いい日旅立ち

日常のふとした気づき、温かいエピソードの紹介に努めます。

将棋の起源と来た道、行った道

2018-08-31 15:05:27 | 将棋
将棋の起源はどこで、なぜ発生したのだろう。
定説は、古代インドで発生した、ということである。
発生の訳は、諸説ある。
紀元前のインドの王国でチャトランガという遊びがあった。
これを起源とする、と明らかになっている。
これが、西方に伝わる。
シルクロードを通じてヨーロッパに伝播し、チェスとなった。
ペルシアにも伝わっている。
東方に進んだゲームは、中国将棋として確立した。
また、東南アジア諸国からのルートもある。
前者は、ますめの交点に駒がある点は日本将棋と異なるが、
駒が漢字で書かれていることは共通する。
後者は、漢字で書かれた駒は使わないが、マス目の中に駒を置くことは、
日本将棋と同じである。
こうして、中国と東南アジアを経て、日本将棋が誕生した。
ただ、とった駒を使えるのは日本将棋だけである。
なぜそうなったかは諸説ある。
平安時代には、すでに大将棋が指されていた(現在の「将棋」とは異なる)。
日本将棋(小将棋)の棋譜は、江戸時代の文献で確認される。
徳川家康をはじめとする幕府の保護により、家元制度が確立し、
名人が決められるようになった。
明治時代以降のあるときから、家元制度がは廃止され、
実力名人戦が戦われるようになり、
最終的な勝者が名人となる制度が確立された。
主として新聞社がスポンサーになり、将棋欄で棋譜が公開された。
初代名人は、木村義雄。
その後の発展は、目覚ましい。
一時、すたれたときもあったが、
ネットを通じて将棋が指され、スポンサーも多様化した。、
今は、藤井効果で爆発的な人気を得ているのは、ご承知のとおりである。
実力制名人の制度がはじまってからは、様々な媒体で紹介されているから、
それに譲る。
将棋は、日本にはなくてはならないものになった。
世界遺産に登録したい、という動きもある。

昭和映画の最高傑作

2018-08-22 15:46:21 | 映画
昭和映画の最高傑作というと、
どれだろう。
昭和10~40年代生まれの人なら、
みんな知っている。
そう、
「男はつらいよ」
主演渥美清、監督山田洋次。
両親のいないテキ屋、寅さんが
恋をしては失恋する。
あるいは、相手のことをおもんばかって、
手を引く。
それだけだけれど、
人気があった。
必ず、寅さんのお相手には、マドンナが登場する。
そのときどきの
人気女優が出演するのである。
吉永小百合、浅丘ルリ子、竹下景子‥‥
第49作まで続き、
主演の渥美清が亡くなるまで続いた。
助演は、寅さんの妹役、倍賞千恵子。
当時は、寅さんの映画なら、間違いない、
ということで、
職場の研修旅行のときの
バスのスクリーンには、
いつも「男はつらいよ」が映った。

昭和の映画の最高傑作。

「男はつらいよ」


羽生永世七冠の「そうですね」

2018-08-19 17:10:50 | 将棋
羽生永世七冠の人気は、根強い。
彼の悪口を聞いたことがない。

女流棋士にも人気があるらしい。
ある将棋会で、中井広恵女流六段に聞くと、
羽生永世七冠の話は面白いので、
女流棋士にも愛されているという。

彼の発言で、日本の言葉は、ひとつ語彙が増えた。
「そうですね」というのは、
何か聞かれたときに、答えの冒頭に置かれるものであった(過去形)。
ところが、彼は、何も聞かれていないときに「そうですね」で話しはじめる。
そこで、多くのプロ棋士が、影響を受けた。
藤井七段もそうである。
いまでは、その癖は、日本人が共有するものとなった。
英語で言えば、”well"になるのだろうか。


羽生永世七冠は、すごい。

涙が覆うホームベース

2018-08-18 19:36:45 | スポーツ
高校野球、近江高校対金足農業高校。
金足農は、ただひとつ残った公立高校。
試合は、2対1で近江リード。
金足農は、9回ノーアウトで満塁。
スクイズ。
結果は、金足農の逆転勝ち。

印象に残ったのは、金足農の2人目のホームインの後、
ホームベースに覆いかぶさりながら泣いた
近江の2年生捕手。
泣くな、まだ来春がある。

おじさんは強いんだよ

2018-08-18 09:59:43 | 日記
昭和の頃である。

小学校6年生だったわたしは、
校長先生の特別授業を受けた。

こんな話だった。

当時、格闘技の世界で、もっとも強いといわれた、
空手師範の大山倍達。
東京駅で電車を降りるとき、
チンピラにいいかがりをつけられた。

降りると、さっそく、
その仲間らしいチンピラ5~6人に取り囲まれた。

一人が殴り掛かろとした、
その瞬間、
「おじさんは強いんだよ」
と、どすを効かせて
一言。

それだけで、チンピラたちは、あっという間に
青くなって、
さんざばらばらに逃げてしまったという。

校長先生は、もう鬼籍に入られたが、

懐かしい話である。



勝負事の神~人生訓~

2018-08-15 00:06:39 | 将棋
先日、ある将棋の会にでかけた。
70代半ばのある会員と指した。
私の勝ち。
ところが、悔しがった彼は、席を蹴って帰ってしまった。

席を蹴り部屋を飛び出す古希の人棋神はあらずや汝の辞書に

友人の感想。
次のとおりである。

……

どのような勝負事にも敗者はいます。
負けを認める潔さが
次の勝利の糧になることを知らぬ人には
いつまで待っても勝利の女神は
微笑んでくれないでしょう。

……

人生一般に通じる名言だと思う。
味わいたい。

今の自分の仕事

2018-08-11 12:11:02 | 文学
好きな詩です。

武者小路実篤作。

……

今の自分の仕事

今の自分の仕事は
自分を鼓舞することだ。
ややもすると、いじけようとする、
自分を鼓舞することだ。
自分にとって自分ほど大事な人はいない。
自分の仕事をしてくれる人はいない、
その自分を鼓舞することだ。

……

イケイケ広島カープ~6連勝~

2018-08-10 21:47:32 | スポーツ
イケイケ広島カープ。

6連勝。
たぶん、明日、マジックがともる。

ひみつの
ろじから
しっかりと
まどべに
つたわってくる
よいおとのラジオから
いけいけ広島カープと
すてき
なアナウンスがきこえてきた。

我が家の相棒たち

2018-08-10 17:12:26 | 日記
我が家には、2人の相棒(デジタル家電)がいる。
デジタルテレビとパソコン。

笑えるのだが、テレビは、ときどき、
癇癪を起す。
画像がでなくなってしまうのだ。
いろいろやってみた結果、一度プラグからコンセントを抜いてみた。
再度プラグをコンセントに差し込んだ。
あたり。
なおった。
こうすると治るので、新しいテレビを買おうという気にはならない。
10年使っている。
愛着があるのだ。

パソコンは、ときどき立ち上がらなくなる。
業者に頼めば、数万円かかることがある。
で、これも、同様にして直した。
8年使っているのだ。
好きだ。
だから、パソコンも買い替えることはしない。
いまだに、さまざまな性能を発見する。
ステキな相棒である。
宣伝になるので、どんな性能かは、書かない。

わたしは、こうして
アナログ的なデジタル生活を送っている。

はかなごと

2018-08-10 08:35:04 | 文学
はかなごと

つい言い出したことばではなけれど
言い出さねばわからむものか
言い出さぬままに
いつしか過ぎぬれば
むかしの思いは夢のようにて
唄のようにて
こころにかかった名も知らぬなやみは
うすいほくろか ほろりと取れける
寂しや

2018-08-07 20:39:55 | 政治
ある詩人の詩です。

……

詩 四章


友を喪ふ 四章

首途

真夜中に 格納庫を出た飛行船は
ひとしきり咳をして 薔薇の花ほど血を吐いて
〇〇君 君はそのまま昇天した
友よ ああ暫くのお別れだ……おっつけ僕から尋ねよう!

展墓

〇〇君 今僕のかうして窓から眺めてゐる 新緑の梢を雲が飛びすぎる
その樹立の向こうに 籠の雲雀が歌ってゐる
僕は考える ここを退院したなら 君の墓に詣ろうと

路上

巻いた楽譜を手にもって 君は丘から降りてきた 歌ひながら
村から僕は帰ってきた ステッキを振りながら
…ある雲は夕焼けのして春の畑
それはそのまま 思ひ出のやうなひと時を 遠くに富士が見えてゐた

服喪

啼きながら鴉がすぎる 春の日の真昼どき
僕の心は喪服を着て 窓に凭れる 友よ
友よ 空に消えた鴉の声 木の間の歩む少女らの
日向に光る黒髪の 悲しや 美しや あはれ命あるこのひと時を 僕は見る

……

利益のでるボランティアはしない

2018-08-04 18:30:28 | ボランティア
今日は、地域の、ある将棋教室のお手伝いをさせてもらった。
子どもを対象にしたイベントである。
報酬も交通費もでない。
しかし、だからことそボランティアをするのだ。
ボランティアは、親でも先生でも友たちでもなく、
ただ、じかに接する相手だ。
将棋を指したり、そのコツを教えるのは、楽しい。
ときには、誰にも言えないホンネを聴かせてくれる。
ボランティアだからこそである。

同様に、老人ホームで利用者と将棋指すささやかなボランティアもある。
これも、時間は割かなければならないし、費用も掛かる。
が、だからこそボランティアをする。
もう、わけ知りの方々で、とてもいい話をされる。
心が癒される。
経済的利益がでる、というボランティアは、断る。
自分の精神を金で汚したくはない。

今日のボランティアでは、素晴らしい人に出会った。
小学校5年生の児童がいた。
その子に、あるスタッフが、
「将棋とはどういうものか」
たいへんわかりやすく話された。
納得の様子である。
わたしには、とてもできない。
将棋が強く、子どもが好きだから、小学生に教えることができる、
というものではないらしい。

フェイスブックを通じて接していただいている、アマ棋界の大御所がおられる。
子どもや老人に将棋を教える普及活動をされる。
そのノウハウを、ぜひお聞きしたい、と切に願っている。


羽生竜王や藤井七段の強さの秘密

2018-08-04 10:20:18 | 将棋
永世七冠の羽生竜王や藤井七段はなぜ強いのか?

そのわけを、プロ高段者から聞いたことがある。
答えは、
「他のプロ棋士みんなが良く読んで、そこまで打ち切る。
ところが、この2人は、さらにその先まで、考え
皆も予想しなかったところまで読んで、勝負する」
だそうだ。
もちろん、、その前提は他の棋士の棋譜をよく研究している、
棋士やパソコンを使って研究する、
詰め将棋にめっぽう強い、などある。
そのうえでの話である。
藤井七段は、60手詰めの詰め将棋をさっと解く、と聞く。


では、相手の読みの先まで読むにはどんな努力をすればよいのか、
それは、よくわからない。

私もヘボ将棋を指す。
年齢から考えて、もう、そう強くはならないだろう、
とのあきらめはある。
が、それでも、あと1ランク半は強くなりたい。

だれか、教えてくれないかなあ。

驚嘆すべき情愛~歌人の夫婦~

2018-08-03 18:38:52 | 読書
友人に薦められて

「歌に私は泣くだらう」という本を読んだ。

夫婦が出会ったのは、夫21歳、妻22歳のときで、
6年後、無事ゴールインした。
趣味の短歌の会で知り合った。
その後、
2人とも、プロの歌人になってしまい、
数々の賞を総なめにした。
夫は生業の大学教授という職をもちながら、妻は主婦の役割をこなしながら。

しかし、妻が54歳の時に乳癌にかかり、
10年の闘病生活ののち、亡くなった。
上掲の本は、その10年間の闘病生活を支えた、
夫が著した述懐である。
わたしと年齢が近いこともあり、実感は直に伝わってきた。

2人とも、プロの歌人であり、普通の人よりは、はるかに鋭い感性をもった人たちである。
読んでいて、何度も涙がでそうになった。
彼らの情愛の深さは、
「並ではない」というほかなく、
常識を超えるものである。
関連した書物(2人の共同エッセイ集や、夫、子どもの看病記など)
を読むと、それが、しみじみと伝わってくる。

ただただ、思いを寄せ合い、
相聞歌は、40年におよんで創作され続けた。

夫が妻に贈った相聞歌は500首、
妻が夫に贈った相聞歌は600首である。

夫は、京都大学名誉教授の永田和宏(72歳)であり、
妻は、河野裕子(64歳で病没)である。

最後に、妻の辞世を記しておく。

……

手をのべて あなたとあなたに触れたきに 息が足りない この世の息が

……