京都 洛北の時計師 修理日記

時計修理工房「ヌーベル・パスティーシュ」京都の洛北に展開する時計修理物語。
夜久野高原で営業再開しました。

時計師の京都時間「不思議な京都時間」

2016-09-10 09:28:10 | 時計修理

9月10日大安の土曜日なのでご都合主義の京都の神様は快晴にしてくれました!結婚式の集中日だ。
毎日千本通りを北上して工房にやってくる。何気なく車窓から見ていると不思議と西側の店舗だけに思い出がある。
そば屋さんの大膳から北上すると西側にはずらりと名店が並んでいます。つち福、西陣飯店、よってこや、神馬、グラバー館。飲食店でお世話になったお店がすべて西側です。長い時間をかけてこんなになりました?
長い間東側の雄!無印良品西陣店が消えてしまった後の空間が横着に空いたままでは東側周辺のお店が可哀想だ。マクドもぱっとしないし焼肉材料の原田さんが頑張っているくらいか?がんばれ東側!

写真はお香時計です。昨日は重陽なので秋!久しぶりにお香時計で秋を感じています。夏の暑い盛りの35度を超えるとさすがに暑苦しい。
工房内のボンボン時計も暑苦しいのでしばらく止めています。復帰できるものはそろそろ動かそうかと思う。

ニクソンの落下針落ち修理がやってきた。
残念ながら日車の歯が欠けています。機械を交換して終了。それにしても時針、分針、秒針間がタイト。接近しすぎの設計なので微妙な感覚が必要な修理でした。時計を落としてしまったユーザーのミスの代償は2000円と1時間でした。

昨日は不思議と可愛がられた時計が集まりました。時計を見ると大切に扱われたものとわかる。時計に刻まれた傷と発売年数でおおよそのユーザーとの関係がわかる。

30年ほど使い込まれたセイコーのクレドールはメーカー送り。メーカーまでの送料など無料なので工房では取り次ぐ作業だけのお任せ修理になります。無事に戻ると大切に扱われた時計なので20年は使えるでしょう。
修理後の生存年数は一般に5年くらいか?
ところが京都では電池交換を繰り返して20年ほど使うのが常識です。
セイコー・スピリッツ、シチズン・アテッサなどの20年前の普及品は当たり前でマーベル、クリスタルセブンなどがまだまだ現役で頑張っているのです。
いいものでも失敗作でも一度買ってしまうと長く使うのが京都のステイタスなのでしょう。

文化のない東京から文化庁の集団が京都にやってくるそうだ。発表当時は歓迎一色でした。ところがここにきてじわじわと不安が出てくる。
1492年のコロンブスのアメリカ大陸発見より若い1600年前後に生まれた東京なのだ。大森貝塚などゴミ捨て場が遺跡であとは海だった文化がない都市。
400年くらいの江戸前文化になじんだ人たちがやってくる。

京都は大学生、旅行者は歓迎するが定住者は嫌う。
京町屋の密集地でバーベキューパーティなどやらかす人がいたり、真夜中12時過ぎに洗濯を始める。夜通し音楽を流す。表を歩くと食べ歩き!スマホ歩き!うどんは限りなくい固く、そばのソバツユは辛いので腎臓障害が怖い!などなど東京文化は怖い!

そんな江戸の皆さんはタイヤメーカーが発表する「おもてなし」文化の星の数に喜んでいるのだ。にやっと笑って「びっくりするわ~!」
この集団がやってくる前に「食べ歩き、スマホ歩き1分以上は禁止」「洗濯物は12時まで!」「京町家での30分以上のバーベキュ、七輪使用は禁止。ただし年末は除く」「楽器の演奏は10時まで!」などなど今までは常識の京都時間をこまごました京都時間の市条例を決めましょ!

北海道のボウダラと鹿児島の芋が京都で長い時間をかけて一緒になり美味しいイモボウができたのも事実。平野屋さんのイモボウが恋しい季節になりました。
文化庁の皆さんも早くイモボウを目指して京都時間を共有できるといいね!

条件は阪神タイガースファンになること!この踏み絵をこなして晴れて京都人になりましょね~!
















コメント
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