いい日旅立ち

日常のふとした気づき、温かいエピソードの紹介に努めます。

読書百遍意おのずから通ず

2019-08-29 22:20:42 | 読書


「読書百編意おのずから通ず」という。
私は、非常に多くの書物を読んできた。
2万冊は超えたと思う。
しかし、意味がわかっていたかというと、
どうも、飛ばし気味で、
よく味わってこなかったと反省する。
そこで、
良いと思った1冊の本を、3回は繰り返し読むようにしてみた。
すると、新しい発見が多い。
何気ないひとことが、
深い意味をもっていたりする。
読書百編とはいかないが、
良書は、必ず3回は読むことにした。

まだまだ、人生の残りは長い。



時間の花束~三浦百恵著~

2019-08-15 21:31:41 | 読書


アマゾンで突然、ある本がベストセラーになった。
写真集「時間の花束」 著者、三浦百恵さん。
長い間の沈黙を破って、
あの山口百恵(60)が表に出た。
昭和の人なら、みんな知っている。
スターダムから、突然引退、
そのあとは決してマスコミにも出なかったあの人が。
キルトの作品集である。





セーラー服の歌人鳥居さんのエッセイ、本に載る^ベストエッセイ2019^

2019-08-03 20:57:32 | 読書

「ベストエッセイ2019」という本が、出版された。
その中に、鳥居さんのエッセイが載っている。
トランスジェンダーの友人と散歩をした日々を綴った
「過去は変えられる」というエッセイである。
鳥居さんの著書「キリンの子」の中の歌が、
中学校の教科書に載ったことは、
前回紹介したとおりである。






「竹林はるか遠く」第2次世界対戦後、奇跡の帰国~So Far from the Bamboo Grove~

2019-07-27 19:44:54 | 読書

第2次世界大戦敗戦直前、直後多くの日本人が、
旧満州、北朝鮮に居住していた。
敗戦直前、この地域では、ソ連軍や朝鮮共産党員が猛威をふるい、
日本人を殺したり強姦したりして、恐れられた。
当然、居住民は、日本目指して冒険の旅に出る。
そのひとり、日本人ヨーコの熾烈な体験をまとめたのが、
「竹林はるか遠く」である。
もともとは、ヨーコがアメリカで ”So Far from the Bamboo Grove”
という題で、出版したのである。
この本は、アメリカの国語教科書にも載せられていた。
これを日本訳しようという話になり、日本でも発表されたのだ。
ヨーコは母、姉一人、兄一人と住んでいたが、
出発時、兄はウラジオストクの工場で働いており、
別行動となった。
3人は、朝鮮共産党員につかまりそうになったり
ソ連兵に殺されそうになりながら、
朝鮮北部~元山~京城(今のソウル)~釜山~福岡、と逃げおおせた。
後、長男も帰国。

この本は、副題「日本人ヨーコの戦争体験記」として売り出され、
ベストセラーとなった。













「家族の歌~河野裕子の死を見つめた344日~」を読んで

2019-06-22 21:46:18 | 読書


永田和宏、河野裕子(戸籍名は永田裕子)、永田淳、永田紅は、
4人の家族がすべて歌人、という珍しいケースに属する。
父和宏、母裕子、長男淳、長女紅が、裕子の最後の344日間を綴った。
これが、「家族の歌~河野裕子の死を見つめた344日~」である。
河野は、54歳で乳癌を発病し、10年の闘病生活の後、64歳で亡くなった。
そこには、壮絶なドラマがあったが、最後の344日は、とくに、家族それぞれに深い意味をもつものであった。
読書感想文を投稿した。これも200字以内、という厳しい条件であったが、字数制限のゆえに、コンパクトにまとまったと思う。

……

巨大な女性歌人、河野裕子。家族はすべて歌人です。晩年の10年間、河野は乳癌に侵されながら、創作に生きました。2010年8月、64歳で逝くまでの344日、3人が河野を支えつつ、短歌とエッセイを書き継いだ記録です。各自の切々たる思いは、涙を誘います。俵万智さんの書評を紹介します。「家族というものの素晴らしさを、ひとつの普遍的な形で示してくれた1冊として本書を抱きしめたいと思った。」そういう本です。
……

これから短歌を始める人の入門書としても、いいと思う。
















哲学書を読み絵本を読み

2019-06-01 21:15:18 | 読書


下手の横好きで、ときどき哲学書を読む。
んまあ、わかっちゃいないんだろうけど、
それなりに面白い。
同時に、絵本を読むのも好きだ。
子どもの頃、漫画を読んでいたような感覚である。
今は、絵本の世界も充実していて、
日本および世界各国の絵本が出版されている。
公立の図書館でも、多くの絵本が備えてある。
それらの中には、掛け値なしで面白いものがたくさんある。
時間のある方は、地元の図書館を訪問されると良い。
今日は、幼児・小学校低学年向けの読み聞かせ会で聴講した。
7冊ほどあったが、どれもおもしろい。
少し意外だったのは、英語の手遊び兼読み聞かせの本で、
little green frog
というのがあった。
ユーチューブで300万回再生されている。
興味のある方は、ユーチューブをご覧いただきたい。

ほかにも、大人が読んでも面白い絵本はたくさんある。

子育て中の方でも、楽しめる。

なお、今日は、児童書用のスペースで絵本を探していたら、
3歳くらいの女の子がいたので、
「こんにちは」
と声をかけたら
「こんにちは」
と返事が返ってきた。
大事に育てられているうえ、
安心していられる図書館だからだろう。
わたしがイケメンだからではないと思う(笑)。

改めて感心したのは、
3~4歳の子どもでも、
ユーチューブを使っていることだ。

時代は変わったなア。


























































「『不思議なキリスト教』と対話する」を読んで

2019-05-19 21:36:05 | 読書
わたしは、仏教に関する専門書はあまり読んだことがない。
優秀な僧侶が友人だったので、
彼に聴けば、いろいろと有益な示唆が得られたのかもしれない。
ところが、地元では、ダントツに優秀だった(らしい)彼には、
あまり親しすぎて、宗教のことは聴いたことがない。
惜しいことをした。
前年、彼は、癌で早逝してしまった。

ところで、友人に勧められて、
「『不思議なキリスト教』を読む」という、
キリスト教関係の書物を読み終えた。
著者(来住英俊氏)は、わたしと同年輩で、
人生の前半の過ごし方が似ている。
同じ大学の同じ学部で学んだ。
そのあとは、違った道を歩いたが、
根っこが同じなので、その思想を理解しやすい。
来住英俊氏は、カトリックの神父である。
少し前、宗教社会学者の書いた「不思議なキリスト教」と言う本が出て、
よく売れた。
キリスト教の内容をノンクリスチャンに説明する本である。
この本を、批判しながら、
住来氏が、キリスト教、とくにカトリックの考え方を論じている。
難解な本だが、基本をなしているのは、
キリスト教の根本的な在り方である。
結局、キリスト教とは、
「神との関係性」を維持しながら
信じるものだ、と述べてある。
納得のいく論の建て方である。
難解な参考文献を駆使しながらの論考である。
この人は、クリスチャン向けの多数の書物を書いた。
ごく浅い理解の仕方かも知れないが、
日本の現在のカトリックの教えは、貴重なものである、
という感想を得た。


































「『不思議なキリスト教』と対話する」を読んで

2019-05-19 21:36:05 | 読書
わたしは、仏教に関する専門書はあまり読んだことがない。
優秀な僧侶が友人だったので、
彼に聴けば、いろいろと有益な示唆が得られたのかもしれない。
ところが、地元では、ダントツに優秀だった(らしい)彼には、
あまり親しすぎて、宗教のことは聴いたことがない。
惜しいことをした。
前年、彼は、癌で早逝してしまった。

ところで、友人に勧められて、
「『不思議なキリスト教』を読む」という、
キリスト教関係の書物を読み終えた。
著者(来住英俊氏)は、わたしと同年輩で、
人生の前半の過ごし方が似ている。
同じ大学の同じ学部で学んだ。
そのあとは、違った道を歩いたが、
根っこが同じなので、その思想を理解しやすい。
来住英俊氏は、カトリックの神父である。
少し前、宗教社会学者の書いた「不思議なキリスト教」と言う本が出て、
よく売れた。
キリスト教の内容をノンクリスチャンに説明する本である。
この本を、批判しながら、
住来氏が、キリスト教、とくにカトリックの考え方を論じている。
難解な本だが、基本をなしているのは、
キリスト教の根本的な在り方である。
結局、キリスト教とは、
「神との関係性」を維持しながら
信じるものだ、と述べてある。
納得のいく論の建て方である。
難解な参考文献を駆使しながらの論考である。
この人は、クリスチャン向けの多数の書物を書いた。
ごく浅い理解の仕方かも知れないが、
日本の現在のカトリックの教えは、貴重なものである、
という感想を得た。


































大著「山本五十六」読了

2019-05-11 21:48:17 | 読書

阿川弘之の大著、「山本五十六」を読み終えた。
多分、5回目くらいだと思う。
最初に読んだのは高校生時分で、山本五十六の歴史的評価は
まだ揺れていたと思う。
戦後33年目のことであった。
今では、彼の評価も安定し、
賛否両論あっても、時代のふるいにかけられたと思う。
当時は、若者に反戦気分が盛んで、
戦争時の英雄にも、相当のスペースは与えられていなかった。
阿川弘之は、高校、大学時代の先輩でもあり、
優れた小説家として、憧れていた人である。
戦前、山本五十六は、米内光政、井上成美とともに
海軍三羽烏といわれた。
3人とも、アメリカとの戦争をやめさせようと、
苦心惨憺した。
山本五十六は、連合艦隊司令長官として戦死し、
米内光政は、戦後、首相として、日本の改革を主導した。
また、井上成美は、責任をとって、
三浦半島で小さな英語塾をひらいて暮らした。
山本五十六の人間的な姿、スケールの大きい仕事ぶりは、
賞賛に値する。
部下や友人、やすらきを求めて交わった女たちに、心から慕われた。
一生の友は、海軍兵学校以来のクラスメート、堀悌吉である。
堀は、はやくに海軍からはねだされたが、
五十六の友人として、彼の死後のことまで世話をした。
真の男と男の友情が、一生を通じて変わらなかった、
稀有な例である。
阿川弘之が、200以上の資料、100人以上の人にあたって
仕上げた大作「山本五十六」は、今後の世界をひっぱる若者たちに、
是非読んでほしい物語である。









































山本五十六は、博打の天才であった

2019-04-20 08:34:03 | 読書


元・元帥、連合艦隊司令長官の博打好きは
有名である。
年がら年中麻雀とポーカーとブリッジをやっていた。
カジノに行っては、
見事に稼いできた。

その必勝法とは?
我慢と根気以外にない。
と言う。
確実に20%稼いで、
それを続けるのである。

この方法を部下の溝田が実践した。
ロンドンに行った帰り、
カジノで稼いで、

ホテル代、
船賃
食費

すべてをまかない、まだ余ったそうである。

この、1冊~本が大好きコンクール~茅ヶ崎市立図書館

2019-04-17 12:12:23 | 読書


毎年、茅ヶ崎市立図書館では、
読書コンクールを開催している。
読んで、善かった本の説明を
200字以内にまとめる。
これを、表紙の写真とともに提出する。

締め切りになったら、
館内で作品展を開く。
気に入った本に投票する。

その後、
作品集をまとめ、
1冊の本をつくる。(非売品)

写真が、その本である。

私の作品を載せておく。

……

「家族の歌~河野裕子の死を見つめた344日~」

巨大な女性歌人、河野裕子。家族はすべて歌人です。
晩年の10年間、河野は乳癌に侵されながら創作に生きました。
2010年8月、64歳で逝くまでの344日間、
4人が河野を支えつつ短歌とエッセイを書き継いだ記録です。
各自の切々たる思いは、涙を誘います。
俵万智さんの書評を紹介します。
「家族と言いうものの素晴らしさを、
ひとつの普遍的な形で示してくれた1冊として、
本書を抱きしめたいと思った」

そういう本です。











「名宰相吉田茂と耕余塾」村上きょうこ著、出版される

2019-04-13 20:07:25 | 読書


私の学友であり、
短歌サークルつじとう会会長でもある
村上きょうこさんが、
本を出版されました。
「名宰相吉田茂と耕余塾」風人社、1620円
です。
吉田茂を育てた、耕余塾という塾のことを扱っています。
甥の麻生さんにも贈呈したら?
と、みなで言っていますが、
謙虚な方なので、ためらっておられますが。
近隣の図書館には所蔵されました。
国会図書館には、蔵書として、おかれています。

売れ始めたようです。

アマゾンで調べましたら、
残り3点、入荷の予定あり、とのことです。

早い者勝ちです。

読み聞かせの効用⑤~茅ヶ崎市立図書館~生の強み^

2019-03-24 21:46:01 | 読書


読み聞かせの効用。

ちょっと脱線するが、
乳幼児心理学では、次のようなことが明らかになっている。
すなわち、乳児は、あらかじめ、人間の表情が識別できるようになっている。
したがって、目が見えるようになると、おとなの表情に反応する。
笑顔をみせれば安定するし、怒ると泣きだす。

さて、
今は、ユーチューブなどで、
絵本の読み聞かせの動画を見せることもできる。
しかし、
私の経験からも、
ナマで聴いたほうが、明らかに感動が大きい。

前にも述べたが、
幼児は、相手の表情が読める。
だから、読み手の表情によって
自らの感情が動かされる。
読み手は、幼児の反応を見て、喜びを感ずる。
ここが、ユーチューブと違うところなのである。
ユーチューブを見ても読み手の表情は見えないから、
幼児と読み手の感情の相互作用が起きない。
ここがミソである。

わたしも、同じ内容のお話を、
ユーチューブで見た後、
生の読み聞かせを聞いたら、
感動の具合が変わった。
断然、生の読み聞かせの方がよいのだ。

生の読み聞かせは、インターネットでは味わえない喜びを
起こさせることができるのである。

読み聞かせの効用④~茅ヶ崎市立図書館~双方向性の強み

2019-03-24 20:40:08 | 読書


読み聞かせの効用。

双方向性、つまりお互い、ということ。

読み聞かせの時、
読み手は、子どもの様子に反応しながら進める。
絵本を聞いた子どもは、喜んだり、驚いたり…
いろいろな反応をする。
それは、読み手に反映され、
読み手の表情により、
子どもは次の反応を返す。
この、「相互作用」が
起こるのである。
これは、乳幼児心理学の常識でもある。

こうした状況が、部屋を覆うことにより、
部屋は、独特の柔らかい雰囲気に満たされる。

これが、
絵本の読み聞かせのときに起こる相互作用である。

読み聞かせの効用③~茅ヶ崎市立図書館~聖なる空間

2019-03-24 18:36:39 | 読書


読み聞かせの効用。

茅ヶ崎市立図書館には、
「おはなしの部屋」がある。
普段は、子どもたちに開放され、
子どもなら、自由に使える。

読み聞かせのときは、
この空間が使われる。

広さは6畳くらいで、じゅうたんが敷かれている。

読み聞かせの間は、戸を閉じて、
雑音が入らないようにする。

これも、大切なポイントである。
いわば、
「聖なる空間」として、
読み聞かせ専一の部屋になるのである。

普段は、家でも学校(幼稚園や小学校)でも、雑音や機械が存在し、
聞くだけの空間はできにくい。

この悩みを解決するのが、
「お話の部屋」
なのである。