京都 洛北の時計師 修理日記

時計修理工房「ヌーベル・パスティーシュ」京都の洛北に展開する時計修理物語。
夜久野高原で営業再開しました。

時計師の京都時間「敬老の時間」

2016-09-19 10:06:39 | 時計修理

9月19日敬老の日。
写真の時計は100年近い工房では最長老の時計です。
人間より時計が長生きしています。
文句ひとつ言わずに毎日動いています。ところが工房では腕時計の修理専門。
残念ながらボンボン時計の修理は時計仲間からの依頼のボランティアでやっているだけで一般の受付はお断りしています。
工房には部品取りの掛時計がズラリと並んでいるので勘違いされる人が多い。
ボンボン時計の修復作業は木組みは大工さん、ガラスは手ふきガラス工房で機械が私の仕事。
分業制になっています。ゼンマイの幅もそれぞれ違うプロの世界。怖くておいそれとは受付けできないものなのです。
定休日の水曜日の一日だけ趣味の世界に没頭しているので腕時計の修理待ちの皆さんにはご理解くださいね~。

22日のお彼岸の中日に向かっています。
あの世とこの世が交差する日。お昼と夜の時間が一致する日。

夢を見た。
「あれ~?土井君じゃなかと~?」有名な警備会社の制服を着ている人がじいっと私を見ている。同じような60歳代年配のオヤジなので目立った。
私はチェロを抱えて楽屋の出番待ち!
すれ違った警備員?。思い出した!
「土井君じゃなかとね~?長崎の小学校で一緒やったやろ~!」

私は52年前東京オリンピック直前 長崎市内の小学校にいた。
夏休みのあと土井君の机には花が添えられていました。夏休みの登校日には原爆病院に入院しているとうわさがあった。
小学4年生の私たちには「血液の病気」とだけ知らされる。自宅に戻り「血の病気が流行ってるとよ~怖かね~。」と母親に報告した。

今は2016年だ!
「生きとったとですか~?土井君は剣道が強かったから警備会社でまだ働けるとですね~うらやましかね~。」
子供のころの面影が残る土井君がニコニコしながらあわただしく別れた。
「あっ!次に会う約束をするのを忘れた」とっさに振り向く。
そこで目が覚めた。

「♪死んだ男の残したものは~」
NHKのBSで小林沙羅さんの歌を聞いたのが影響したのかね~?。夢が覚めてしまい布団の中でしばらくぼーっと考え込んでしまう。「♪死んだ子供の残したものは~52年も後の夢、ほかには何も残さなかった」
楽しい想い出が残っています。せめて一緒に東京オリンピックを見てみたかった。

今日は京都コンサートホールで「墨染交響楽団」の演奏会があります。
知り合いの演奏を聴きに行ってきますね~。
まもなくお彼岸。
勝手ながら工房は12時までの営業なので今日はお早めにお越しください。






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