いい日旅立ち

日常のふとした気づき、温かいエピソードの紹介に努めます。

梅地和子の歌 抗うつ剤 副作用

2019-08-14 21:08:39 | 精神科


鳥居と同様、梅地和子さんも、精神障害をもっておられ、
闘病中である。
歌集「鬱の壺」を出版されてから、
随分経つ。
世間の理解は深まってきたが、
まだまだ偏見はある。

……

抗うつ剤に朦朧となり身を深くソファに沈め時計を見つむ

副作用に耐えるのはつらい。
しかし、次の歌のような症状を改善するには、
薬を飲むしかないのである。

……

全身が鉛のやうに重くなり唇閉ぢてただ床に伏す

体が重くなる。
胸に鉛が詰まったようである。
薬を飲んでも効かないときは、
唇を閉じ
ただ床に伏す
しかないのだ。

それでも、
彼女は、必死で生きている。

もう一度
「鬱の壺」に注目したい。



精神障害をもつ君へ~世の中捨てたもんじゃない~

2019-08-14 19:17:40 | 精神科


君は、ぼくの隣人だ。
そして、精神障害をもっている。
ぼくは、君をずっと見守ってきた。
応援している。
精神科医が、君の被害を聞きながら、
被害妄想のレッテルを貼り、対応してくれないことも知っている。
ぼくは隣人だから、君が本当に被害を受けていることを、知っている。
だが、へこたれるな。
神様だけはご存知だ、などとヤボなことは言わない。
しかし、
運が悪くても100人にひとり、
運が良ければ10人にひとり、
君を応援している人がいる。
世の中って、そいういうものだ。
ただ、精神科医の言うことには従いなさい。
彼らは、
だてに高い金を払って教育され、
長い診療経験をもっているのではない。
それなりの良心をもっている。
だから、
聴いておきなさい。
ほかにも
ケースワーカー
カウンセラー
などの専門職もいる。
また、
なにより君の周りの優れた人が
君を見守っている。
世の中、捨てたもんじゃない。

君を、
心から応援している。






「鬱の壺」うつ病の歌人の歌

2019-08-01 22:40:42 | 精神科

うつ病でも、一生懸命頑張っている方は、多い。
うつ病のことを短歌に詠い、歌集を出した方がある。
「鬱の壺」
梅地和子著

その作品を取り上げながら、
底に潜んでいる鬱の中身を、
できるだけ読み解いていきたい。

……

全身が鉛のように重くなり唇閉ぢてただ床に伏す

体に、鉛が入ったような感じになる。重く、苦しい。
胸に、重しを乗せたような感じ、
胸から沈み込んでいくような感じ、
うつ病特有の症状である。
そんなときは、薬を飲んでもしかたがない。
ただ、床に臥して、回復を待つのである。

……

読み書きの不可能になる周期あり持病とすればいかにや生きん

教養ある人でも、鬱病にかかると、読み書きができなくなることがある。
それが、繰り返し繰り返し起こる症状である。
教養人にとって、本を読めないことは、大きな苦痛である。
それさえも、エネルギー不足でできなくなってしまうのである。

多くのうつ病患者がこのような障害をかかえる。
なんとも、悲しい症状である。