―「昨日の記事(142)」を書き直します。―
(01)
(a)
1 (1)~(Q&P) A
2 (2) Q A
3(3) P A
23(4) Q&P 23&I
123(5)~(Q&P)&
(Q&P) 14&I
12 (6) ~P 35RAA
1 (7) Q→~P 26CP
(b)
1 (1) Q→~P A
2(2) Q& P A
2(3) Q 2&E
2(4) P 2&E
12(5) ~P 13MPP
12(6) P&~P 45&I
1 (7)~(Q& P) 26RAA
(02)
(c)
1 (1) Q→~P A
2 (2) P A
3(3) Q A
1 3(4) ~P 13MPP
123(5) P&~P 24&I
12 (6)~Q 35RAA
1 (7) P→~Q 26CP
(d)
1 (1) P→~Q A
2 (2) Q A
3(3) P A
1 3(4) ~Q 13MPP
123(5) Q&~Q 24&I
12 (6)~P 35RAA
1 (7) Q→~P 26CP
従って、
(01)(02)により、
(03)
① ~(Q& P)=Qであって、Pである。といふことはない。
② Q→~P =Qであるならば、Pでない。
③ P→~Q =Pであるならば、Qでない。
に於いて、
①=②=③ であるが、このとき、
①=② を、「含意の定義」と言ひ、
②=③ を、 「対偶」と言ふ。
然るに、
(04)
1 (1) P A
2(2)~(Q& P) A
2(3) Q→~P 2含意の定義
2(4) P→~Q 3対偶
12(5) ~Q 14MPP
∴ (6)P,~(Q&P)├ ~Q
cf.
1 (1) Pである。 仮定
2(2)QであってPである。といふことはない。 仮定
2(3)Qならば、Pでない。 2含意の定義
2(4)Pならば、Qでない。 3対偶
12(5) Qでない。 14前件肯定。
∴ (6)Pである。QであってPである。といふことはない。├ Qでない。
従って、
(03)(04)により、
(05)
① Pである。QであってPである。といふことはない。├ Qでない。
といふ「連式(sequent)」、すなはち、
① P,~(P&Q)├ ~Q
といふ「連式(sequent)」は、「妥当(valid)」である。
然るに、
(06)
~ = 不
& = 而
├ = 故
である。
従って、
(05)(06)により、
(07)
① P、不(Q而P)故 不Q。
といふ「連式」は、「妥当」である。
従って、
(07)により、
(08)
P=食馬(馬を養ふ)。
Q=知其能千里(其の能の千里なるを知る)。
であるとして、
① 食馬、不(知其能千里而食馬)。故、不知其能千里。
といふ「連式」は、「妥当」である。
然るに、
(09)
① 馬を養ふ者(食馬者) は、当然、
① 馬を養ふ(食馬)。
従って、
(08)(09)により、
(10)
① 食馬者、不(知其能千里而食馬)。故、不知其能千里。
といふ「連式」は、「妥当」である。
然るに、
(11)
也(断定) は、「・・・・・であるのだ」といふ「肯定」を「意味」する。
従って、
(10)(11)により、
(12)
① 食馬者、不(知其能千里而食馬)也。故、不知其能千里也。
といふ「連式」は、「妥当」である。
然るに、
(13)
(ⅰ)
① 食(馬)者、不〔知(其能千里)而食〕也。
に於いて、
① 食( )⇒( )食
① 不〔 〕⇒〔 〕不
① 知( )⇒( )知
といふ「移動」を行ふと、
① 食(馬)者、不〔知(其能千里)而食〕也⇒
① (馬)食者、〔(其能千里)知而食〕不也=
① (馬を)食ふ者は、〔(其の能の千里なるを)知りて食は〕ざるなり=
① 馬を養ふ者は、〔(其の馬の能力が千里であることを)知って養ふ。〕といふわけではないのだ。
(ⅱ)
① 不〔知(其能千里也)〕也。
① 不〔 〕⇒〔 〕不
① 知( )⇒( )知
といふ「移動」を行ふと、
① 不〔知(其能千里也)〕也⇒
① 〔(其能千里也)知〕不也=
① 〔(其の能の千里なるを)知ら〕ざるなり=
① 〔(其の馬の能力が千里であることを)知ら〕ないのだ。
従って、
(12)(13)により、
(14)
① 食(馬)者、不〔知(其能千里)而食〕也。故、不〔知(其能千里也)〕也。⇔
① (馬を)養ふ者は、〔(其の馬の能力が千里であることを)知って養ふ。〕といふわけではないのだ。故に、〔(其の馬の能力が千里であることを)知ら〕ないのだ。
といふ「連式(漢文・訓読)」は、「妥当」である。
然るに、
(15)
① 馬を養ふ者は、〔(其の馬の能力が千里であることを)知って養ふ。〕といふわけではないのだ。
といふのであれば、
①「知る・知らない」の「主語」は、
①「馬を養ふ者」である。
従って、
(14)(15)により、
(16)
① 食(馬)者、不〔知(其能千里)而食〕也。故、不〔知(其能千里也)〕也。⇔
① (馬を)養ふ者は、〔(其の馬の能力が千里であることを)知って養ふ。〕といふわけではないのだ。故に、馬を養ふ者は、〔(其の馬の能力が千里であることを)知ら〕ないのだ。
といふ「連式(漢文・訓読)」は、「妥当」である。
然るに、
(17)
① (馬を)養ふ者は、〔(其の馬の能力が千里であることを)知って養ふ。〕といふわけではないのだ。故に、馬を養ふ者は、〔(其の馬の能力が千里であることを)知ら〕ないのだ。
といふ「連式(訓読)」が、「妥当」である。以上、当然、
② (馬を)養ふ者は、〔(其の馬の能力が千里であることを)知ら〕ずに養ふのだ。故に、馬を養ふ者は、〔(其の馬の能力が千里であることを)知ら〕ないのだ。
といふ「連式(訓読)」も、「妥当」である、はずである。
然るに、
(17)により、
(18)
① 故に、馬を養ふ者は、〔(其の馬の能力が千里であることを)知ら〕ないのだ。
② 故に、馬を養ふ者は、〔(其の馬の能力が千里であることを)知ら〕ないのだ。
といふ風に、「結論が等しい」といふのであれば、
① (馬を)養ふ者は、〔(其の馬の能力が千里であることを)知って養ふ。〕といふわけではないのだ。
② (馬を)養ふ者は、〔(其の馬の能力が千里であることを)知ら〕ずに養ふのだ。
といふ「前提」は、「同じ意味」であるに、違ひない。
然るに、
(19)
① 馬を養ふ者は、其の馬の能力が千里であることを知って養ふ。といふわけではない。
といふのであれば、
② 馬を養ふ者は、其の馬の能力が千里であることを知らずに、養ふ。
といふことになるし、
② 馬を養ふ者は、其の馬の能力が千里であることを知らずに、養ふ。
といふのであれば、
① 馬を養ふ者は、其の馬の能力が千里であることを知って養ふ。といふわけではない。
といふ、ことになる。
従って、
(19)(20)により、
(21)
① 故に、馬を養ふ者は、〔(其の馬の能力が千里であることを)知ら〕ないのだ。
② 故に、馬を養ふ者は、〔(其の馬の能力が千里であることを)知ら〕ないのだ。
といふ風に、「結論が等しい」が故に、
① (馬を)養ふ者は、〔(其の馬の能力が千里であることを)知って養ふ。〕といふわけではないのだ。
② (馬を)養ふ者は、〔(其の馬の能力が千里であることを)知ら〕ずに養ふのだ。
といふ「前提」は、「同じ意味」になる。
cf
1 (1) P A
2(2)~(Q& P) A
2(3) Q→~P 2含意の定義
2(4) P→~Q 3対偶
12(5) ~Q 14MPP
12(6) P&~Q 15&I
∴ (7)P,~(P&Q)├ P&~Q
(〃)食馬者、不(知其能千里&食馬)。故、食馬者&不(知其能千里)。
(〃)食馬者、不(知其能千里&食馬)。故に、馬を食ふ者は、其の能の千里なるを知らず。
(〃)食馬者、不(知其能千里&食馬)。故に、馬を養ふ者は、其の能の千里なるを知らずに養ふのだ。
然るに、
(22)
② 食(馬)者、不〔知(其能千里)〕而食也。
に於いて、
② 食( )⇒( )食
② 不〔 〕⇒〔 〕不
② 知( )⇒( )知
といふ「移動」を行ふと、
② 食(馬)者、不〔知(其能千里)〕而食也⇒
② (馬)食者、〔(其能千里)知〕不而食也=
② (馬を)食ふ者は、〔(其の能の千里なるを)知ら〕ずして食ふなり=
② 馬を養ふ者は、(其の馬の能力が千里であることを知ら)ずに養ふ。のだ。
(13)(21)(22)により、
(23)
① 食(馬)者、不〔知(其能千里)而食〕也。⇔(馬を)食ふ者は、〔(其の能の千里なるを)知りて食は〕ざるなり。
② 食(馬)者、不〔知(其能千里)〕而食也。⇔(馬を)食ふ者は、〔(其の能の千里なるを)知ら〕ずして食ふなり。
といふ「二つの、漢文訓読」は、「書き下し文」は違ってゐても、「意味」としては、「同じ」である。
然るに、
(24)
◆ 不下 知二 其能千里一 而食上 也 この句は、別に、
「不レ 知二 其能千里一 而食 也」と返り点をつけて「その能の千里なるを知らずして食ふなり。」(=その能力が千里もあるのを知らずに養っている。)と訓読することができる(赤塚忠・遠藤哲夫、漢文の基礎、1973、156頁)。
従って、
(23)(24)により、
(25)
① 食(馬)者、不〔知(其能千里)而食〕也。
② 食(馬)者、不〔知(其能千里)〕而食也。
といふ「漢文」に対する、
① 不下 知二 其能千里一 而食上 也。
② 不レ 知二 其能千里 而食 也。
といふ「二つの、返り点」は、「意味としては同じである。」といふ、ことからすれば、「どちらでも良い」。
(01)
(a)
1 (1)~(Q&P) A
2 (2) Q A
3(3) P A
23(4) Q&P 23&I
123(5)~(Q&P)&
(Q&P) 14&I
12 (6) ~P 35RAA
1 (7) Q→~P 26CP
(b)
1 (1) Q→~P A
2(2) Q& P A
2(3) Q 2&E
2(4) P 2&E
12(5) ~P 13MPP
12(6) P&~P 45&I
1 (7)~(Q& P) 26RAA
(02)
(c)
1 (1) Q→~P A
2 (2) P A
3(3) Q A
1 3(4) ~P 13MPP
123(5) P&~P 24&I
12 (6)~Q 35RAA
1 (7) P→~Q 26CP
(d)
1 (1) P→~Q A
2 (2) Q A
3(3) P A
1 3(4) ~Q 13MPP
123(5) Q&~Q 24&I
12 (6)~P 35RAA
1 (7) Q→~P 26CP
従って、
(01)(02)により、
(03)
① ~(Q& P)=Qであって、Pである。といふことはない。
② Q→~P =Qであるならば、Pでない。
③ P→~Q =Pであるならば、Qでない。
に於いて、
①=②=③ であるが、このとき、
①=② を、「含意の定義」と言ひ、
②=③ を、 「対偶」と言ふ。
然るに、
(04)
1 (1) P A
2(2)~(Q& P) A
2(3) Q→~P 2含意の定義
2(4) P→~Q 3対偶
12(5) ~Q 14MPP
∴ (6)P,~(Q&P)├ ~Q
cf.
1 (1) Pである。 仮定
2(2)QであってPである。といふことはない。 仮定
2(3)Qならば、Pでない。 2含意の定義
2(4)Pならば、Qでない。 3対偶
12(5) Qでない。 14前件肯定。
∴ (6)Pである。QであってPである。といふことはない。├ Qでない。
従って、
(03)(04)により、
(05)
① Pである。QであってPである。といふことはない。├ Qでない。
といふ「連式(sequent)」、すなはち、
① P,~(P&Q)├ ~Q
といふ「連式(sequent)」は、「妥当(valid)」である。
然るに、
(06)
~ = 不
& = 而
├ = 故
である。
従って、
(05)(06)により、
(07)
① P、不(Q而P)故 不Q。
といふ「連式」は、「妥当」である。
従って、
(07)により、
(08)
P=食馬(馬を養ふ)。
Q=知其能千里(其の能の千里なるを知る)。
であるとして、
① 食馬、不(知其能千里而食馬)。故、不知其能千里。
といふ「連式」は、「妥当」である。
然るに、
(09)
① 馬を養ふ者(食馬者) は、当然、
① 馬を養ふ(食馬)。
従って、
(08)(09)により、
(10)
① 食馬者、不(知其能千里而食馬)。故、不知其能千里。
といふ「連式」は、「妥当」である。
然るに、
(11)
也(断定) は、「・・・・・であるのだ」といふ「肯定」を「意味」する。
従って、
(10)(11)により、
(12)
① 食馬者、不(知其能千里而食馬)也。故、不知其能千里也。
といふ「連式」は、「妥当」である。
然るに、
(13)
(ⅰ)
① 食(馬)者、不〔知(其能千里)而食〕也。
に於いて、
① 食( )⇒( )食
① 不〔 〕⇒〔 〕不
① 知( )⇒( )知
といふ「移動」を行ふと、
① 食(馬)者、不〔知(其能千里)而食〕也⇒
① (馬)食者、〔(其能千里)知而食〕不也=
① (馬を)食ふ者は、〔(其の能の千里なるを)知りて食は〕ざるなり=
① 馬を養ふ者は、〔(其の馬の能力が千里であることを)知って養ふ。〕といふわけではないのだ。
(ⅱ)
① 不〔知(其能千里也)〕也。
① 不〔 〕⇒〔 〕不
① 知( )⇒( )知
といふ「移動」を行ふと、
① 不〔知(其能千里也)〕也⇒
① 〔(其能千里也)知〕不也=
① 〔(其の能の千里なるを)知ら〕ざるなり=
① 〔(其の馬の能力が千里であることを)知ら〕ないのだ。
従って、
(12)(13)により、
(14)
① 食(馬)者、不〔知(其能千里)而食〕也。故、不〔知(其能千里也)〕也。⇔
① (馬を)養ふ者は、〔(其の馬の能力が千里であることを)知って養ふ。〕といふわけではないのだ。故に、〔(其の馬の能力が千里であることを)知ら〕ないのだ。
といふ「連式(漢文・訓読)」は、「妥当」である。
然るに、
(15)
① 馬を養ふ者は、〔(其の馬の能力が千里であることを)知って養ふ。〕といふわけではないのだ。
といふのであれば、
①「知る・知らない」の「主語」は、
①「馬を養ふ者」である。
従って、
(14)(15)により、
(16)
① 食(馬)者、不〔知(其能千里)而食〕也。故、不〔知(其能千里也)〕也。⇔
① (馬を)養ふ者は、〔(其の馬の能力が千里であることを)知って養ふ。〕といふわけではないのだ。故に、馬を養ふ者は、〔(其の馬の能力が千里であることを)知ら〕ないのだ。
といふ「連式(漢文・訓読)」は、「妥当」である。
然るに、
(17)
① (馬を)養ふ者は、〔(其の馬の能力が千里であることを)知って養ふ。〕といふわけではないのだ。故に、馬を養ふ者は、〔(其の馬の能力が千里であることを)知ら〕ないのだ。
といふ「連式(訓読)」が、「妥当」である。以上、当然、
② (馬を)養ふ者は、〔(其の馬の能力が千里であることを)知ら〕ずに養ふのだ。故に、馬を養ふ者は、〔(其の馬の能力が千里であることを)知ら〕ないのだ。
といふ「連式(訓読)」も、「妥当」である、はずである。
然るに、
(17)により、
(18)
① 故に、馬を養ふ者は、〔(其の馬の能力が千里であることを)知ら〕ないのだ。
② 故に、馬を養ふ者は、〔(其の馬の能力が千里であることを)知ら〕ないのだ。
といふ風に、「結論が等しい」といふのであれば、
① (馬を)養ふ者は、〔(其の馬の能力が千里であることを)知って養ふ。〕といふわけではないのだ。
② (馬を)養ふ者は、〔(其の馬の能力が千里であることを)知ら〕ずに養ふのだ。
といふ「前提」は、「同じ意味」であるに、違ひない。
然るに、
(19)
① 馬を養ふ者は、其の馬の能力が千里であることを知って養ふ。といふわけではない。
といふのであれば、
② 馬を養ふ者は、其の馬の能力が千里であることを知らずに、養ふ。
といふことになるし、
② 馬を養ふ者は、其の馬の能力が千里であることを知らずに、養ふ。
といふのであれば、
① 馬を養ふ者は、其の馬の能力が千里であることを知って養ふ。といふわけではない。
といふ、ことになる。
従って、
(19)(20)により、
(21)
① 故に、馬を養ふ者は、〔(其の馬の能力が千里であることを)知ら〕ないのだ。
② 故に、馬を養ふ者は、〔(其の馬の能力が千里であることを)知ら〕ないのだ。
といふ風に、「結論が等しい」が故に、
① (馬を)養ふ者は、〔(其の馬の能力が千里であることを)知って養ふ。〕といふわけではないのだ。
② (馬を)養ふ者は、〔(其の馬の能力が千里であることを)知ら〕ずに養ふのだ。
といふ「前提」は、「同じ意味」になる。
cf
1 (1) P A
2(2)~(Q& P) A
2(3) Q→~P 2含意の定義
2(4) P→~Q 3対偶
12(5) ~Q 14MPP
12(6) P&~Q 15&I
∴ (7)P,~(P&Q)├ P&~Q
(〃)食馬者、不(知其能千里&食馬)。故、食馬者&不(知其能千里)。
(〃)食馬者、不(知其能千里&食馬)。故に、馬を食ふ者は、其の能の千里なるを知らず。
(〃)食馬者、不(知其能千里&食馬)。故に、馬を養ふ者は、其の能の千里なるを知らずに養ふのだ。
然るに、
(22)
② 食(馬)者、不〔知(其能千里)〕而食也。
に於いて、
② 食( )⇒( )食
② 不〔 〕⇒〔 〕不
② 知( )⇒( )知
といふ「移動」を行ふと、
② 食(馬)者、不〔知(其能千里)〕而食也⇒
② (馬)食者、〔(其能千里)知〕不而食也=
② (馬を)食ふ者は、〔(其の能の千里なるを)知ら〕ずして食ふなり=
② 馬を養ふ者は、(其の馬の能力が千里であることを知ら)ずに養ふ。のだ。
(13)(21)(22)により、
(23)
① 食(馬)者、不〔知(其能千里)而食〕也。⇔(馬を)食ふ者は、〔(其の能の千里なるを)知りて食は〕ざるなり。
② 食(馬)者、不〔知(其能千里)〕而食也。⇔(馬を)食ふ者は、〔(其の能の千里なるを)知ら〕ずして食ふなり。
といふ「二つの、漢文訓読」は、「書き下し文」は違ってゐても、「意味」としては、「同じ」である。
然るに、
(24)
◆ 不下 知二 其能千里一 而食上 也 この句は、別に、
「不レ 知二 其能千里一 而食 也」と返り点をつけて「その能の千里なるを知らずして食ふなり。」(=その能力が千里もあるのを知らずに養っている。)と訓読することができる(赤塚忠・遠藤哲夫、漢文の基礎、1973、156頁)。
従って、
(23)(24)により、
(25)
① 食(馬)者、不〔知(其能千里)而食〕也。
② 食(馬)者、不〔知(其能千里)〕而食也。
といふ「漢文」に対する、
① 不下 知二 其能千里一 而食上 也。
② 不レ 知二 其能千里 而食 也。
といふ「二つの、返り点」は、「意味としては同じである。」といふ、ことからすれば、「どちらでも良い」。
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