日本語の「は」と「が」について。

象は鼻が長い=∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}。
とりあえず「三上文法」を「批判」します。

(74)「男子の生徒がゐるならば、男子はゐるし、生徒もいる。」の「逆」は無い。

2018-08-15 19:03:53 | 論理
(01)
①「男子の生徒がゐるならば、男子はゐるし、生徒もいる。」
然るに、
(02)
②「男性の教師がゐて、女子生徒がゐる。」としても、
②「男子   がゐて、  生徒がゐる。」ことに、「変り」はない。
従って、
(02)により、
(03)
①「男子の生徒がゐるならば、男子はゐるし、生徒もいる。」
②「男子はゐるし、生徒もいるならば、男子の生徒がゐる。」
に於いて、
① は、「正しい」ものの、
② は、「正しい」とは、言へない。
従って、
(03)により、
(04)
「記号」で書くと、
① ∃x(男子x&生徒x)→ ∃x(男子x)&∃x(生徒x)
② ∃x(男子x)&∃x(生徒x)→ ∃x(男子x&生徒x)
に於いて、
① は、「正しい」ものの、
② は、「正しい」とは、言へない。
従って、
(01)~(04)により、
(05)
①「男子の生徒がゐるならば、男子はゐるし、生徒もいる。」
②「男子はゐるし、生徒もいるならば、男子の生徒がゐる。」
に於いて、「論理的?」に、
① は、「正しい」ものの、
② は、「正しい」とは、言へないのであれば、
① ∃x(男子x&生徒x)→ ∃x(男子x)&∃x(生徒x)
② ∃x(男子x)&∃x(生徒x)→ ∃x(男子x&生徒x)
に於いて、
① は、「妥当」でなければ、ならず、
② は、「妥当」であっては、ならない。
然るに、
(06)
1 (1)∃x(男子x&生徒x)     A
 2(2)   男子a&生徒a      A
 2(3)   男子a          2&E
 2(4)∃x(男子x)         3EI
 2(5)       生徒a      2&E 
 2(6)    ∃x(生徒x)     5EI
 2(7)∃x(男子x)&∃x(生徒x) 46&I
1 (8)∃x(男子x)&∃x(生徒x) 127EE
  (9)∃x(男子x&生徒x)→
     ∃x(男子x)&∃x(生徒x) 19CP
従って、
(05)(06)により、
(07)
① ∃x(男子x&生徒x)→ ∃x(男子x)&∃x(生徒x)
② ∃x(男子x)&∃x(生徒x)→ ∃x(男子x&生徒x)
に於いて、
① は、「妥当」でなければ、ならず、尚且つ、実際に、
① は、「妥当」である。
然るに、
(08)
1  (1)∃x(男子x)&∃x(生徒x) A
1  (2)∃x(男子x)         &E
1  (3)        ∃x(生徒x) &E
 4 (4)   男子a          A
  5(5)           生徒a  A
 45(6)   男子a&生徒a      45&I
 45(7)∃x(男子x&生徒x)     6EI
(09)
しかしEEを適用するどのようなくわだても、(2)を用いるにせよ(3)を用いるにせよ、こんどはうまくいかない。(7)の行の結論は(4)と(5)に依存し、そのいずれにも「a」が現われているからである。
(E.J.レモン 著、論理学初歩、竹尾治一郎・浅野楢英、1973年、154頁)
従って、
(08)(09)により、
(10)
1 5(8)∃x(男子x&生徒x)     247EE
1  (9)∃x(男子x&生徒x)     358EE
   (ア)∃x(男子x)&∃x(生徒x)→
      ∃x(男子x&生徒x)     19CP
といふ「推論」は、「妥当」ではない。
従って、
(05)(08)(09)(10)により、
(11)
① ∃x(男子x&生徒x)→ ∃x(男子x)&∃x(生徒x)
② ∃x(男子x)&∃x(生徒x)→ ∃x(男子x&生徒x)
に於いて、
② は、「妥当」であっては、ならず、尚且つ、実際に、
② は、「妥当」ではない。
然るに、
(12)
①「男子の生徒がゐるならば、男子はゐるし、生徒もいる。」
②「男子はゐるし、生徒もいるならば、男子の生徒がゐる。」
に於いて、「論理的?」に、
① は、「正しい」ものの、
② は、「正しい」とは、言へない。
といふことと、
① ∃x(男子x&生徒x)→ ∃x(男子x)&∃x(生徒x)
② ∃x(男子x)&∃x(生徒x)→ ∃x(男子x&生徒x)
に於いて、
① は、「妥当」であって、
② は、「妥当」ではない。
といふこととの、「関係」が、「説明しにくい」。
(13)
(a)
1  (1)∃x∃y(男子x&生徒y)   A
 2 (2)  ∃y(男子a&生徒y)   A
  3(3)     男子a&生徒b    A
  3(4)     男子a        3&E
  3(5)  ∃x(男子x)       4EI
 2 (6)  ∃x(男子x)       245EE
  3(7)         生徒b    3&E
  3(8)      ∃y(生徒y)   6EI
 2 (9)      ∃y(生徒y)   278EE
 2 (ア)∃x(男子x)&∃y(生徒y) 69&I
1  (イ)∃x(男子x)&∃y(生徒y) 12アEE
   (ウ)∃x∃y(男子x&生徒y)→
      ∃x(男子x)&∃y(生徒y) 1イCP
(b)
1  (1)  ∃x(男子x)&∃y(生徒y) A
1  (2)  ∃x(男子x)         1&E
 3 (3)     男子a          A
1  (4)          ∃y(生徒y) 1&E
  5(5)             生徒b  A
 35(6)     男子a&生徒b      35&I
 35(7)  ∃y(男子a&生徒y)     6EI
 35(8)∃x∃y(男子a&生徒y)     7EI
1 5(9)∃x∃y(男子a&生徒y)     138EE
1  (ア)∃x∃y(男子a&生徒y)     159EE
   (イ)∃x(男子x)&∃y(生徒y)→
      ∃x∃y(男子x&生徒y)     1アCP
従って、
(13)により、
(14)
③ ∃x∃y(男子x&生徒y)→ ∃x(男子x)&∃y(生徒y)
④ ∃x(男子x)&∃y(生徒y)→ ∃x∃y(男子x&生徒y)
に於いて、
③ は、「妥当」であって、
④ も、「妥当」である。
従って、
(14)により、
(15)
③「あるxとあるyが男子と生徒ならば、あるxは男子であって、あるyは生徒である。」
④「あるxが男子であって、あるyが生徒ならば、あるxとあるyは男子と生徒である。」
に於いて、
③ は、「妥当」であって、
④ も、「妥当」である。

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