君は転んで血を流す

もう僕は夢のあとが見たいから

C3-シーキューブ- 第12話(最終回)「超越者は何処にでもいる」 感想

2011-12-18 01:27:10 | 2011年 秋アニメ






笑っていた。




目的としては、呪いの道具としての意識が薄れたフィアに対してもっと呪いを、
人間らしくなるなというサインを送る為、要は残虐だったフィアを望む人間もいる、って事だったんだろうけれども。
でもある意味必要としてくれるファミリーズに対しての応えは一向にNOで、
人間のように素直に、何の力を持ってなくてもいい、ただ笑っていたいんだ、と。
それもまた純粋無垢な望みではありますよね。
一つの成長
人間らしい自我の芽生え。
一瞬複製の命を差し出した事でその自我が崩壊しそうにはなってましたが
あそこで助けに来たのがまた無表情な白穂さんたち、っていうのがまた良いですね(笑)。
登場の仕方も無駄に凝ってて面白かった。
今回で一番良かったシーンでした。
また敵が自ら終わるかと思いきや、ちゃっかりファミリーズの他の面々が登場したのにも笑った。
恋人同士のような立ち位置は、フィアと春亮のそれと結構に似ているけれど
その実目的も性格も全然違うんですよねえ・・・
片方は人間らしさを重視、
もう片方はワースとして生きる事を重視して。
客観的に見ればファミリーズの方が割と素直に生きているようにも思えるんですが
はっきりいって生き方なんて他人に決められるものでもないですよね。
ワースが人間らしく生きる
人間に憧れて生きる、それが悪い事なんて全然思わない
それくらい人間の世界は、この世界は素晴らしさに満ちている。分かり合うことも、笑いあう事も出来る。
そんな「人間らしさ」の肯定がこの作品のテーマだったのかなあ・・・と
ぼんやりと考えてしまった最終回でした。
力を持つ事で争いや憎しみを生むのなら、そんなものは要らない、無力なままでいたい、と。
メッセージ性に関してはやっぱりこの作品は侮れなかったですね。最後まで。



1話の感想で書いた通りのハートフル路線にこそ行きませんでしたが
これはこれでハートフルな着地点だと思うので
その点に関してはそこそこ満足、あとはシャナの3期を観ようと思ったら、想像以上に意味不明な事体になってたので
むしろこっち観た方がいいかな~、って思ったのもありますね(笑)。適度に残虐性があって刺激的だった。
あとは何と言っても演出の凄さ、ですかね。今回もエグい演出を敢えて記号的に終わらす事で逆に必要以上にエグくなってたりと
ポップな絵柄にキュートな演出を当ててた点も含めて魅せられる絵が多かったような印象でしたね。

とは言え、個人的にお気に入りだったのはやっぱり3話かな(笑)。
私はどうも可愛い絵柄で陰湿な話に持っていくのが好みらしいです。
あの話は暗い部分も含めて
グッと来ちゃって
感想も若干ポエミィになっちゃってましたが
本当に最高の1話だったと思います。シリーズものだと白穂とサベレンティの話が一番良かったかな。
前にも書きましたが、どうせこの手を使うなら少しでも良い方向に、ってテーマ性は
子供にも伝えたいくらい普遍的なものだったな、と感じました。

ここまで読んでくれた方も、ありがとうございました。
別館の存在を広めるのに手助けになってくれた作品でもありましたね。
フィアが一番好きだったんですが
終盤出てきた黒絵もまた侮れなかったな~。
あの声は反則ですだ(笑)。




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