日々の生活にみる驚きの中国

単身赴任中の中国(大連)で日々発生する“驚き”を強引かつ身勝手な比較文化で紹介。

メーカー受難の時代

2011年10月21日 | 経済動向
最近のニュースは驚くばかり。 サンヨーの白物家電の売却やら、パナソニックのTV事業の縮小等々。 中国、韓国企業の勢い(価格競争)にギブアップの形。 かつての基幹事業そのものがこの有様か。 大変な時代になったものだと痛感する。

日本の大企業といえども、世界に出ればそれなりの企業でしかない。 しかし、この分野はこれまで日本が技術開発により成長させた分野であり、牽引車であった事に間違いない。 なのに・・・・ 企業間の過激な生き残り競争はとどまるところがない。 大企業といえども明日はどうなる? 恐ろしい時代になったものだ。

メーカーは生産(販売)数が年々拡大するにこしたことはない。 日本から世界へと市場を求める。 他国企業との価格競争に巻き込まれ、今度はコストを下げるために、生産拠点を海外に移す。 これを世界中の企業がほぼ同じ動きだ。  ここにきて最大の市場である中国で購買力が落ち着きだしたようだ。 そろそろ飽和状態ということは・・・ 次は供給過剰か? 既に時代はメーカー淘汰の時代へ。 何も家電に限った事ではない。 全ての業種で同じ事が起こり、生産量を守るべく、激しい価格競争から淘汰の時代へと突き進む。

これでいいのだろうか? いつも疑問に思う。 高くてもいいものを求める客。 たとえそれが一部だとしても、すでに市場が日本でなく、世界全体だとすると十分の生産量があるのでは? 日本でニッチビジネスでも世界に出ればそれなりの市場がある。 日本企業は品質を武器にその範囲の市場を確実に取り込んだ方がいいのではないか。 商品開発する環境は温存できるというものだ。 量ではなく質の追求! 

価格競争の犠牲は品質だ。 一流のシェフが最高の素材を使って最高の調理器具を使って作った料理は誰が考えても“うまい”はず。 ただ、言うまでもなく高い。  

日本の技術者は、いい物造りを目指し、最高の材料、道具を駆使し生産を行ってきた。 いまさら『残った素材を使って料理をしてくれ、300円の弁当を作ってくれ』と言われても・・・・ 技術者とはそんなもの。

いつまでも売り続けるわけがない。 当然頭打ちとなれば、淘汰しかないではないか。 これからが一番厳しい時代へとは入っていく。 ここ中国は半強制的に生産調整を実施する。 『供給過剰な業種においては外資系製造業は出て行け、もう中国系企業だけで十分だ。』 こうきたら? やるぞこの国は。



にほんブログ村 海外生活ブログ 大連情報へにほんブログ村

最新の画像もっと見る

コメントを投稿