「愛している…言葉が世界を変える
心の壁はやがて消えてくだろう」
家族を信じる事が出来ない拓人にとって、
恐らく家族以外で初めて心を預ける事が出来たのがメグだったのだろう。
だから
「大切な人ほど早くはなさなきゃいけない」
って、拓人は言ったのだろう。
もう、自分から離れていく人を見るのは耐えきれないから。
でも、「はなさなきゃいけない」と言う言葉。
医師は「話さなきゃいけない」と聞いて微笑んで肯いた。
でも、拓人は「離さなきゃいけない」と言っていた。
大切が人が自分から離れていくのはもう嫌だ。と。
だから自分から離すのだと。
でも、拓人には踏ん切りがつかない。
離れて行かれる怖さと、怖くて離れて欲しくない想いと。
キャンドルの炎を見ていても、思うのは自分の生命の灯のこと。
風に吹かれれば、ふっ…っと簡単に消えてしまう灯のような自分の生命。
「もし左手が治らなくても…」
「ずっと傍にいるよ」
メグは離れていかない。
でも、自分の左手の代わりをさせる訳にはいかない。
先が短い自分の為に、メグに自分の動かない身体の代わりをさせて、メグの時間を奪う訳にはいかない。
だったら。
大切だからかこそ遠ざけなくてはいけない。
そして、「傍にいる」と言ったメグに病気の事を知られてはならない。
知ってしまったら、メグは絶対に自分の傍から離れないから。
だから。
拓人にとってメグは「重い」存在になっていた。
愛の重みと、自分がメグの枷になる重み。
どちらも拓人には重すぎた。
別れを告げて、もう、これで良しと思った矢先に、思わぬ事で病気を知られてしまう。
よりによって、その人はALSの事を知っていた。
ああ、自分が必死になって作った壁は、不覚にも自分が穴を開けてしまった。
知られて、離れて行かれる恐怖。
「何か手伝えることは無いのか?」
その言葉すら、今の拓人には病気に向かって追い立てられるように聞こえるだけだった。
だから逃げたかった。
忘れたかった。
捨てたかった。
なのに、捨てる事が出来なかった。
メグには自分の口から言えたのに。
なのに、お揃いのマグを捨てる事が出来なかった。
メグを離しても、メグと居た事を捨てる事が出来なかった。
医者になろうと勉強している弟には気持ちが伝わらない。
今、一番自分の事を解って欲しい存在なのに。
父や母に解って貰えなくても、弟になら解って貰いたかったのに。
拓人の心の壁は、耐えきれずに崩れるのか、
それとも、拓人を思う人達が崩すのか。
このドラマは「ALS」と言う難病を軸に、
家族、恋人、友人、社会 それぞれと自分との関わり方を描いています。
病気を持っていなくてもうまく行かない事もある。
それをどのように再構築していくのか。
そんな人間ドラマだと思っています。
できるだけ客観的に見て、理解したいと思います。
自分の事は棚に上げちゃうけど(苦笑)
心の壁はやがて消えてくだろう」
家族を信じる事が出来ない拓人にとって、
恐らく家族以外で初めて心を預ける事が出来たのがメグだったのだろう。
だから
「大切な人ほど早くはなさなきゃいけない」
って、拓人は言ったのだろう。
もう、自分から離れていく人を見るのは耐えきれないから。
でも、「はなさなきゃいけない」と言う言葉。
医師は「話さなきゃいけない」と聞いて微笑んで肯いた。
でも、拓人は「離さなきゃいけない」と言っていた。
大切が人が自分から離れていくのはもう嫌だ。と。
だから自分から離すのだと。
でも、拓人には踏ん切りがつかない。
離れて行かれる怖さと、怖くて離れて欲しくない想いと。
キャンドルの炎を見ていても、思うのは自分の生命の灯のこと。
風に吹かれれば、ふっ…っと簡単に消えてしまう灯のような自分の生命。
「もし左手が治らなくても…」
「ずっと傍にいるよ」
メグは離れていかない。
でも、自分の左手の代わりをさせる訳にはいかない。
先が短い自分の為に、メグに自分の動かない身体の代わりをさせて、メグの時間を奪う訳にはいかない。
だったら。
大切だからかこそ遠ざけなくてはいけない。
そして、「傍にいる」と言ったメグに病気の事を知られてはならない。
知ってしまったら、メグは絶対に自分の傍から離れないから。
だから。
拓人にとってメグは「重い」存在になっていた。
愛の重みと、自分がメグの枷になる重み。
どちらも拓人には重すぎた。
別れを告げて、もう、これで良しと思った矢先に、思わぬ事で病気を知られてしまう。
よりによって、その人はALSの事を知っていた。
ああ、自分が必死になって作った壁は、不覚にも自分が穴を開けてしまった。
知られて、離れて行かれる恐怖。
「何か手伝えることは無いのか?」
その言葉すら、今の拓人には病気に向かって追い立てられるように聞こえるだけだった。
だから逃げたかった。
忘れたかった。
捨てたかった。
なのに、捨てる事が出来なかった。
メグには自分の口から言えたのに。
なのに、お揃いのマグを捨てる事が出来なかった。
メグを離しても、メグと居た事を捨てる事が出来なかった。
医者になろうと勉強している弟には気持ちが伝わらない。
今、一番自分の事を解って欲しい存在なのに。
父や母に解って貰えなくても、弟になら解って貰いたかったのに。
拓人の心の壁は、耐えきれずに崩れるのか、
それとも、拓人を思う人達が崩すのか。
このドラマは「ALS」と言う難病を軸に、
家族、恋人、友人、社会 それぞれと自分との関わり方を描いています。
病気を持っていなくてもうまく行かない事もある。
それをどのように再構築していくのか。
そんな人間ドラマだと思っています。
できるだけ客観的に見て、理解したいと思います。
自分の事は棚に上げちゃうけど(苦笑)