『駿河国一宮・富士山本宮浅間大社』
富士山。
標高3776メートル。
文字通りの日本最高峰であり、そのなだらかな稜線と雄大な偉容は、日本人の精神の奥底にまで浸透している、といってもよいのではないでしょうか。
2013年にユネスコの世界文化遺産登録がなされたことは、記憶に新しいところです。
その「富士山」は、実は活火山であり、過去2000年の間に確認できるだけで43回の噴火活動を起こしています。
その畏敬の念が信仰へと流れていくこともまた、自然なこと。
全国に1300社を数える浅間神社の総本宮とされるのが『富士山本宮浅間大社』。
富士山を御神体とし、主祭神を木花佐久夜毘売命(このはなさくやひめのみこと)とするこの古社は、垂仁天皇(紀元前)の時代に山裾に浅間(あさまの)大神を祀ったのが始まりとされます。
伝承によれば、現在社殿のあるこの地には、806年に坂上田村麻呂により遷されたということ。
この本殿は、高さ13メートル、国の重要文化財であり、全国でも稀な二重の楼閣造となっています。
天下統一を果たした徳川家康により、戦勝祈願の奉斎として本殿・拝殿他30余棟が造営されたそうです。
その多くは、寛永や安静の大地震で失われたものの、この本殿は浅間造(せんげんづくり)と呼ばれ、その由縁をそのまま伝えています。
今回の『神社おそうじ隊 富士見参!』は、この『富士山本宮浅間大社』をスタート地点とし、2日間かけて巡拝を重ねていきました。
奇しくも、雲天、そして荒天。
初夏というのに、まるで台風でも来たかのような荒れ模様のなかの『富士見参!』となった今回。
神社には、実に多くのミステリーがあります。
伝承も、ちょっとその奥を垣間見れば、すぐにたくさんの矛盾があることに気づきます。
例えば…
なぜ、女神に戦勝祈願…さて?