京都 洛北の時計師 修理日記

時計修理工房「ヌーベル・パスティーシュ」京都の洛北に展開する時計修理物語。
夜久野高原で営業再開しました。

時計師の京都時間「クリティカル30」

2016-09-16 09:46:50 | 時計修理

9月16日大安の金曜日。
今朝の市バス46系統はちょっと遅れてやってきた。
何気なく座席に座る。少し前の乗客を見ると浅黒い人が座った。この時間帯には珍しい中東からの旅行者なのでしょう。ちょっと気になる。
するといきなり「アッラ~アクバル~」(神は偉大なり)と叫んだかのようにいきなりバスの窓を開けた!
「それだけはやめろ~!」と叫びたいところです。車内は密閉しないと冷房が効かないのだ。文化が違う!
それからは小雨混じりの雨や生暖かい風が真後ろに座っている私にかかってきた。冷房は効かないままでした。え~んがっちょや!
今朝の窓テロのお話でした。

今週は30歳代の人とのおつきあいが集中した。
昨夜もおぼろ月が顔を出してくれた十五夜のなか宴会に繰り出しました。
私の講師時代に付き合いのあった20歳代の人があれから10年たつと30歳代に入ってきました。ターニングポイントの時間が来た。
会社員ならそろそろ役職に就くころ、研究者はポスドク、クラッシック音楽の関係者ならどこかの楽団に入る資格の年齢限界点でしょう。これを超すとソリストで頑張るしかない。

それぞれクリティカル30に職場では9月の人事異動のシーズンに入りました。
私もちょうどこの年齢を境に人事管理やら営業部門に配置転換されました。
時計業界の場合、創造力、企画力のスキルは30歳までで尽きるのでとっとと後進に譲る年齢です。視力は20歳を境に急激に落ちる。厳しい職場なのです。ドッグイヤーとも言います。

30歳を越すと社長や役員をバックアップするスキルが要求される。トップを正しい方向にもって行くのも部下の仕事です。トップが企業の生え抜きばかりの時代は終わっています。他業種からスカウトされるパターンが一般的でしょう。そんな時代に30歳に入った人たちの苦労が見えるような週になりました。

写真はオリエント・「マリークレール」。日本女性の肌によくにあうピンク文字盤の先駆者モデルです。この時計がきっかけになってピンク文字盤が一般的な売れ筋カラーになりました。

旧吉田時計がオリエント時計の全身で今月エプソンの100%子会社になりました。
もともとインクジェット・プリンター部門が魅力的なオリエント。時計部門は赤字でしょう。
中国製が圧倒的な時計部門で日本製の機械式時計の開発がいつまで続くか心配です。
この会社は優秀なトップの急死、おもな輸出先の中東での政情不安など不幸な出来事が相次いだのも悔しい。頑張ってほしいものです。
「オリエントの想い出にオリエントスターを買ったよ!」というお客さんが来た。
私も秋田工場のオリエントロイヤル購入資金稼ぎに頑張っていままでの恩返しをしましょう?

写真の「沼地のある森を抜けて」梨木香歩さんの本です。
「西の魔女が死んだ」で私のおすすめの著者になりました。
とにかく発想がすごい!
 30歳代の主人公が親戚から押し付けられた漬物の「ぬか床」。そのぬか壺からあっと卵がでた、その卵が割れて少年が生まれる。
川上から桃が流れてきたようなお話しにびっくりします。
女性独特の発想に翻弄される内容なのです。こんな9月に読みたい本です。

そろそろお天気も回復してきた。昨夜のお酒も抜けたので仕事にかかりましょうかね~。












コメント
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