最近、亡くなられましたが、
104歳まで現役医師として活躍された
日野原重明さんが言われたことは,
現代を生きるわたしたちが耳を傾けるに値します。
深い基礎医学の知識や研究と、4000人の患者を診てきた経験から、
医学だけではない、様々な知恵が育まれました。
まず、きりのない願望があなたをしあわせから遠ざけます。
順風満帆な生活をしているかに見える人が、
深い悩みや苦しみをかかえていたりします。
日野原重明さんの前で、
成功していて、さまざまなものをもっているにかかわらず、、
「私ほどの不幸者はない」
と結ぶ。
そこで、日野原重明さんは言います。
「あなたの苦しみは、どん底の苦しみの10分の1くらいでしかないでしょう」
と、彼が出会った多くの患者さんの例を話します。
いろいろと語り合ううち、患者さんは、
自分が不幸のかたまりではないのだと悟るそうです。
人は、えてして自分の不幸には過敏になるものです。
きりのない願望は、人を不幸にします。
では、しあわせとは?
日野原重明さんは、
アウシュビッツ強制収容所で過酷な境遇に耐えた、
ユダヤ人医師フランクルのことばを語ります。
「しあわせはけっして目標ではないし、目標であってはならないし、
さらに目標であることもできません。それは結果にすぎないのです。」
そのことを前提に考えなけらばならないということですね。