日本語の「は」と「が」について。

象は鼻が長い=∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}。
とりあえず「三上文法」を「批判」します。

(661)「象は鼻が長い」と「象の鼻が長い」の「述語論理」と「は」の「兼務」。

2020-06-24 13:56:48 | 象は鼻が長い、述語論理。

(01)
(ⅰ)
1  (1)  ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)} A
1  (2)     象a→∃y(鼻ya&長y)&∀z(~鼻za→~長z)  1UE
 3 (3)     象a                          A
13 (4)        ∃y(鼻ya&長y)&∀z(~鼻za→~長z)  23MPP
13 (5)        ∃y(鼻ya&長y)               4&E
  6(6)           鼻ba&長b                A
  6(7)       ~(~鼻ba∨~長b)               6ド・モルガンの法則
  6(8)        ~(鼻ba→~長b)               7含意の定義
  6(9)      ∃y~(鼻ya→~長y)               8EI
13 (ア)      ∃y~(鼻ya→~長b)               569EE
13 (イ)      ~∀y(鼻ya→~長b)               ア量化子の関係
13 (ウ)                   ∀z(~鼻za→~長z)  4&E
13 (エ)                      ~鼻ca→~長c   ウUE
13 (オ)                       鼻ca∨~長c   エ含意の定義
13 (カ)                    ~(~鼻ca& 長c)  オ、ド・モルガンの法則
13 (キ)                  ∀z~(~鼻za& 長z)  カUI
13 (ク)                  ~∃z(~鼻za& 長z)  キ量化子の関係
13 (ケ)     ~∀y(鼻ya→~長b)&~∃z(~鼻za& 長z)  イク&I
13 (コ)     ~{∀y(鼻ya→~長y)∨∃z(~鼻za& 長z)} ケ、ド・モルガンの法則
1  (サ)  象a→~{∀y(鼻ya→~長y)∨∃z(~鼻za& 長z)} 3コCP
1  (シ) ~象a∨~{∀y(鼻ya→~長y)∨∃z(~鼻za& 長z)} サ含意の定義
1  (ス)  ~{象a&∀y(鼻ya→~長y)∨∃z(~鼻za& 長z)} シ、ド・モルガンの法則
1  (セ)∀x~{象x&∀y(鼻yx→~長y)∨∃z(~鼻zx& 長z)} 1UI
1  (ソ)~∃x{象x&∀y(鼻yx→~長y)∨∃z(~鼻zx& 長z)} セ量化子の関係
(ⅱ)
1  (1)~∃x{象x&∀y(鼻yx→~長y)∨∃z(~鼻zx& 長z)} A
1  (2)∀x~{象x&∀y(鼻yx→~長y)∨∃z(~鼻zx& 長z)} 1量化子の関係
1  (3)  ~{象a&∀y(鼻ya→~長y)∨∃z(~鼻za& 長z)} 2UE
1  (4) ~象a∨~{∀y(鼻ya→~長y)∨∃z(~鼻za& 長z)} 3ド・モルガンの法則
1  (5)  象a→~{∀y(鼻ya→~長y)∨∃z(~鼻za& 長z)} 4含意の定義
 6 (6)  象a                             A
16 (7)     ~{∀y(鼻ya→~長y)∨∃z(~鼻za& 長z)} 56MPP
16 (8)     ~∀y(鼻ya→~長y)&~∃z(~鼻za& 長z)} 7ド・モルガンの法則
16 (9)     ~∀y(鼻ya→~長y)                8&E
16 (ア)     ∃y~(鼻ya→~長y)                量化子の関係
  イ(イ)       ~(鼻ba→~長b)                A
  イ(ウ)      ~(~鼻ba∨~長b)                イ含意の定義
  イ(エ)         鼻ba& 長b                 ウ、ド・モルガンの法則
  イ(オ)      ∃y(鼻ya& 長y)                エEI
16 (カ)      ∃y(鼻ya& 長y)                アイオEE
16 (キ)                  ~∃z(~鼻za& 長z)  8&E
16 (ク)                  ∀z~(~鼻za& 長z)  キ量化子の関係
16 (ケ)                    ~(~鼻ca& 長c)  クUE
16 (コ)                       鼻ca∨~長c   ケ、ド・モルガンの法則
16 (サ)                      ~鼻ca→~長c   コ、含意の定義
16 (シ)                   ∀z(~鼻za→~長z)  サUI
16 (ス)        ∃y(鼻ya&長y)&∀z(~鼻za→~長z)  カシ&I
1  (セ)     象a→∃y(鼻ya&長y)&∀z(~鼻za→~長z)  6スCP
1  (ソ)  ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)} セUI
従って、
(01)により、
(02)
①   ∀x{象x→∃y(鼻yx&  長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}
② ~∃x{象x&∀y(鼻yx→~長y)∨∃z(~鼻zx& 長z)}
に於いて、すなはち、
① すべてのxについて{xが象であるならば、あるyはxの鼻であって、長く、すべてのzについて、zがxの鼻でないならば、zは長くない}。
②   あるxについて{xは象であって、すべてのyについて、yがxの鼻であるならば、yは長くないか、または、あるzは、xの鼻以外であって、長いか、または、その両方である}といふことはない。
に於いて、
①=② である。
然るに、
(03)
① すべてのxについて{xが象であるならば、あるyはxの鼻であって、長く、すべてのzについて、zがxの鼻でないならば、zは長くない}。
②   あるxについて{xは象であって、すべてのyについて、yがxの鼻であるならば、yは長くないか、または、あるzは、xの鼻以外であって、長いか、または、その両方である}といふことはない。
といふことは、要するに、
① 象は、鼻は長く、鼻以外は長くない
② 象は、鼻は長く、鼻以外は長くない
といふことである。
然るに、
(04)
① 象は、鼻は長く、鼻以外は長くない
② 象は、鼻は長い。
③ 象は、鼻も長い。
に於いて、
①=② ではないし、
①=③ でもない。
然るに、
(05)
① 象は、鼻長い。
② 象は、鼻は長い。
③ 象は、鼻も長い。
に於いて、
② ではないし、
③ でもない。
といふことは、
である
といふことに、他ならない。
従って、
(03)(04)(05)により、
(06)
① 象は鼻長い。⇔
① 象は鼻は長く、鼻以外は長くない。⇔
① ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}⇔
① すべてのxについて{xが象であるならば、あるyはxの鼻であって、長く、すべてのzについて、zがxの鼻でないならば、zは長くない}。
といふ「等式」が、成立する。
然るに、
(07)
(ⅲ)
1     (1) ∀x∃y{(象x&鼻yx)→長y&(~象x&鼻yx)→~長y} A
1     (2)   ∃y{(象a&鼻ya)→長y&(~象a&鼻ya)→~長y} 1UE
 3    (3)      (象a&鼻ba)→長b&(~象a&鼻ba)→~長b  A
 3    (4)     ~(象a&鼻ba)∨長b                3&E
  5   (5)     ~(象a&鼻ba)                   A
  5   (6)     ~象a∨~鼻ba                    5ド・モルガンの法則 
  5   (7)     ~象a∨~鼻ba∨ 長b                6∨I
   8  (8)               長b                A
   8  (9)     ~象a∨~鼻ba∨ 長b                8∨I
 3    (ア)     ~象a∨~鼻ba∨ 長b                35789∨E
 3    (イ)    ~(象a&鼻ba&~長b)                ア、ド・モルガンの法則
 3    (ウ)                  (~象a&鼻ba)→~長b  3&E
 3    (エ)                 ~(~象a&鼻ba)∨~長b  ウ含意の定義 
    オ (オ)                 ~(~象a&鼻ba)      A
    オ (カ)                   象a∨~鼻ba       オ、ド・モルガンの法則
    オ (キ)                   象a∨~鼻ba∨ ~長b  カ∨I
     ク(ク)                            ~長b  A
     ク(ケ)                   象a∨~鼻ba∨ ~長b  ク∨I
 3    (コ)                   象a∨~鼻ba∨ ~長b  エオキクケ∨E
 3    (サ)                  ~(~象a&鼻ba&長b)  コ、ド・モルガンの法則
 3    (シ)    ~(象a&鼻ba&~長b)&~(~象a&鼻ba&長b)  イサ&I
 3    (ス)    ~{(象a&鼻ba&~長b)∨(~象a&鼻ba&長b)} シ、ド・モルガンの法則
 3    (セ)  ∃y~{(象a&鼻ya&~長y)∨(~象a&鼻ya&長y)} スEI
1     (ソ)  ∃y~{(象a&鼻ya&~長y)∨(~象a&鼻ya&長y)} 23セEE
1     (タ)  ~∀y{(象a&鼻ya&~長y)∨(~象a&鼻ya&長y)} ソ量化子の関係
1     (チ)∀x~∀y{(象x&鼻yx&~長y)∨(~象x&鼻yx&長y)} タUI
1     (ツ)~∃x∀y{(象x&鼻yx&~長y)∨(~象x&鼻yx&長y)} チ量化子の関係
(ⅳ)
1     (1)~∃x∀y{(象x&鼻yx&~長y)∨(~象x&鼻yx&長y)} A
1     (2)∀x~∀y{(象x&鼻yx&~長y)∨(~象x&鼻yx&長y)} 1量化子の関係
1     (3)  ~∀y{(象a&鼻ya&~長y)∨(~象a&鼻ya&長y)} 2UE
1     (4)  ∃y~{(象a&鼻ya&~長y)∨(~象a&鼻ya&長y)} 3量化子の関係
 5    (5)    ~{(象a&鼻ba&~長b)∨(~象a&鼻ba&長b)} A
 5    (6)     ~(象a&鼻ba&~長b)&~(~象a&鼻ba&長b) 5ド・モルガンの法則
 5    (7)     ~(象a&鼻ba&~長b)               6&E
 5    (8)     ~象a∨~象ba∨ 長b                7ド・モルガンの法則
 5    (9)    (~象a∨~象ba)∨長b                8結合法則
  ア   (ア)    (~象a∨~象ba)                   A
  ア   (イ)    ~(象a& 象ba)                   ア、ド・モルガンの法則
  ア   (ウ)    ~(象a& 象ba)∨長b                イ∨I
   エ  (エ)               長b                A
   エ  (オ)    ~(象a& 象ba)∨長b                エ∨I
 5    (カ)    ~(象a& 象ba)∨長b                9アウエオ∨E
 5    (キ)     (象a& 鼻ba)→長b                カ含意の定義 
 5    (ク)                   ~(~象a&鼻ba&長b) 6&E
 5    (ケ)                    象a∨~鼻ba∨~長b  ク、ド・モルガンの法則
 5    (コ)                  (象a∨~鼻ba)∨~長b  ケ結合法則
    サ (サ)                  (象a∨~鼻ba)      A
    サ (シ)                ~(~象a& 鼻ba)      サ、ド・モルガンの法則
    サ (ス)                ~(~象a& 鼻ba)∨~長b  シ∨I
     セ(セ)                            ~長b  A
     セ(ソ)                ~(~象a& 鼻ba)∨~長b  セ∨I
 5    (タ)                ~(~象a& 鼻ba)∨~長b  コサスセソ∨E
 5    (チ)                 (~象a& 鼻ba)→~長b  タ含意の定義
 5    (ツ)      (象a&鼻ba)→長b&(~象a&鼻ba)→~長b  キチ&I
 5    (テ)   ∃y{(象a&鼻ya)→長b&(~象a&鼻ya)→~長y} ツEI
1     (ナ)   ∃y{(象a&鼻ya)→長b&(~象a&鼻ya)→~長y} 45テEE
1     (ニ) ∀x∃y{(象x&鼻yx)→長b&(~象x&鼻yx)→~長y} ナUI
従って、
(08)
③   ∀x∃y{(象x&鼻yx)→長y&(~象x&鼻yx)→~長y}
④ ~∃x∀y{(象x&鼻yx&~長y)∨(~象x&鼻yx&長y)}
に於いて、すなはち、
③ すべてのxとあるyについて{xが象であって、yがx(象)の鼻であるならば、y(象の鼻)は長く、xが象ではなく、yがx(象以外)の鼻であるならば、y(象以外の鼻)は長くない}。
④ あるxとすべてのyについて{xが象であって、yがx(象)の鼻であって、y(象の鼻)は長くないか、または、xが象ではなく、yがx(象以外)の鼻であるならば、y(象以外の鼻)は長いか、または、その両方である}といふことはない。
に於いて、
③=④ である。
然るに、
(09)
③ すべてのxとあるyについて{xが象であって、yがx(象)の鼻であるならば、y(象の鼻)は長く、xが象ではなく、yがx(象以外)の鼻であるならば、y(象以外の鼻)は長くない}。
④ あるxとすべてのyについて{xが象であって、yがx(象)の鼻であって、y(象の鼻)は長くないか、または、xが象ではなく、yがx(象以外)の鼻であるならば、y(象以外の鼻)は長いか、または、その両方である}といふことはない。
といふことは、要するに、
① 象の鼻は長く、象の鼻以外は長くない
② 象の鼻は長く、象の鼻以外は長くない
といふことである。
然るに、
(10)
{象、兎、馬}であるならば、
は象長い。}
は兎長い。}
は馬長い。}
然るに、
(11)
は象が長い。}
は兎が長い。}
は馬が長い。}
といふのであれば、
① 象の鼻は長く、象の鼻以外は長くない
① 兎の耳は長く、兎の耳以外は長くない
① 馬の顔は長く、馬の顔以外は長くない
従って、
(10)(11)により、
(12)
① 象の鼻は長く、象の鼻以外は長くない
といることは、例へば、
{象、兎、馬}を「対象」とする限り、
① 象の鼻は長く、象の鼻以外は長くない
といふ「意味」である。
然るに、
(13)
① 象の鼻は長く、象の鼻以外は長くない
② 象の鼻は長い。
③ 象の鼻も長い。
に於いて、
①=② ではないし、
①=③ でもない。
然るに、
(14)
① 象の鼻が長い。
② 象の鼻は長い。
③ 象の鼻も長い。
に於いて、
② ではないし、
③ でもない。
といふことは、
である
といふことに、他ならない。
従って、
(09)(13)(14)により、
(15)
① 象の鼻が長い。⇔
① 象の鼻は長く、象の鼻以外は長くない。⇔
① ∀x∃y{(象x&鼻yx)→長y&(~象x&鼻yx)→~長y}⇔
① すべてのxとあるyについて{xが象であって、yがx(象)の鼻であるならば、y(象の鼻)は長く、xが象ではなく、yがx(象以外)の鼻であるならば、y(象以外の鼻)は長くない}。
といふ「等式」が、成立する。
従って、
(06)(15)により、
(16)
① 象は鼻長い。⇔
① 象は鼻は長く、鼻以外は長くない。⇔
① ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}⇔
① すべてのxについて{xが象であるならば、あるyはxの鼻であって、長く、すべてのzについて、zがxの鼻でないならば、zは長くない}。
といふ「等式」が、成立し、
② 象の鼻長い。⇔
② 象の鼻は長く、象の鼻以外は長くない。⇔
② ∀x∃y{(象x&鼻yx)→長y&(~象x&鼻yx)→~長y}⇔
② すべてのxとあるyについて{xが象であって、yがx(象)の鼻であるならば、y(象の鼻)は長く、xが象ではなく、yがx(象以外)の鼻であるならば、y(象以外の鼻)は長くない}。
といふ「等式」が、成立する。
従って、
(16)により、
(17)
① 象は鼻長い≡象は鼻は長く、鼻以外は長くない
② 象の鼻長い≡象の鼻は長く、象の鼻以外は長くない
に於いて、
①=② ではない
然るに、
(18)
new********さん2007/8/919:18:35
「象は鼻長い」の主語は結局何なんでしょうか?
ベストアンサーに選ばれた回答
sid********さん 編集あり2007/8/1002:37:00
主語はありません。
「象は鼻長い。」という文は、日本語という言語には主語は存在しないことを主張するために、三上章氏が使った例文のひとつです。
その趣旨を考えるなら、主語は存在しないのです。
「象の鼻が長いこと」を文にするとき、「象鼻は長い。」という表現もできますが、「象」を主題にすれば「象は鼻が長い。」という文になります。
「象は」の助詞「は」は、文の題目を示すとともに、助詞「」を兼務しています。
この「象は鼻が長い。」の文で、文の柱となるものは述語「長い」てあり、「象は」「鼻が」の両文節は、述語に対して同格の修飾語(連用修飾語)であると考えます。
(ヤフー!知恵袋)
然るに、
(18)により、
(19)
「象は鼻長い。」という文は、「象は」の助詞「は」は、文の題目を示すとともに、助詞「」を兼務しています。
といふのであれば、
① 象は鼻が長い≡象は鼻は長く、鼻以外は長くない。
② 象の鼻が長い≡象の鼻は長く、象の鼻以外は長くない。
に於いて、
①=② でなければ、ならない、はずである。
従って、
(17)(18)(19)により、
(20)
① 象は鼻長い≡象は鼻は長く、鼻以外は長くない
② 象の鼻長い≡象の鼻は長く、象の鼻以外は長くない
に於いて、
①=② ではない
といふことからすれば、
「象は鼻が長い。」という文は、「象は」の助詞「」は、文の題目を示すとともに、助詞「」を兼務しています。
といふことには、ならない。
(21)
「象の鼻長いこと」に於ける、
「象の鼻」の「」は、
「君行く道」等の「」と同じく、
連体修飾語」に於ける「」である。
従って、
(18)(21)により、
(22)
「象の鼻長い。」  に於ける「」と、
「象の鼻長いこと。」に於ける「」は、「同じではない



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