○ 3月1日の深夜、23時30分にキューバのハバナ港を出航したボロ船は、フロリダ沖のカリブ海を東南東に進み、キューバとバハマ諸島の間をハイチの方向に進み、3月4日には「バミューダ トライアングル」という海域を通過してから、北緯20度あたりの海域で進路を東に向けました。
○ 次の目的地は西アフリカのセネガルで、キューバから約10日の航海ですが、大西洋を横断する長い船旅になります。お互いに親しい交友関係も形成されているようでしたが、私も神戸の貴婦人や京美人などと親しくなりました。それぞれの乗客は自分の趣味を活かして楽器の練習やグループ活動、水浴などで時間を費やしていましたが、私は西インド諸島の海域や大西洋の海水を取り入れたプールで泳いでみましたが、澄み切った海水は快適でした。
○ 船内の講座は次の目的地のアフリカに関するものが多くなりましたが、大西洋上で3・11の東日本大震災の日を迎えるため、災害対策、福島の原発事故やボランティア活動に関する討論会なども毎日のように開催されました。私も福島県の放射能汚染に関連して度々発言しましたが、農業や水産業、食品の汚染対策に関する内容が多かったようです。また、京都大学原子炉実験所の小出先生のDVDも放映されましたが、説得力がある映像であると思いました。
○ 3月7日には「フォーマル&マスカレードパーティー」と言う仮装夕食パーティが開催され、みんなが大いに楽しみ、翌日からも素人演芸大会、ビンゴゲーム大会、アフリカンナイトなどが連日のように開催されましたが、我々タイガースファンも六甲おろしを歌う会を開催しました。また、洋上で結婚式を行うカップルもありました。
○ 3月11日には東日本大震災の洋上追悼式が開催され、多くの乗客が参列して黙祷を行いました。また船内では復興を祈るシンポジュームやボランティア活動の報告会など、様々な関連行事が行われました。
○ 私が大西洋を見たのは、ブラジルのリオデrジャネイロと南アフリカのケープタウンに次いで3回目でしたが、横断したのは始めてでした。10日間といえば退屈な航海になると思っていましたが、案外楽しい旅でした。