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いい日旅立ち

日常のふとした気づき、温かいエピソードの紹介に努めます。

スケールの大きい大滝和子の「白鯨」

2019-01-12 19:41:01 | 短歌


地球儀に唇あてているこのあたり白鯨はひと知れず死にしか

‥‥‥

大滝和子の歌である。
この人は、スケールの大きい歌を作る。
地球儀に唇をあてている。
何を思っているのか。
メルヴィルの「白鯨」を
思っているのかもしれない。
孤独や老いを思っているのかもしれない。
いずれにせよ、鑑賞の幅を大きくしないと、
受け入れることができないだろう。

次のような歌も作っている。

‥‥‥

なぞなぞの通勤鞄乗せながら無限の道を走りゆく橇

海草を買いたるのちにおのずから牛車の外で三日月あおぐ

岩戸から羊歯の葉激しくあふれ出せみどりの活路いずこに向かう

椋鳥の群れ飛び立ちてわが裡に未知の駅らの連なるけはい

宮柊二の戦後短歌~茂吉や文明との違い~

2019-01-12 18:19:17 | 短歌


戦争中、
戦争賛美の歌を詠んだ歌人は多い。
斎藤茂吉など。
また、
空襲にあったり
家を焼かれた歌人も多い。

それらの歌人の多くは、
戦後、たちどころに
民主主義賛美し、
新しい希望を説くにいたったのであった。

ところが、
宮柊二の短歌は、
そうではなかった。
一兵卒の気持ちは変わらない、
と、人生に一貫した姿勢を
とり続けた。
そのことは、
大いに評価してよいと思う。

歌人として、
「コスモス」
を主宰し、
多くの歌人を育てたこととともに、
そのことを
心に留めておかねば、
と思うのである。

岩田正の「窪田空穂論」

2019-01-12 18:03:39 | 短歌


岩田正は、
いわずとしれた歌人である。
馬場あき子の夫である。
昨年、93歳の長寿で亡くなった。
早稲田大学で
窪田章一郎に師事した。
卒論には、
私淑した窪田空穂論を選んだ。

ところが、
章一郎が父の
窪田空穂に見せたところ、
「これじゃ的外れだ」と言う感想であり、
岩田正は、切ない思いをする。

空穂論書きて空穂になんだこれ俺かよと言われし夜あり

空穂論読みし空穂に君若しまあまあともはら若さ褒めらる

その後、
岩田は、
何度も空穂論にいどみ、
数冊の書物を出版している。

対局日誌~その36~

2019-01-12 17:53:14 | 対局日誌


本日は、
地域のサークルで、指した。
コミュニティセンターを使う。
相手は、ライバルの中級者。

1局目は、
先手三間飛車に、38飛車、
と応じて力戦。
桂交換から駒得を果たし、
飛車を生け捕って、
中押し勝ち。

2局目は、
相横歩取り。
相手は横歩取りに慣れていないので、
徐々に優勢を拡大、
最後はキレイに詰ませた。

棋力は伯仲していて、
いつもはいい勝負である。
それで、
長く楽しい感想戦が始まるのだが、
今日はSさんが不調で、
そこそこのところで切り上げた。

地域のサークルの指し初めであった。