(01)
1 (1)∀x(犯人x→x=s∨x=k) A
2 (2)∃x(犯人x&現場x) A
1 (3) 犯人a→a=s∨a=k 1UE
4 (4) 犯人a&現場a A
4 (5) 犯人a 4&E
4 (6) 現場a 4&E
7 (7) ~現場k A
1 4 (8) a=s∨a=k 35MPP
1 4 (9) a=k∨a=s 8交換法則
1 4 (ア) ~a≠k∨a=s 9DN
1 4 (イ) a≠k→a=s ア含意の定義
ウ(ウ) a=k A
4 ウ(エ) 現場k 6ウ=E
47ウ(オ) ~現場k&現場k 7エ&I
47 (カ) a≠k ウオRAA
1 47 (キ) a=s イカMPP
1 47 (ク) 犯人s 5キ=E
12 7 (ケ) 犯人s 24クEE
従って、
(01)により、
(02)
∀x(犯人x→x=s∨x=k),∃x(犯人x&現場x),~現場k├ 犯人s
といふ「推論」は「妥当」である。
従って、
(02)により、
(03)
(ⅰ)∀x(犯人x→x=s∨x=k)。然るに、
(ⅱ)∃x(犯人x&現場x)。 然るに、
(ⅲ)~現場k。 従って、
(ⅳ)犯人s。
といふ「推論」は「妥当」である。
従って、
(03)により、
(04)
(ⅰ)すべてのxについて(xが犯人であるならば、xはsか、または、xはkである)。然るに、
(ⅱ)あるxは(犯人であって、xは現場にゐた)。然るに、
(ⅲ)kは現場にはゐなかった。従って、
(ⅳ)sが犯人である(犯人はsである)。
といふ「推論」は「妥当」である。
従って、
(01)~(04)により、
(05)
(ⅰ)犯人は、鈴木か、または、窪田である。 然るに、
(ⅱ)犯人は、現場にゐた。 然るに、
(ⅲ)窪田は、現場にゐなかった。 従って、
(ⅳ)鈴木が犯人である(犯人は鈴木である)。
といふ「推論」は、「数学の論理学」である所の「述語論理(Predicate logic)」としても「妥当」である。
然るに、
(06)
鈴木は「個人(individual)」である。
従って、
(02)(06)により、
(07)
② 犯人は鈴木である。
③ 鈴木以外は犯人ではない。
に於いて、
②=③ であるが、このことは、
① ∀x(犯人x→x=s∨x=k),∃x(犯人x&現場x),~現場k├ 犯人s
といふ「連式」の「意味」からすれば、「当然」である。
然るに、
(08)
よく知られているように、「私が理事長です」は語順を変え、
理事長は、私です。 と直して初めて主辞賓辞が適用されるのである。また、かりに大倉氏が、
タゴール記念会は、私が理事長です。
と言ったとすれば、これは主辞「タゴール記念会」を品評するという心持ちの文である。
(三上章、日本語の論理、1963年、40・41頁)
従って、
(08)により、
(09)
② 私が理事長です。
③ 理事長は私です。
に於いて、
②=③ である。
然るに、
(10)
私は「個人(individual)」である。
従って、
(10)により、
(11)
② 理事長は私である。
③ 私以外は理事長ではない。
に於いて、
②=③ である。
従って、
(05)~(11)により、
(12)
① 鈴木が犯人である。
② 犯人は鈴木である。
③ 鈴木以外は犯人ではない。
に於いて、
①=②=③ であって、
① 私が理事長である。
② 理事長は私である。
③ 私以外は理事長ではない。
に於いて、
①=②=③ である。
従って、
(12)により、
(13)
① AがBである。
② BはAである。
③ A以外はBでない。
に於いて、
①=②=③ である。
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