日々の生活にみる驚きの中国

単身赴任中の中国(大連)で日々発生する“驚き”を強引かつ身勝手な比較文化で紹介。

他人事ではないような・・・・ 大連にも会社にも影響が

2012年03月16日 | 大連生活

大連地区ではよく話題となる、元大連市長の、薄熙来氏(現重慶市党委員会書記)。 今回腹心の副市長の米総領事館に駆け込んだ事件の責任で解任された。

歴代市長の中でも名物市長で、彼の父親は元副首相という。 最初、親の七光りかと思いきや、実は超“やり手”。 そうでもあろう、13億人を束ねるトップの域に入る人たちは、段階段階で勝ち抜き合戦、蹴落とし合戦を繰り返しているはず。 どっかの国の七光り族とはレベルが違う。 しかし今回だけは政権交代の権力闘争に巻き込まれてしまったようだ。

私は、薄氏が大連市長時代に通訳をした事がある方と時々食事する機会がある。(例の紹興酒もそう) 彼もこの話になると目を輝かせて話してくれる。 当時の大連が一番活気がった。 汚職を嫌い徹底的に取り締まった。 夜でも呼び出しの電話が入り、当時の側近は酒も飲めなかったそうだ。 大連に日系企業を数多く誘致したのもこの時代では? 日本企業にとっては大恩人なのかもしれない。

今回の発端も、薄氏が現職重慶市(北京直轄)で側近の王氏とともに暴力団一掃の政治キャンペーン「打黒」にあるようだ。 法律を超えた手段だったとか報道されているが、相当強引にやったのであろう。 その側近が米総領事館に駆け込んだというから、その反動も想像がつく。 まさに命がけ。

確かにやりすぎた感はあるのだが、そこまでやらにとだめだと薄氏は感じていた違いない。 すんなり行けば、今年は次期首相の下で側近になっていた人。 権力構造が大きく変わるのだろうが、現首脳陣にしてみれば、大きく変わってもらったら困る。 庶民にはわからぬマグマの変動のような争い、しのぎ合いがあるようだ。 むろん、薄氏とパイプが強い大連周辺の現有力者にも大きな影響が出ることは間違いない。 何も北京の話だけでは終わらないはず。

中国移動の副社長辞任の報道。 これも政治的権力構造変化の結果。 すでに企業内にまで影響が出始めているようだ。 企業にとって、中国では特に政治的パイプは不可欠。 中国独特のところで、各社頭を悩ませる。 せっかく築き上げたパイプが崩壊するかもしれない。 権力構造の変化・・・・ 今回の出来事は、大連の会社には他人事ではなく、日本の首相が変わるよりも影響は大きい。

大連市としても、元市長が中央首脳とそうでないでは何かと違ってくるだろう。 珍しく大連は今日は雨。 


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