
Saruman Peter Howell    
Celeborn Simon Cadell 1950-1996  
Elrond Hugh Dickson    
Galadriel Marian Diamond    
Legolas David Collings 1940-  
Gimli Douglas Livingstone    
Treebeard Stephen Thorne    
Gollum Peter Woodthorpe 1931-2004 Bakshi版でもGollumを演じた


特筆すべきは,アラゴルン役の俳優さんが,ハリポタシリーズでマクゴナガル先生を演じるマギー・スミスと3年間だけ結婚していたという事でしょうか。。(彼女を見る度に思い出しそうだ)
それとエオメル役の俳優さんがショーン・ビーンの出演するSharpeシリーズに顔を出していたという事。

Rev1 8/26 はーさんよりコメント頂いたBBCラジオドラマサイトの情報により,新たにわかった情報を追加しました

BBCラジオドラマ版LOTRの感想その3

2004-08-15 09:37:32 | Tolkien・その他
ちょっと間があいてしまいましたが,声ネタの続き(笑)です。

フロドはビルボと区別がつかずオヤジ臭い(爆)。でも年齢相応の艶があってオヤジなフロドもいいなあと思いました。ホビットらしく明るい声,指輪の影響で鬼気迫ってくる声,全てをサムにあげて中つ国を去るときの静かな声,声だけでこれだけ演じ分けるのは本当にさすがだな~と思います。

サムは歌が上手。映画のサムとあまり変わらず。ショーン・アスティンはかなりビル・ナイ・サムを研究したんですね。(笑)

ガンダルフ,メリー,ピピンは映画の声がそっくりなので,BBC版の声についてはあまり言う事ないのですが‥‥(汗)
サルマンの声は若々しいですね。魅惑のサルマンボイスってラジオではこうやって作るんですね~!

ゴラムはアンディ・サーキスとは全然違うイメージで,でもこれはこれで,わ~ゴラムだ~!(ワケわからん(笑))です。

アラゴルンははっきりした英国アクセントなので,悪いとは思いつつもヴィゴさんモゴモゴだったなぁと感慨にふけってしまいました。(汗) 最初は元気だったのに,死者の道ではへたれてます!原作でも老けてしまうほど怖かったらしいですが,‥そんなに怖かったのかい!(笑)

セオデンの声はかなり威厳がありますね。ガンダルフやサルマンと比べて,誰が魔法使いだかわからなくなる事があります。(汗)

エオウィンは映画より男らしい(笑)そう言えば,映画のエオウィンって原作のイメージよりかなり女らしいと思っていました。映画は映画でよいのですが,この位男らしいエオウィンもいいかも。

ファラミア(もまた強い英国アクセントで‥)映画より爽やかで優しそう。フロド達がボロミアの知り合いと知る前と後では微妙に声のトーン変えてますね。療病院の場面は,セリフ難しいと思うのですが,男らしい?エオウィンと相性もピッタリで,よかったと思います。

ガラドリエル,ギムリ,アルウェンは映画の方が全然いいです。アルウェン役は随分年配の方? それにびっくりするほど出番が少なくて,クレジットを見ても「その他」の中で,どなたが演じたかもわかりません。

ナズグルの魔王の声が,妙に普通の声だったので,最初に聞いた時はびっくりしました。
グワイヒアはちょっとマンガっぽい声ですね。

またTed Nasmithカレンダーの話題です

2004-08-14 01:03:28 | Tolkien・その他
Ted Nasmithのカレンダーを今1度よく見てみると,ROTKのシーンが原作の順番で並んでいるんですね。(今頃気付いた,バカ) 今月は療病院ですが,9月は帰る途中のガンダルフとホビット達と,サルマンとグリマが遭遇する場面,10月は一見ラストの方かと思いましたが,ローズの"Hello Sam"はホビット庄の掃蕩の1シーンでした。11月は「掃蕩」のクライマックス,そして12月は灰色港に向かう一行のこの世ならぬ美しい絵です。
映画との関係に関しては,8月の場面はSEE待ちですが,9月~11月はSEEでも観る事のかなわぬ所なのですね。。このカレンダーは原作既読者向けという噂がありますが,確かに,映画特に劇場版に出てきた場面は半分位しかなく,原作を全く知らずに映画だけ観た人にとっては(たとえSEEを観ても)???な所がたくさんあるでしょうね。
カレンダーのテーマの選び方にも多少偏りはあると思いますが,今更ながら,なんでこの場面やあの場面が映画に入らなかったんだろう? と思ってしまいます。特に「掃蕩」はサルマンも関わる大掛かりな場面だったんだと改めて気づきました。

BBCラジオドラマ版LOTRの感想その2

2004-08-08 15:54:36 | Tolkien・その他
BBC版と映画の声についてです。
映画キャラの中には,ラジオドラマの声によく似ている人と,全然違う人がいるんですね。ガンダルフ,メリー,ピピン,サム,などは,ひょっとしてラジオドラマ版を参考にしたのかな~?と思う位よく似てますが,アラゴルン,ギムリ,レゴラス,ガラドリエル,ファラミアなどは全然違います。
どちらがいいとか悪いとかいうような事は全然ありませんが,それぞれの俳優さんの役作りの考え方がちょっと垣間見えたような気がして,面白いです。

また,声と言えば,BBC版はさすが天下のBBC様,どのキャラもお見事に英国アクセントなんですね。(笑) 映画版については,イギリス人でない俳優さん達もそれぞれ頑張って普段と違うアクセントで話されていましたが,自分の普段使っているのと違うアクセントで話すのはやはり難しいのでしょうね。

そう言えば,いろいろな国の俳優さんを使うLOTR映画とは対照的に,ハリポタ映画は徹底的にイギリス人俳優にこだわっていますが,こういう理由もアリ,なのかな。

BBCラジオドラマ版LOTRの感想その1

2004-08-07 12:31:26 | Tolkien・その他
BBCラジオドラマ版LOTRのCDを聴きました。少しずつ感想を書いていこうと思います。
まず,最初に<超>目に付いたのが,フロドとサムを演じる俳優さんです。サー・イアン・ホルムとウィリアム(ビル)・ナイ。サー・イアン・ホルムには,映画版LOTRのビルボ,ビル・ナイにはラブ・アクチュアリーのおちゃらけたロック歌手,というイメージが強く,さてどうなることやら。。。
実際聴き始めると,フロドは思ったよりはフロドですが,やっぱし,とっさの時に,ビルボ!って思っちゃいますよね。(笑) でも,より原作のフロドに近いかな。で,びっくりしたのがサム。そもそもラブ・アクチュアリーの変なおじさんしか知らなかったのが間違い? こんな真面目な役もちゃんとできるんですね!(失礼!)

今年の我が家のカレンダーはTed Nasmith

2004-08-06 21:35:24 | Tolkien・その他
です。同じカレンダーをお持ちの方はおわかりと思いますが,今月は‥,Houses of Healing(療病院)全開(笑)です。
たとえ映画ROTKを観たとしても原作を読んだ事のない人には結構なネタバレですよね。
家族は映画は観たけれど原作を読んでないので,何か聞かれたらどうしようかと思っておそるおそるめくったのに,質問すらされません。きっと別のカップルと思っているに違いない‥(汗;) 髪の毛の色が映画と違うしね。そもそもこんなド派手な絵(笑)の場面が劇場版にないとは思ってないのかな‥。

Run!Run!Run!