地域の施設にて5局。
高段者のHさんのご指名で、
5局指した。
成績は、2勝3敗。
わたしの棋歴は60年、
相手の棋歴は85年。
お互い、居飛車、振り飛車、相振り飛車、力戦、角換わり、棒銀、相掛かり
何でも指す。
ことに、Hさんは高段者で、
まったくなんでもござれ、である。
1勝3敗の後の第5局。
わたしの勝勢で、ほぼ必至がかかった。
相手は、受けの妙手を連発して頑張る。
ある局面で、もう逆転の余地はなくなった。
手を変えても変えても、
受けられる。
とうとう相手が何もできない局面になってしまった。
ところが、
決め手が見つからない。
考えても考えてもわからない。
それで、
いったん竜を引き上げた。
すると、そこで緩めるのは、ひどすぎる、
とHさんが怒ってしまった。
「こういう風に詰ませるんだ」と、説明。
なるほど。
しかし、続けて指す。
それでも、えんえんと将棋は続き、
200手くらいで私の勝ち。
しかし、相手を怒らせたのは、
私が悪い。
よくあることだが、
力が違う場合、
もう負けと分かっているから、
投げたい。
が、詰む迄指そう、ということがある。
そこであまりモタモタされると、
もういい加減にしろ、
次を指そう、
と言いたくなることはある。
初心者相手に、
そういう気分になることはよくあるから、
Hさんの気持ちはよくわかる。
偉そうなことは言えない。
完全に管理され、
紳士同士が指している。
それでも、しょっちゅうさざ波はたっているのである。