日本語の「は」と「が」について。

象は鼻が長い=∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}。
とりあえず「三上文法」を「批判」します。

(680)「パースの法則」は「排中律」を含んでゐる(Ⅱ)。

2020-07-06 19:08:51 | 論理

―「先程の記事(令和02年07月06日)の記事」を書き直します。―
(01)
パースの法則
排中律や二重否定の除去と等価な命題のひとつで、変なものとして、パースの法則があります。
任意の命題P, Qについて、
((P→Q)→P)→P
が成り立つ
『「PならばQ」ならばP』ならばP
なんか、パズルのような命題ですね(@gyu-don 2019年12月11日に更新)。
然るに、
(02)
(ⅰ)P→Q├ ~P∨Q
1 (1)  P→ Q A
 2(2)  P&~Q A
 2(3)  P    2&E
 2(4)    ~Q 2&E
12(5)     Q 13MPP
12(6)  ~Q&Q 45&I
1 (7)  ~P   36RAA
1 (8)  ~P∨Q 8∨I
(ⅱ)~P∨Q├ P→Q
1     (1) ~P∨ Q  A
 2    (2)  P&~Q  A
  3   (3) ~P     A
 2    (4)  P     2&E
 23   (5) ~P&P   34&
  3   (6)~(P&~Q) 25RAA
   7  (7)     Q  A
 2    (8)    ~Q  2&E
 2 7  (9)  Q&~Q  78&I
   7  (ア)~(P&~Q) 27RAA
1     (イ)~(P&~Q) 1367ア∨
    ウ (ウ)  P     A
     エ(エ)    ~Q  A
    ウエ(オ)  P&~Q  ウエ&I
1   ウ (カ)   ~~Q  エオRAA
1   ウ (キ)     Q  カDN
1     (ク)  P→ Q  ウキCP
従って、
(02)により、
(03)
①  P→Q
② ~P∨Q
に於いて、
①=② であって、「この等式」を、「含意の定義」といふ。
(04)
(ⅰ)
1  (1)~(P∨Q)  A
 2 (2)  P     A
 2 (3)  P∨Q   2∨I
12 (4)~(P∨Q)&
       (P∨Q)  13&I
1  (5) ~P     24RAA
  6(6)    Q   A
  6(7)  P∨Q   6∨I
1 6(8)~(P∨Q)&
       (P∨Q)  16&I
1  (9)   ~Q   68RAA
1  (ア)~P&~Q   59&I
(ⅱ)
1   (1)  ~P&~Q   A
 2  (2)   P∨ Q   A
1   (3)  ~P      1&E
  4 (4)   P      A
1 4 (5)  ~P& P   34&I
  4 (6)~(~P&~Q)  15RAA
1   (7)     ~Q   1&E
   8(8)      Q   A
1  8(9)   ~Q&Q   78&I
   8(ア)~(~P&~Q)  19RAA
 2  (イ)~(~P&~Q)  2468ア∨E
12  (ウ) (~P&~Q)&
       ~(~P&~Q)  1イ&I
1   (エ)~( P∨ Q)  2ウRAA
従って、
(04)により、
(05)
① ~(P∨ Q)
②  ~P&~Q 
に於いて、
①=② であって、「この等式」を、「ド・モルガンの法則」といふ。
(06)
(ⅰ)
1  (1) P&(Q∨R)    A
1  (2) P          1&E
1  (3)    Q∨R     1&E
 4 (4)    Q       A
14 (5) P&Q        24&I
14 (6)(P&Q)∨(P&R) 5∨I
  7(7)      R     A
1 7(8)       P&R  27&I
1 7(9)(P&Q)∨(P&R) 8∨I
1  (ア)(P&Q)∨(P&R) 34679∨E
(ⅱ)
1  (1)(P&Q)∨(P&R) A
 2 (2)(P&Q)       A
 2 (3) P          2&E
 2 (4)   Q        2&E
 2 (5)    Q∨R     4∨I
 2 (6) P&(Q∨R)    35&I
  7(7)      (P&R) A
  7(8)       P    7&E
  7(9)         R  7&E
  7(ア)       Q∨R  9∨I
  7(イ) P&(Q∨R)    8ア&I
1  (ウ) P&(Q∨R)    1267イVE
従って、
(06)により、
(07)
①  P&(Q∨R)
②(P&Q)∨(P&R)
に於いて、
①=② であって、「この等式」を、「分配法則」といふ。
(08)
(ⅰ)
1(1)P&P   1
1(2)  P   1&E
 (3)P&P→P 12CP
(ⅱ)
1(1)P     1
1(2)P&P   11&I
1(3)P→P&P 12CP
(ⅲ)
1  (1)P∨P   A
 2 (2)P     A
  3(3)  P   A
1  (4)  P   12233∨E
   (5)P∨P→P 14CP
(ⅳ)
1(1)P     A
1(2)P∨P   1∨I
 (3)P→P∨P 12CP
従って、
(08)により、
(09)
① P&P→P
② P→P&P
③ P∨P→P
④ P→P∨P
に於いて、
①=② であり、
③=④ であり、「これらの等式」を、「冪等律」といふ。
然るに、
(10)
「結合法則」と、
「交換法則」は、
「命題論理」に於いても、「正しい」。
然るに、
(11)
(ⅰ)
1  (1)   ((P→Q)→P)→P A
1  (2)  ((~P∨Q)→P)→P 1含意の定義
1  (3) (~(~P∨Q)∨P)→P 2含意の定義
1  (4)~(~(~P∨Q)∨P)∨P 3含意の定義
 5 (5)~(~(~P∨Q)∨P)   A
 5 (6)~~(~P∨Q)&~P    5ド・モルガンの法則
 5 (7)  (~P∨Q)&~P    6DN
 5 (8)   ~P&(~P∨Q)   7交換法則
 5 (9)(~P&~P)∨(~P∨Q) 8分配法則
 5 (ア)    ~P ∨(~P∨Q) 9冪等律
 5 (イ) (~P∨(~P∨Q))∨P ア∨I
  ウ(エ)             P A
  ウ(オ) (~P∨(~P∨Q))∨P エ∨I
1  (カ) (~P∨(~P∨Q))∨P 45イウオ∨E
1  (キ) P∨(~P∨(~P∨Q)) カ交換法則
1  (ク) P∨(~P∨~P)∨Q   1結合法則
1  (ケ) P∨(~P)∨Q      ク冪等律
1  (コ)(P∨~P)∨Q       ケ結合法則
(ⅱ)
1    (1)(P∨~P)∨Q         A
1    (2) P∨(~P)∨Q        1結合法則
1    (3) P∨(~P∨~P)∨Q     2冪等律
1    (4)(P∨~P)∨(~P∨Q)    A
1    (5) P∨(~P∨(~P∨Q))   1結合法則 
1    (6)(~P∨(~P∨Q))∨P    2交換法則
 7   (7) ~P∨(~P∨Q)        A
  8  (8) ~P              A
  8  (9) ~P&~P           8冪等律
  8  (ア)(~P&~P)∨(~P∨Q)   9∨I
   イ (イ)        (~P∨Q)   A
   イ (ウ)(~P&~P)∨(~P∨Q)   イ∨I
 7   (エ)(~P&~P)∨(~P∨Q)   78アイウ∨E
 7   (オ)     ~P&(~P∨Q)   エ分配法則
 7   (カ)    (~P∨Q)&~P    オ交換法則
 7   (キ)  ~~(~P∨Q)&~P    カDN
 7   (ク) ~(~(~P∨Q)∨~~P)  キ、ド・モルガンの法則
 7   (ケ) ~(~(~P∨Q)∨P)    クDN
 7   (コ) ~(~(~P∨Q)∨P)∨P  ケ∨I
    サ(サ)              P  A
    サ(シ) ~(~(~P∨Q)∨P)∨P  サ∨I
1    (ス) ~(~(~P∨Q)∨P)∨P  67コサシ∨E
1    (セ)  (~(~P∨Q)∨P)→P  ス含意の定義
1    (ソ)   ((~P∨Q)→P)→P  セ含意の定義
1    (タ)    ((P→Q)→P)→P  ソ含意の定義
従って、
(11)により、
(12)
①((P→Q)→P)→P
②(P∨~P)∨Q 
に於いて、
①=② である。
然るに、
(13)
②(P∨~P)∨Q 
に於いて、
②(P∨~P)
は、「排中律」である。
従って、
(01)(12)により、
(14)
① パースの法則
②(排中律)∨Q 
に於いて、
①=② である。
然るに、
(15)
1   (1)   P&~P   A
    (2) ~(P&~P)  11RAA
 3  (3) ~(P∨~P)  A
  4 (4)   P      A
  4 (5)   P∨~P   4∨I
 34 (6) ~(P∨~P)&
         (P∨~P)  35&I
 3  (7)  ~P      46RAA
   8(8)     ~P   A
   8(9)   P∨~P   8∨I
 3 8(ア) ~(P∨~P)&
         (P∨~P)  39&I
 3  (イ)    ~~P   8アRAA
 3  (ウ)      P   イDN
 3  (オ)   P&~P   7ウ&I
 3  (カ) ~(P&~P)&
         (P&~P)  2オ&I
    (キ)~~(P∨~P)  3カRAA
    (ク)  (P∨~P)  キDN
従って、
(15)により、
(16)
① ~(P&~P)は「矛盾律」であって、「恒真式(トートロジー)」である。
②  (P∨~P)は「排中律」であって、「恒真式(トートロジー)」である。
然るに、
(17)
②(恒真式)∨Q 
は、「全体としても、恒真式(トートロジー)」である。
従って、
(12)(14)(17)により、
(18)
パースの法則
②(排中律)∨Q 
に於いて、すなはち、
①((P→Q)→P)→P
②(P∨~P)∨Q 
に於いて、
①=② であって、尚且つ、「両辺」は、「恒真式(トートロジー)」である。
然るに、
(19)
パースの法則
②(排中律)∨Q 
に於いて、
①=② である。
といふことは、「パースの法則は、(排中律)を含んでゐる。」といふことに、他ならない。
然るに、
(20)
②(排中律)∨ 
は、「真偽」に拘らず、「恒真式(トートロジー)」であるからこそ、「恒真式(トートロジー)」である。
然るに、
(21)
(ⅰ)
1   (1)  (P→Q)→P   A
 2  (2)  ~P∨Q      A
 2  (3)   P→Q      2含意の定義
12  (4)        P   13MPP
1   (5) (~P∨Q)→P   24CP
1   (6)~(~P∨Q)∨P   5含意の定義
  7 (7)~(~P∨Q)     A
  7 (8)  P&~Q      7ド・モルガンの法則
  7 (9)  P         8&E
   ア(ア)        P   A
1   (イ)  P         679アア∨E
    (ウ)((P→Q)→P)→P 1イCP
(ⅱ)
1   (1)  (P→~Q)→P   A
 2  (2)  ~P∨~Q      A
 2  (3)   P→~Q      2含意の定義
12  (4)         P   13MPP
1   (5) (~P∨~Q)→P   24CP
1   (6)~(~P∨~Q)∨P   5含意の定義
  7 (7)~(~P∨~Q)     A
  7 (8)  P&~~Q      7ド・モルガンの法則
  7 (9)  P          8&E
   ア(ア)         P   A
1   (イ)  P          679アア∨E
    (ウ)((P→~Q)→P)→P 1イCP
従って、
(21)により、
(22)
①((P→ Q)→P)→P
②((P→~Q)→P)→P
といふ「命題」、すなはち、
①((PならばQである)ならばP)ならばPである。
②((PならばQでない)ならばP)ならばPである。
といふ「命題」は、両方とも、「恒真式(トートロジー)」である。
然るに、
(23)
①((PならばQである)ならばP)ならばPである。
②((PならばQでない)ならばP)ならばPである。
といふ「命題」の、両方とも、「恒真式(トートロジー)」である。
といふことは、
①((Pならば、Qであらうと、Qでなからうと)Pなので)Pである。
といふことに、他ならない。
従って、
(18)(20)(23)により、
(24)
①((P→Q)→P)→P
①((PならばQ)ならばP)ならばPである。
といふ「パースの法則」は、
①((Pならば、Qであらうと、Qでなからうと)Pなので)Pである。
といふ「当り前」のことを、述べてゐるに過ぎない。
然るに、
(25)
②(排中律)∨Q 
③(排中律)
に於いて、
②=③ である。
従って、
(18)(25)により、
(26)
①((P→Q)→P)→P
②(P∨~P)∨Q 
③(P∨~P)
に於いて、すなはち、
① パースの法則
②(排中律)∨Q 
③(排中律)
に於いて、
①=②=③ である。
然るに、
(27)
(ⅲ)
1(1)P∨~P A
1(2)~P∨P 1交換法則
1(3) P→P 2含意の定義
(ⅳ)
1(1) P→P A
1(2)~P∨P 1含意の定義
従って、
(27)により、
(28)
③ P∨~P
④ P→ P
に於いて、すなはち、
③ 排中律
同一律
に於いて、
③=④ である。
従って、
(26)(27)(28)により、
(29)
①((P→Q)→P)→P
②(P∨~P)∨Q 
③(P∨~P)
④(P→ P)
に於いて、すなはち、
① パースの法則
②(排中律)∨Q 
③(排中律
④(同一律
に於いて、
①=②=③=④ である。
従って、
(01)(24)(29)により、
(30)
排中律と等価な命題のひとつで、変なものとして、パースの法則があります。
といふのであれば、
同一律と等価な命題のひとつで、変ではないものとして、パースの法則があります。
といふ、ことになる。



最新の画像もっと見る

コメントを投稿