本棚の裏の小部屋

大人の広汎性発達障害の
確定診断を受ける前も受けた後も
相変わらず冴えない日々を送っています

見入ってしまう

2010-06-02 | 趣味・お気に入り
『白い巨塔』の再放送に、つい見入ってしまう。

登場人物全員にそれぞれの立場での「正義」や「真実」というものがあり、それは
他人から見て一口で非難出来る様な単純なものではないという部分が非常にリアルで、
何度見ても息つく暇も無く目が離せなくなり、つくづく優れた作品だなと感動してしまいます。

一方面からだけでは量れない複雑な人間の心理描写が見事だし、
それを表現する役者さんの方々の力量がまた素晴らしく、全く非の打ち所が無く感じます。

失礼な考え方だと思いますが、
こういう骨太な社会派ドラマの原作を書き上げた著者が女性という事にも深く感動しています。

子供の頃、やはり同じ様に母親がこのドラマに見入っていたのですが
その時の自分には内容が難し過ぎて、どんな事が描かれているのか理解出来ませんでした。

ただ、その異常に物々しい雰囲気だけは子供心にも強烈な印象が残っており、
こうやって時間が経過し、大人になってから全ての意味が分かるというのも面白いものです。

幼稚園から戻った息子が、この番組に入り込んでいる私の様子を見ていて
あの頃の自分と同じ様に記憶に残るのでしょうが、息子にもいつか触れて欲しい作品ですね。