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日々の生活にみる驚きの中国

単身赴任中の中国(大連)で日々発生する“驚き”を強引かつ身勝手な比較文化で紹介。

「iPad」の利益配分

2011年10月25日 | 経済動向
大人気の「iPad(アイパッド)」の製造・販売コストに関してアメリカの大学の調査結果なるものを見つけた。


アイパッド  1台399米ドル(約3万8000円)のコスト(利益混み)配分

1 アップル社  150ドル (37.6%) 

2 部品メーカー(韓国、日本、ドイツ、台湾、米国) 88ドル (22%)

3 小売り業者  75ドル (18.8%)

4 中国での組み立て  8ドル  (2%)


アップル社は量産に入った製品自体を作るわけではない。 2が作り、4が組み立てる。 3は広告料を使い販売にがんばる。 爆発的な売れ行きで忙しいばかりの2番以下。 だが、儲かるのは1番。 これが現代の構図。 

中国で作れば作るほど利益はアメリカ始め海外へ。  納得できんなぁ~

これをみたら中国人の購買力は大きく低下するのだろうか?  それとも関係ないと思うのだろうか?

こんなに安く作っているのに、こんなに高く売っている。 いろんな商品でこのような構図があるはずだ。 “ブランド”“特許”なるものが一番高い。

偽物とは言え、もっとリーズナブルに提供しようか・・・  偽物天国はここから生まれるのかもしれない。 ある意味で当然の発想か 



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メーカー受難の時代

2011年10月21日 | 経済動向
最近のニュースは驚くばかり。 サンヨーの白物家電の売却やら、パナソニックのTV事業の縮小等々。 中国、韓国企業の勢い(価格競争)にギブアップの形。 かつての基幹事業そのものがこの有様か。 大変な時代になったものだと痛感する。

日本の大企業といえども、世界に出ればそれなりの企業でしかない。 しかし、この分野はこれまで日本が技術開発により成長させた分野であり、牽引車であった事に間違いない。 なのに・・・・ 企業間の過激な生き残り競争はとどまるところがない。 大企業といえども明日はどうなる? 恐ろしい時代になったものだ。

メーカーは生産(販売)数が年々拡大するにこしたことはない。 日本から世界へと市場を求める。 他国企業との価格競争に巻き込まれ、今度はコストを下げるために、生産拠点を海外に移す。 これを世界中の企業がほぼ同じ動きだ。  ここにきて最大の市場である中国で購買力が落ち着きだしたようだ。 そろそろ飽和状態ということは・・・ 次は供給過剰か? 既に時代はメーカー淘汰の時代へ。 何も家電に限った事ではない。 全ての業種で同じ事が起こり、生産量を守るべく、激しい価格競争から淘汰の時代へと突き進む。

これでいいのだろうか? いつも疑問に思う。 高くてもいいものを求める客。 たとえそれが一部だとしても、すでに市場が日本でなく、世界全体だとすると十分の生産量があるのでは? 日本でニッチビジネスでも世界に出ればそれなりの市場がある。 日本企業は品質を武器にその範囲の市場を確実に取り込んだ方がいいのではないか。 商品開発する環境は温存できるというものだ。 量ではなく質の追求! 

価格競争の犠牲は品質だ。 一流のシェフが最高の素材を使って最高の調理器具を使って作った料理は誰が考えても“うまい”はず。 ただ、言うまでもなく高い。  

日本の技術者は、いい物造りを目指し、最高の材料、道具を駆使し生産を行ってきた。 いまさら『残った素材を使って料理をしてくれ、300円の弁当を作ってくれ』と言われても・・・・ 技術者とはそんなもの。

いつまでも売り続けるわけがない。 当然頭打ちとなれば、淘汰しかないではないか。 これからが一番厳しい時代へとは入っていく。 ここ中国は半強制的に生産調整を実施する。 『供給過剰な業種においては外資系製造業は出て行け、もう中国系企業だけで十分だ。』 こうきたら? やるぞこの国は。



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温州発?

2011年10月08日 | 経済動向
私の中国経済への不安(疑問?)は日に日に強まっていく。 二重構造、全土における開発競争、日本のバブルを越えた建設ラッシュ、個人では、自信過剰気味な素人の不動産、株式投資。 当てにならない統計資料。 上げればきりがない。

鉄道事業一つ見ても、事故があったとしても、資金不足で賃金の遅配で抗議行動が起こるほど。 国策の事業でもこれだ。 下請け企業においてはなおさらだ。 代金を払わない独特の文化もある。 実態がなかなか見えない。 ただ、出てくる数字はりっぱだ。

これらに対して政府は躍起になって抑制、調整、改善を促しているものの、もはや止まらない。 なにせ日本とは規模・文化・歴史が違う。 全てにおいて激変、急激過ぎたのだ。 

以下ニュースの抜粋

『 中国で民間企業の活動が最も活発といわれる浙江省温州市(靴、眼鏡、玩具、ライターなどの中小企業が集中)で、地下金融の高利貸に起因する民間中小企業の債務危機が深刻化し、全国に拡大する恐れ。 中国全体で地下金融の規模は数兆元(1元=約12円)といわれ、年利は100%を超えることも。

温州では利用者が特に多く、数カ月前から債務を返済できなくなった80社以上の中小企業経営者の夜逃げや自殺が相次ぎ、社会問題化。

市場経済化が進む中国経済では民間企業も大きな役割を果たしているが、銀行融資はいまだに国有企業優先。このため、金融が引き締められると、多くの民間企業は地下金融に頼らざるを得ない。 また、民間企業が高利貸から調達した資金を本業に使わず、不動産や株式に投資して失敗するケースも多いとみられている。

中国の温家宝首相は3、4の両日、浙江省温州市などを視察。 国慶節(建国記念日)の連休中に現地に足を運ぶ異例の対応。

温州を基盤とする「温州商人」と呼ばれる企業家は中国各地で不動産の大量買い付けなどを行っており、温州の状況は中国経済の行く末を占う試金石との見方。 』

火種に困らない。 どこで火が付くのか?

先日興味深い話を聞いた。 大連地区に立ち並ぶマンション。 その購入者は地方の金持ちとのこと。 現役を引退した時点で市内で生活するためのもの。 むろんその前に値上がりすれば売却するであろうが・・・・  なるほどね。 完成後電気がつかないはずだ。 


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早くも来たぞ・・・・

2011年10月07日 | 経済動向
やはり来たか・・・・  時代の流れで止めようがない が、社員のマイカー購入者が急増している。 車を買えば、通勤バスには乗りたくなかろう。 十分理解できる。 となると通勤に使いだし、会社 の駐車場は既に足りな状況だ。  

個人的に使用する範囲では禁止するまでもなかったのだが、次に来るのが、通勤手当の要求・・・・

通勤バスと自家用車、いずれ日本のように社員は全てマイカー通勤と変わっていくのだろうが、その過渡期の対応は難しい。 どこまでが個人的理由なのか・・・?? 無論我が社の立地条件も無視できない事情もある。

現在大連のガソリン価格は1L=7.5元(約91円) 当然今後は段階的に上がってくることだろう。 さて通勤手当をどうするか?

ある意味これも人件費の高騰。 給料そのものと社会保険の計算方法の変更(会社負担)、社員寮や食堂経費と人に関する経費の上昇は留まるところを知らない。 

各業種で価格競争に陥り、中国ならば安かろうと打診が多い。 何が安いか? まず人件費と言われるのだが、はたしてそうか? 確かに目先の総額では間違いないのだが、それを穴埋めする目に見えない、日本にはない経費(実際計上できない)が結構ある。 私の業界では主原料は日本が断然安い。 

“世界の工場”はもはや終焉に入っているのでは? 


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開発中断

2011年10月01日 | 経済動向
やはり・・・・ 恐るべき事態になった。 

会社のすぐ横で進められていた大型工場団地の開発事業。 すでに周辺住民は移転交渉が終わり、彼らの移転先であるマンションは仕上げの段階。 写真はたまたま前回紹介したものだが、まさしくこれだ。 実は建設業者への賃金未払問題まで出ている。


ところが・・・
その核となっていた富士重工の進出が政府の判断で認めないと決定。(読売新聞報道)

おいおい・・・ つまり、この開発自体政府の許可があって進めたのではなく、いわゆる地方の“勇み足”。 いずこもこの方法で、まず実績を作って認可は最後・・・・このやり方と聞く。 

当初どでかい開発計画を発表し、住民をあおった形。 以前紹介したように、第一次開発時点で、示談金を吊り上げるために、木を植え、目的のない建物を作った。 中には借金をし過ぎて自殺者まででたほどだ。 周辺住民は第二次開発に向け、みえみえの対策を済ませ、今や遅しと交渉を待っていた。 ところが、第一次開発自体が頓挫。

すでに、世界の自動車メーカーが中国にある。 理由はいろいろあろうが、政府はもう自動車工場は過剰と見ているのであろう。 確かにそれはそう。 だが、この責任は誰が? 資金は?

実は・・・ 直接関係なく聞き流していたのだが、『この計画は頓挫するよ』とだいぶ以前より聞いていた。 ある程度の段階でわかっていたのでは? 大型過ぎて止められなかったというのが実情ではなかったか。



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社会保険 その後のはちゃめちゃ

2011年09月20日 | 経済動向
一部の方には関係のない話であろうが、グチ、不満、疑心・・・・ご勘弁を。 

外国人加入を強制化した中国の社会保険制度。 いやはやめちゃくちゃな内容となってきた。 はたして目的は何? と言いたくなる。

日中間の協定も出来ておらず保険料の二重払いに拍車を掛け、大連地区に関しては保険料の基数の上限を撤廃。 こんなもの中国全土どこにもない。 取れる者から取れ! ではなく、ここまで来ると、取れる者から奪い取れ! 国の政策? 地方の政策? 本当にこんな事でいいのだろうか?  疑問、疑問の連続だ。

関連してもう一つ。 中国人の社会保険料は、前年度の収入で基数が決まり、それに応じて会社と個人が納付するもの。 ところが、個人の基数は固定するものの、会社負担の基数は先月の給料と改定。 おいおい、社会保険を根底から覆すか?

ここまで来ると、既に社会保険は破綻し、資金不足のための資金集めでは? そう思わざるを得ない。 それが社会保険のためならまだいいのだが、そこら中で行っている開発資金が不足したのでは? このやり方はその疑心を証明するようなもの。 こんな事やってていいのか?

中国はすでに経済大国だ。 グローバルで展開される厳しいコスト競争の中で、突発的なこのようなやり方ではこの地で企業は安心して操業することは出来ない。

国策として、中国は、ハイテク産業を呼び込もうとがんばっている。 ところが、そのような企業は外国人労働者を多く抱える。 まさか、社会保険でハイテク産業のみ優遇政策はないだろう。 物価、人件費の高騰、今度は自らのコストアップ。 製造業のみならず、IT関連までも海外(中国以外)脱出する企業が急増する事だろう。 もう少し時間を掛けて、話を聞いて、慎重に検討したらどうだろう。


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社員のマイカー

2011年09月19日 | 経済動向
高騰を続けた住宅価格だが、ここに来て一休みの動きのようだ。 さもあらん、大連市内から会社がある20里(途中に開発区、金州区・・を通過)まで、右も左もマンションの工事現場を見ない場所はない。 これだけの住宅に誰が・・・・ 

それでもまだまだ、安くなったとまでは言えない。 こんな中で、若者はマンションを諦めマイカーへの動きがでてきている。 会社でも 『車を買いました・・・』 おいおい、お前もか。 

工場の敷地に駐車場の余地はない。 外に準備したスペースは既に満車。 一部敷地に入り込んで大切そうに駐車するものの邪魔でしょうがない。 確かに、田舎にある工場、気持ちは理解できる。 私がやむなく免許をとったのもその為。 同僚が次々買えば、欲しくもなるだろう。 でも、『 よくお金持ってるなぁ~ 』 

車の維持費とか考えてるんだろうか? 保険は入るのだろうか? 車代を払うために残業しますとか言ってくるのでは・・・ 余計な心配事が増える。

完成しても幽霊マンション化する中で、増え続ける車。 既に歩道も駐車場、立派に線を引き、番号も書き込まれている。 若者の車が増えれば暴走行為も出てくるだろう。 ますます交通事情は悪化するばかりだ。 親父は早めに引退した方がよさそうだ。


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話題集中! 社会保険

2011年09月14日 | 経済動向
中秋節の月餅も終わった。 当日は長々として文章(意味不明)の後に、中秋節おめでとう! 社員や夜の世界よりメールが入る。 とりあえず返礼するものの、“おめでとう”?? なのか。 ○○節の時はこれだが、よく分からない。

月餅も昼過ぎには叩き売りだ。 半額というか、1箱買えば1箱プレゼント。 前日のあの金額は何だったんだ。 よくやるなぁ~。 私の感だが、月餅って、結構回っているのでは?(もらったものをそのまま別の人へ) 吹き溜まりはいずこ?

中秋節は中国人にとっては余興みたいなもの。 控える国慶節(10月1日より一週間程の連休)が本番で、心待ちにしている事だろう。 春節に続く大型連休で、彼らにとっては貴重な帰省のチャンスとなる。 むろん駐在の日本人も例外ではなく、やっと夏休みといったところだろうか。 (ご苦労様です。)

話は変わるのだが、頭の中から離れない・・・・
がんばっている、駐在者を悩ます問題として、外国人の社会保険への加入。 今回正式に強制加入が決まり、会計士、弁護士、社労士、銀行等々より、一斉に情報が入った。

もらえるはずもない保険を・・・ 取る方も取る方だ。 万が一、私が中国から養老保険を受け取る事になったとしても(まず無理だろうが)、年に一度、生存証明を出さなくてはならないようだ。 支払が悪いこの国で、誰が信用するか・・・ いくらでもケチは付けられる。 年老いて、中国と日本、むろん中国語。 もらえる権利は出来たとしても受け取るときは外国人。 至難の業だ。

中国と日本の協定が未締結の今、日本と中国の二重払いの状態。 掛け捨て見え見えの今回の改訂・・・ 誰が納得できる? 

大勢の人が納付率が違う地区より都市に入り、そこで数々の転職、未加入期間もあるだろう。 これだけの国民の社会保険を管理できているとすればすごい。 まずは農民籍と都市籍の制度の統一、納付率の全国統一、自国民の加入促進。 外国人など後回しで結構。

一方では、外国人の60歳以上のビザの支給を厳しく制限。 これっておかしくないの? みんな掛け捨てして帰国しろというメッセージではないのか?

月餅が吹き溜まる人達はせめてやるべき順番と、整合性は考えて欲しいのだが。



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罰金500万元

2011年09月10日 | 経済動向
ニュースより

安全事故、隠蔽に500万元の罰金

『京華時報(A05面)によると、中国国家安全生産監督管理総局は6日、労災事故に関する法規を見直し、事故後の報告に偽りが発見されたり、事故の隠蔽(いんぺい)が発覚したりした場合、500万元(約6千万円)の罰金を科すことを決めた。

隠蔽の定義も見直し、従来の「故意に事故発生の事実を隠し、関連部門の調査で隠蔽が証明された場合」から「事故発生の事実を隠し、規定日数以内に関連部門への報告を怠り、その事実が証明された場合」に修正された。

企業の責任者が事故の隠蔽を行った場合、1年間の収入分の罰金が科せられることも決まった。(北京時事)』

決めるのは仕方ないとは言え、この金額は何なんだ。 中国は規則があって抜け道有り、その前に守らない。 そこで、罰金制度は会社でも導入するところがある。 その金額も意外と大きい。 その筋は、営業停止を武器に罰金を振り回す。

何でも罰金を言い渡す国だが・・・・ そこがまた次の手があり、交渉する枠が必ずある。 誰と交渉するか言うまでもない。 差額は?? いやなにおいが漂ってきそうなグレーゾーン。 仮にこの枠を上乗せした金額だとしても、あまりにも大きすぎないか?

ここまでする必要があるということは? 相当数の隠蔽が行われているという事か。 事故を発生させた時点で、グレーゾーンがあり、隠蔽しなくても場合(対応)によっては罰金もある。 一体何を目的としたものか理解できない内容だ。

グレーゾーンの罰金を決めた方がいいのではないか。 あえて言わせてもらえば、高速鉄道の事故は? まず、自らを清めたら。


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物造りのジレンマ

2011年09月08日 | 経済動向
私は仕事を始めてほとんどメーカー勤務、 事務方ながらも、品質・納期・コスト、さらにはサービス(顧客満足)は叩きこまれた。 現場も自社製品の完成度を最高に上げるために、絶え間ぬ開発研究とさまざまな犠牲(リスク)を払い続ける。

物造りの会社は、「安くて、いいものを」 を理解しつつも、やはり“いいもの”を作ることを優先する傾向が強い。 そして、品質を守りつつ、原材料、使用部品等を積み上げて価格が決まる。 これまでは・・・  今や、販売予定価格が先に決まり、それにあわせて、使用材料、部品を選択。 どうすれば予定価格に合わせるか。 

世界中の競合相手と生き残りの戦いを強いられる現代、商品が市場で飽和状態になるや、自ずと価格競争へと入っていく。 新製品であろうと他社との駆け引きで発売当初より価格勝負だ。 研究費の回収などは入れる余地すらない。

メーカー各社は、部品を調達する時点でいきなり20%~30%ダウンの要求を突きつけ、価格競争の影響はストレートに全産業に拡大する。 それで作るところがあるのか? 素朴な質問だ。 勝手な話で、相手も物造り、安いから品質は下げていい、納期遅れもやむを得ないとは決して言わない。 これらはただというわけではなく、過日の防災費用ではないが、多額のコストと永年の積み重ねの結果であるのだが、それを評価するまでもなく「それは当然」と言う。 

それでも受注する企業、その品質は? 納期は? 約束は守るのか?  世界の工場中国であるが、既に賃金、物価の高騰で賃金の安い国に工場を移転する企業が多くなっているそうだ。 ここまでやるかの世界。

私の友人に左官業をやっていた人がいる。 厳しい親方に指導を受け品質管理は徹底的に仕込まれたそうだ。 いわゆる職人による「いい仕事」の実践者である。 この人、大手住宅会社の仕事をした時に、手抜きを命じられたそうだ。 5回塗るところを2回にしてくれ・・・  品質と納期に妥協できず、しばらくしてその仕事を辞めた。 この時点で職人技が消えた。

私も最終ユーザーであり、安い事は歓迎だが、ここまで来ると、物造りとは・・・ いい仕事とは・・・  メーカー勤務のプライドは・・・ ジレンマが生じる。

中国のコピー製品は実にお見事。 安く作るだけならば、この世界に持ち込めばいい。 ただ、この世界で言えるのは、品質によりランク付けしている点。 コピーといえども、その高級品は決して安くない。 この世界でも、品質は単価決定の大きな要因だ。 ここでは価格と品質が連動しており、素直に納得できる。 

今、世界中の物造りが“安く”だけを優先しているように思う。 これでは商品の完成度が上がるわけがない。 左官業の人ではないが、我々日本人はそんな教育、指導は受けていない。 安くして大量に売るよりも、いい物を品質の分かる人に売る。 理想に過ぎないのだろうか。

 “日本の製品は優秀だ” 世界中の人が認めてくれたのに・・・・  かつて日本が世界に指導した品質管理手法、今は、品質を犠牲に生き残りをかけた価格競争。 日本の物造りはもう少し自信を持っていいのでは? 

中国人が日本に来て買って帰るもので、人気があるのが炊飯器だそうだ。 理由は、中国人の日本製品に対する「安全」「高品質・高機能」「使い勝手が良い」「デザイン性が高い」といった崇拝心理やこだわりがあるという。 これが日本の物造りの結果だ。 

世界の工場中国も、賃金、物価高騰は急激で、そのコストはまもなく日本に追いついてくると思う。 しかし、品質レベルは絶対に日本には届かない。 そんな教育は受けていないし、レベルが違う。

高速鉄道事故、安い、速い・・・・  でも日本は安全は譲らなかった。 日本人として、私は「日本製」 “Made in Japan” に対するプライドを持ち続けたい。



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微妙に流れが変わってない?

2011年08月27日 | 経済動向
興味本位の単純な考えによる感想・・・ ご勘弁いただきたい。

真相・実態がなかなか見えない中国だが、最近ボロが出始めたような印象を受ける。 膨大な市場を抱える中国ではあるのだが、消費が低迷する欧米、日本をはじめとした世界中からいろんな商品が中国に向う。

そこでは当然激しい売り込み、生き残り合戦が展開される。 もちろん現地の企業も巻き込まれるのだが、物価、人件費が急騰し、経営環境は決してよくない。 スターバックスをはじめ、世界中で営業展開している一流企業でさえ中国より撤退している。

偏った資金の流れの中、マンション(マンション群)建築が今だに続いている。 ところが、不動産価格が落ち着いてくると、あわせたように突貫工事が少なくなってきた。 そのうちに途中で工事を止めるところも出てくるかもしれない。 大半は投資目的、つまりは値上がりを期待してるのであって、賃貸収入そのものではない。 それがなければ、魅力はない。

地方政府の開発競争もしかり。 今までのやり方は、北京の承認を得る前に着工し、実績をもって承認させるというのが多かったようだ。 各都市で早い者勝ち的なむちゃな開発(都合のいい計画)が行われてきた。 ここに来て、北京が厳しく統制を始めたとたん、当然のごとく、こちらもペースダウン。 ある意味当然。

ではその開発資金は? 過日書いたように、地方債の返済期限がピークに入ってくるそうだが、二重の資金難となる。 結果、地方経済の破綻。 意外とここらで大爆発するのかもしれない。

国営企業は? 独特な経営体質で、書類上の利益があったとしても、資金繰りは大変なようだ。 むろん、いずこも同じほとんどは負債を抱えて苦しんでいる。 国が助けられるのか?

中国特異な商習慣(お金を払わない)があるなかでの急成長。 それが、ここにきてペースダウン。 この結びつきがどういう結果になるのかわからないが、どこもかしこも資金難なようだ。

生活の中で、
これまで値上げが続いてきた夜の世界だが、“キープ半額”の広告が目立ってきた。 それでも客数は減り続けていると聞く。 出張者との話、『 中国で安いのは何? 日本より何でも高いような気がする。』 頭の中での円換算であろうが、この円高の中でこれだ。 ん~っ 『果物だけ?』  物価が上がる中、庶民の生活も疑問。



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気になる記事を連結

2011年08月26日 | 経済動向
円高が続く中、日本国債の格付けはまたもやダウンした。 今の日本の状況下でやむを得ないと思う。 まぁ~ ここまでは納得。 でも実際他国と比較すると正直さびしい気もする。 

ムーディーズの国債格付け

順位 格付け 主な国・地域
1  Aaa 米国、英国、フランス、ドイツ、カナダ
2  Aa1 香港、ベルギー
3  Aa2 イタリア、スペイン、カタール
4  Aa3 日本、中国、チリ、サウジアラビア
5  A1  韓国、オマーン、イスラエル
6  A2  ボツワナ、ポーランド

ムーディーズとはもっと権威があるものと思っていたが、ここに来てその信頼性は疑われる。 

では、なぜこの段階でここまでの円高に? 弱いドル、ユーロ故の円高と聞くが? 自国通貨の弱い国がムーディーズによれば全て上位。 格付けは逆転している。 複雑な為替、難しい事は理解できないが、この格付けも何の意味もないようだ。

こちらは今日の記事 (断りもなく丸ごと拝借。 すいません。)

『中国の貧富の格差は拡大を続け、わずか1%程度の富裕層が国富の半分近くを握る国。 二十歳そこそこのボンボン(富二代)が高級外車を乗り回す一方、多くの市民が食品価格の高騰に苦しんでいる。怒りはマグマのようにうっ積している。

富裕層の大半は共産党・政府や国有大企業の幹部だ。経費流用、公有資産横領、賄賂など腐敗の横行が着実に社会をむしばんでいる。優秀な若者は安易に金持ちになる道として官僚を目指し、経済から活気を奪っている。

賄賂の手法は多様だ。二束三文の骨董品を幹部に送り、それを競売にかけさせ、大金で買い取るのも一つ。不動産を幹部に販売し、契約不履行にして法外な違約金を支払うのも一つ。 「賄賂は中国が誇る芸術の一つだよ」―。知人の中国人は苦笑する。

西側の「三権分立」「マスコミによる監視」に対抗する概念として、中国共産党は「自査自律」を主張する。自ら監視し、律するという意味だが、全く機能していない。状況を是正するには権力を監視するシステム、すなわち批判に寛容な制度を構築しなければならない。さもなければいずれ怒りのマグマが噴火し、大混乱が訪れるだろう』

賄賂の手口も感心したが、金持ちにろくなやつはいないということか?  対! 対!

一方、外資系企業の優遇税制が全廃。 とにかく取れ! 取れ!  都市建設税と教育税、今度は河道工程修建維持費の請求と続く。 それでも足りずに各監督庁が交代で来社(調査)し、難癖を押し付け、権力を振りかざし税収アップに躍起となっている。 

背景は、むちゃな開発競争と地方債務の返済が今年来年度がピークを迎えるそうだ。 地方財政は相当苦しいはず。 

国営企業も同じ事、契約を無視し、支払を引き伸ばす。 彼らとて入金がなく、幹部は集金に駆け回る。 国のためか、自らの収入を守るためか、なんでもあり、彼らも必死。

国も、地方も、国営企業もベールに包まれ真相が見えない。 それが中国なのだが、それにしても、国債の格付けで中国と日本が同じポジションとは・・・・ 何なんだ。


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つぶやき・・・・

2011年07月13日 | 経済動向
中国は安い・・・・この考えは未だ根強いし、確かにそうかもしれない。 

しかし、品質を含めたところで言えば、果たしてそうだろうか? 人件費のみならず、物価の急騰、課税強化、外資系企業に対する優遇策はなくなってきた。 それに、表現しづらい中国ならではの問題、意外なコスト、意外なリスク(許認可と制限)は日本では全て想定外、かつ複雑(煩雑)だ。

建設税・教育税の課税に続き、この度正式に発表されたのは、タバコ、酒の贈答品に関して、それをもらった人に替わって20%の個人所得税を払うというもの。 本来、交際費は40%は損金不参入だから、これは二重課税になるのか?

個人所得税の最低課税金額が3,500元にUPした影響か。 やはり税収確保はどこも同じ。結局は会社に回ってきた。 ではどうする? 中国系企業はそんなものは裏で処理する。余計な(いいすぎだが)税金は最初から払わない。

次には外国人の社会保険への加入問題・・・・
実施は7月1日から、そのくせ、詳細は継続検討中のようで困ったもの。 

まじめな(まともな?)会社、特に外資系企業が負担することになる。 これだからこの国は難しい。 決定事項はもちろん守るのだが、格闘技でもルールはあるぞ。 アンフェアーな事があまりに多すぎる。

以前紹介したスナックで知り合った建設会社の社長さん。 私が会計の仕事とわかると、『悪い事をしたか?』 と一番に質問。 私がやったという事ではない。 対外的に裏金を使うか・・・という意味だ。 建設会社、この方、ものすごくまじめな人で、やはり中国人といえども頭を抱えているようだ。 その表情が全てを物語っていた。 私、そこが日本人が中国で仕事する上で一番難しいところ・・・ 彼も そうだねぇ~ もう言葉は必要なかった。

中国だから、そのくせ、日系企業だから品質は厳しく要求される。 水と一緒だ。 品質はただではない。 お金がかかる。 まして、品質に関する意識が低い中国では日本以上にお金がかかるように思う。 社員の認識を棚に上げても、材料・道具からして品質は悪い。 

それでも、『安い素材で美味いものを作れ』と言われ続ける。 ますます拡大する中国だが、 さぁ~ どうなるではなく、どうすれば・・・ 第3国を探した方がいいのではないか。 慣れるどころか、この国の難しさは年々深まるばかり。


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続く物価上昇

2011年06月15日 | 経済動向
日本のニュースでも中国の物価上昇は報道されているのだが、現地でもその上昇ぶりには驚くばかり。

6月に入り・・というわけではないのだが、身の周りで驚くほどの値上げラッシュ。 毎週の食品の買い物では、都度内容も変わりなかなかわかりづらいのだが、外食すると明らかに違う。

これまでは、値上げではなく、だんだん量が少なく、小振りになっていた。 メニューの写真は以前のまま、そのギャップに驚くばかり・・・・ 

ポテトサラダ、以前は付け出しで使っていたような小さな器。 コロッケ、薄く、小さい。 まるで笹かまぼこだ。 妙に器が大きい。  競争が激しい外食産業はどこも我慢比べだったのだろうか? 

時々利用していた、同じ建物内のレストランはついに料金が改定された。 それも大幅にだ。 量は ? 値上げ前とさほど変化ない。 “お気の毒”と思われたのか、VIPカードを頂いた。 10%OFF むろんそれ以上の値上げ。 プラスデザートが・・・ 果物、コーヒー、アイスクリームより2品。 んん~ん  それなら値上を抑えろよ!

夜の世界も当然の値上げ。 セット料金と女性の飲み物。 キープの酒は輸入品。 となると価格はお客にも明らかで上げるにも上げづらいのだろう。 結果、客が飲む酒よりも、女性の飲み物が高価なものになる。  

手当て・・・ コストダウンの真っ最中。 期待するほど馬鹿じゃない。 上がるのは現地従業員の賃金のみだ。 


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気になる法律 (駐在員必見情報)

2011年06月13日 | 経済動向
経済成長と共に、中国の法律もそれに追いつけと次々に施行される。 実施後、その解釈を統一するためにすぐ改定 される。 この辺は中国独特の動きなのだが、逆にスピーディーに現実に合わせてくる。 

その中で気になる法律がこれ・・・・ (顧問弁護士より送付された内容を丸ごと・・・)

「社会保険法」は2011年7月1日より実施される。当該法律の第97条には、「外国人が中国国内で就業する場合、本法を参照し社会保険に加入する」と規定。

1. 社会保険加入の適用対象
  ・中国国内で登記している会社が直接採用した外国人
  ・国外会社と雇用契約を結んで、中国国外で登記した支店、代表機構へ派遣された外国人
  ・上記の外国人には専門家を含む

2.加入する社会保険の種類
  5険を加入。基本養老保険、基本医療保険、労災保険、失業保険と生育保険

3. 社会保険待遇
条件に満足できれば、社会保険待遇を享受する。
・定年退職年齢になる前に中国国境を離れる場合、個人口座を保留する。再度、中国に就業しにくる場合、累計して保険納付年数を計算。
・個人書面の申請を持って、個人口座の金額を一括的に本人に渡し、基本養老保険関係を終止することができる。
・外国人が死亡する場合、基本養老保険個人口座内の金額は相続できる。

さぁ~ これはどうなる事だろうか? 順番に見ていくと、1は・・・
私の場合は、現地の会社と労働契約はなく、派遣された社員という立場。 私に限らず、一番多いパターンではなかろうか。 次に、やはり時代の流れで、現地の会社に現地で直接採用された外国人。

2は・・・・
養老保険は15年以上の加入があって年金が支給される。 『条件に満足すれば・・・』 する分けない。 まず外国人は任期なるものがあって、15年となるとその対象者はごくわずか。 最初から届かないのに・・・ 医療保険は、基本的に海外傷害保険で十分カバーされており、現在無料。 加入すれば保険料を払った上に、多額の自己負担が発生。 労災保険も同様。 失業保険は、お世話になる事があるだろうか? 生育保険、中国の子供達のもの?? ある意味ボランティア。 もちろん、現地の学校に行ってる外国人子女は多い。そう言う意味では外国人も負担すべきかもしれない。

問題は3. 条件とか手続きとかいうのがそう簡単なはずがない。

どう考えても、私には迷惑な話。 私は日本人で、中国で仕事はしても日本のために仕事をしている。 中国政府に社会保障を求める権利もないはず。 むろん求める気はない。

いろんな立場の外国人が居られるわけで、一方的は判断は出来ないのだが、個人的には困った話だ。 ただ、これが強制加入なのか、任意での話か? 今はわからない。 反応を見て決まるのかも。 ならばあえて言う。 いらんお世話だ。 

一番心配な点は
もしも強制加入となれば、日本と中国で保険料の二重払いとなる。 日本の保障を切られたら・・・ 中国人になってしまうのか? まさか、冗談じゃない・・・・


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