感の強い娘は親のちょっとした感情の変化や、その場の空気を読み取って、敏感に反応する。
それは、親の私が見ても見事なぐらい。
だから、娘には嘘がつけない。
隠すなら、徹底的に隠さなければならない。
実は、私の娘は先天的な病気を抱えている。
それは、間欠性斜視なのだが、彼女は「斜視」がどんなものなのかまだ知らない。
年に2度、病院で視力の衰えがないかの検査と、訓練を受けている。
「斜視」とはとてもやっかいな病気だ。
娘の場合は、とくに間欠性と言って、疲れたときやボーッとした時にしか症状は現れない。
だから、普段はまったく気にしないで済むし、たまに症状が現れても、焦点を合わせれば大丈夫なのだ。
時々、ふと、思う。
もしかしたら、娘の斜視は直ったのかな？
もう、検査に行かなくても大丈夫なのかも？
が、病院で検査を受けるたび、そんな思いは打ち砕かれてしまう。
医者が淡々とした口調で
「前回より角度が大きくなっています」
「手術どうされますか？」
「あとは美容上の問題です。」
「決められるのは御両親です。」
「今、手術しても年を取ると元に戻る可能性はあります」
「就学し、勉強などで疲れると症状が出やすくなります。」
「まだ、小さいので手術の場合は全身麻酔です。」
「…」
「…」
病院の帰り道はいつも迷う。
すぐにでも手術させた方がいいのかな。
大人になってからでも遅くない。
でも、万が一進行してしまったら、どうしよう。
優柔不断な私は、次の検診まで答えは待とうと先延ばしをしてしまう。
娘は何故、こんな検診を受けるのかわからずキョトンとしている。
目の病気なんだ…と説明はしているけど、普段、娘が鏡で見る自分の姿は他人と少しも変わらない。
だから、娘は「斜視」がどんな状態なのかも理解できてないのだ。
しかも、私自身、それを詳しく伝えることができないでいる。。。。
でも、そんな私の心情を敏感に察して娘は言う。
「ママ、しゃしってなあに？」
「しゅじゅつするの？」
…
つぶらな瞳でそんなコトを言われると、どうしても口から出るのは曖昧な答えばかりだ。
嘘をつくのは難しい。
これは娘を傷つけまいとして嘘をつくのか、自分が傷つかないための嘘なのかわからなくなるから。
今は、娘の心がもう少し強くなるのをもう少し待ちたい。
そして、私自身ももっと強くならないと。。。。
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娘のお弁当は牛若丸。
未来くんです。。。
追記
。チョコとの相性もバッチリです。
食事が終わるとそり遊び開始!!
