大阪城公園に着いたのがやや遅かった。でも数人の鳥友がいた。
聞くとさっぱり居場所が分からないと言う。早朝には♂♀、幼鳥2羽が確認できたが、その後全く声も姿も分からなくなったと。そろそろ親離れ、子離れの時期が近いかも。
早朝に確認されてから3時間も経過、もうだめかと諦めかけた時、親の激しい声が聞こえた。(これは私も聞こえる)
声の方に行ってみると、下にネコが入り込んでいる。そうかネコに対する威嚇や警戒の声だったのか。
それからすると、近くにヒナがいる証明。ある意味安堵。
ネコが去って静かになると、また動向は一切不明。しばらくして昨日見られたという辺りでヒナ確認される。
非常に分かりにくい位置。例えるならば二色浜海水浴場に落としたイヤリングを示すようなもの。
しばらくすると♀が給餌に来るのが時々観察される。まだヒナへの給餌が続いているようだ。多分これらも時間の問題で終わってしまうだろう。
人間と違って親の子離れは、はっきりしている。時期が来たら子であっても敵! 激しく追い出す。子は泣く泣くその場を出て行き、新しく生きる場所を探す。
秋の大阪城公園にはそのような若い個体がよく見られる。ハイタカやフクロウ・・・などなど。
親に追い出され、やっと大阪城公園に着いた幼鳥、カラスからの激しいモビング、死んでしまうのもいる。
とりあえず今期繁殖のキビタキ、♂♀と幼鳥2羽は生きていることを確認。がんばれ!!
コメンテーターで、元NHKのアナウンサー堀尾正明氏の不倫が話題になっている。これまで、他人の不倫についてコメントしていた立場としては、居心地が悪いだろう。
芸人の不倫などは当たり前のようになっている。ひょっとしたら百年後には、新しい男女の形ができているかも。
ところで鳥はどうか?。これが人の不倫などの比ではない。ある調査によると 「つがい外交尾」 つまり不倫は多くの鳥で普通に行われている。約90%の種で確認されていると。
目的は、不倫によってより多くの自分の子を残すことができるから。
一方、自分が不倫するということは、妻も不倫するということ。そのため大変な苦労している。一つの方法は常に妻に付き添って監視する。
大阪城公園でも、つがいになったシジュウカラ。♀の後を♂が常に付いてまわり2羽で行動しているのをよく見る。
これはラブラブだからでなく、♀が他の♂と交尾するのを防ぐため。これをメイトガードというそうだ。
他にも自分の子を残すため多く交尾する方法も。多くの精子を入れておけば、不倫相手の精子が受精する確率が減る。例えばオオタカは1回の繁殖で数百回も交尾すると。凄ーい。絶倫タカ。
♂が不倫するということは♀も不倫する。♀は強制的な交尾を受け入れている訳ではない。 受精を確実なものにするため、♂からの求愛給餌で餌をもらえる、子の遺伝的多様性を高めるなど種々の考えがあるよう。
大阪城公園で今回繁殖したキビタキはどうかと思ったが、他にキビタキがいない環境だったので、このカップルに限って共に不倫はしていないと思う。
これらの話しは、日本野鳥の会の機関誌 「野鳥」 に連載されていたものが、一冊にまとめ上梓されたもの。他にも面白い話や興味深い話題がたくさん出てくる。
「おしどり夫婦ではない鳥たち」 濱尾章二 岩波書店
◆◆ハイタカ(①1996.1.2 ②1.7 沖縄復帰の森)
タカが突然林の中に低く飛び込んでくる。ドバトはパニック状態で騒ぎ逃げる。地上1~2mほどの高さを、巧みに木を避けながら林の中を追う。急に大きく広げた羽の背面が急旋回したと見えたが、そのまま見失う。
双眼鏡でその辺りを探すと、木陰になった暗い場所で足にドバトを押さえ付けたハイタカを見つける。誇らしげに辺りを見回している。押さられているドバトは必死に暴れる。逃すまいと羽を広げ強くつかんで押さえている様子。
足に捕えたまま、数メートルほど先へ3回ほど移動。周りを見回し、肉を引き裂いて食べ始める。
2羽のハシブトガラスがやって来て横取りしようとする。足につかんだまま低く飛び、逃げようとするが執拗なカラスの行為に堪らず、ドバトを離して飛び去る。ハシブトガラスが集まって食べ始める。
激しい心臓の鼓動も感じない。目がかすむ。今少し撮影条件の良い場所に動いてくれ。人が 来ないでくれ。ピントが合わせられない。露出計が見られない。0.1ミリも視線が動かせない。千分の1秒間目を離すのが恐い。男が近づいて来て「何を撮っているのか?」と声をかけてくる。
犬を散歩させている女性がハイタカの方に近づいて行くのに気づく。
「あーッ」思わず悲鳴に似た声が出てしまう。男性が私の気迫に押されるようにその女性に叫ぶ「行ったらあかん!」
女性は驚いて訳も分からず、犬とともに戻る。男性は「ハトですか?」と声をかける。見向きもしないまま「タカです」と切り口上に答えてしまう。顔を横に向ける1秒がないのだ。
1/2と1/7撮影分についてベテランの知人に識別を依頼したところハイタカの♀若で、1Wか2Wだろうとのこと。識別の要点は次の通り。
1 足が体に比べて細い(オオタカは比較して太い)
2 頭がスマートに見える。
3 目の周りが黒いのはハイタカ若の特徴。アイシャドー風。
4 初列風切の裏の線が6本。オオタカは7~8本で細い。
5 尾羽が長い。
6 胴体太い、尾羽付け根が太い。
7 後ろから見ると尾羽がすっぱっと切れている。オオタカはすっぱと切れずやや丸み。
8 尾羽上面の縞の黒が濃いのは若く、成鳥になると薄くなる。これははっきりしているので若。
聞くとさっぱり居場所が分からないと言う。早朝には♂♀、幼鳥2羽が確認できたが、その後全く声も姿も分からなくなったと。そろそろ親離れ、子離れの時期が近いかも。
早朝に確認されてから3時間も経過、もうだめかと諦めかけた時、親の激しい声が聞こえた。(これは私も聞こえる)
声の方に行ってみると、下にネコが入り込んでいる。そうかネコに対する威嚇や警戒の声だったのか。
それからすると、近くにヒナがいる証明。ある意味安堵。
ネコが去って静かになると、また動向は一切不明。しばらくして昨日見られたという辺りでヒナ確認される。
非常に分かりにくい位置。例えるならば二色浜海水浴場に落としたイヤリングを示すようなもの。
しばらくすると♀が給餌に来るのが時々観察される。まだヒナへの給餌が続いているようだ。多分これらも時間の問題で終わってしまうだろう。
人間と違って親の子離れは、はっきりしている。時期が来たら子であっても敵! 激しく追い出す。子は泣く泣くその場を出て行き、新しく生きる場所を探す。
秋の大阪城公園にはそのような若い個体がよく見られる。ハイタカやフクロウ・・・などなど。
親に追い出され、やっと大阪城公園に着いた幼鳥、カラスからの激しいモビング、死んでしまうのもいる。
とりあえず今期繁殖のキビタキ、♂♀と幼鳥2羽は生きていることを確認。がんばれ!!
コメンテーターで、元NHKのアナウンサー堀尾正明氏の不倫が話題になっている。これまで、他人の不倫についてコメントしていた立場としては、居心地が悪いだろう。
芸人の不倫などは当たり前のようになっている。ひょっとしたら百年後には、新しい男女の形ができているかも。
ところで鳥はどうか?。これが人の不倫などの比ではない。ある調査によると 「つがい外交尾」 つまり不倫は多くの鳥で普通に行われている。約90%の種で確認されていると。
目的は、不倫によってより多くの自分の子を残すことができるから。
一方、自分が不倫するということは、妻も不倫するということ。そのため大変な苦労している。一つの方法は常に妻に付き添って監視する。
大阪城公園でも、つがいになったシジュウカラ。♀の後を♂が常に付いてまわり2羽で行動しているのをよく見る。
これはラブラブだからでなく、♀が他の♂と交尾するのを防ぐため。これをメイトガードというそうだ。
他にも自分の子を残すため多く交尾する方法も。多くの精子を入れておけば、不倫相手の精子が受精する確率が減る。例えばオオタカは1回の繁殖で数百回も交尾すると。凄ーい。絶倫タカ。
♂が不倫するということは♀も不倫する。♀は強制的な交尾を受け入れている訳ではない。 受精を確実なものにするため、♂からの求愛給餌で餌をもらえる、子の遺伝的多様性を高めるなど種々の考えがあるよう。
大阪城公園で今回繁殖したキビタキはどうかと思ったが、他にキビタキがいない環境だったので、このカップルに限って共に不倫はしていないと思う。
これらの話しは、日本野鳥の会の機関誌 「野鳥」 に連載されていたものが、一冊にまとめ上梓されたもの。他にも面白い話や興味深い話題がたくさん出てくる。
「おしどり夫婦ではない鳥たち」 濱尾章二 岩波書店
◆◆ハイタカ(①1996.1.2 ②1.7 沖縄復帰の森)
タカが突然林の中に低く飛び込んでくる。ドバトはパニック状態で騒ぎ逃げる。地上1~2mほどの高さを、巧みに木を避けながら林の中を追う。急に大きく広げた羽の背面が急旋回したと見えたが、そのまま見失う。
双眼鏡でその辺りを探すと、木陰になった暗い場所で足にドバトを押さえ付けたハイタカを見つける。誇らしげに辺りを見回している。押さられているドバトは必死に暴れる。逃すまいと羽を広げ強くつかんで押さえている様子。
足に捕えたまま、数メートルほど先へ3回ほど移動。周りを見回し、肉を引き裂いて食べ始める。
2羽のハシブトガラスがやって来て横取りしようとする。足につかんだまま低く飛び、逃げようとするが執拗なカラスの行為に堪らず、ドバトを離して飛び去る。ハシブトガラスが集まって食べ始める。
激しい心臓の鼓動も感じない。目がかすむ。今少し撮影条件の良い場所に動いてくれ。人が 来ないでくれ。ピントが合わせられない。露出計が見られない。0.1ミリも視線が動かせない。千分の1秒間目を離すのが恐い。男が近づいて来て「何を撮っているのか?」と声をかけてくる。
犬を散歩させている女性がハイタカの方に近づいて行くのに気づく。
「あーッ」思わず悲鳴に似た声が出てしまう。男性が私の気迫に押されるようにその女性に叫ぶ「行ったらあかん!」
女性は驚いて訳も分からず、犬とともに戻る。男性は「ハトですか?」と声をかける。見向きもしないまま「タカです」と切り口上に答えてしまう。顔を横に向ける1秒がないのだ。
1/2と1/7撮影分についてベテランの知人に識別を依頼したところハイタカの♀若で、1Wか2Wだろうとのこと。識別の要点は次の通り。
1 足が体に比べて細い(オオタカは比較して太い)
2 頭がスマートに見える。
3 目の周りが黒いのはハイタカ若の特徴。アイシャドー風。
4 初列風切の裏の線が6本。オオタカは7~8本で細い。
5 尾羽が長い。
6 胴体太い、尾羽付け根が太い。
7 後ろから見ると尾羽がすっぱっと切れている。オオタカはすっぱと切れずやや丸み。
8 尾羽上面の縞の黒が濃いのは若く、成鳥になると薄くなる。これははっきりしているので若。