ラッコ庵日乗

「不思議な話」や「ヘンな話」が大好きなラッコ庵の日記。


アバター

2010年01月15日 | 映画・ドラマ
3Dの「アバター」を見てきました。
予想外に面白かった。
これはわざわざ映画館に行って、お金を出して見るべき映画ですね。

「スターウォーズ」や「ジュラシックパーク」を初めて見たときには、
「映画はここまで出来るようになったのか!」
という感動があったものですが、今回もその種の感動がありました。
ただ技術がいくらすばらしくても、描かれている内容がつまらなければ意味がないわけですが、その点でもこの作品はバランスがとれていたように思います。
監督は1995年ころに脚本を書いて温めていたそうで、
「人間の想像力に技術が追いついてきた」
というべきか?
ジェームズ・キャメロン、やりますねえ。

惑星パンドラの風景がすばらしい。
見知らぬ惑星の雄大な自然と豊かな生態系をリアルな3D映像でありありと見るのは新鮮な体験でした。これを見るためだけでも映画館に足を運ぶ価値あり。
ただ、生物の生命は惑星の生命と一体のもの的な自然観は、私たちにとってはどこかで見たおなじみのもの・・・
「ナウシカ」「もののけ姫」、ちょっと「ラピュタ」?
お約束の飛行シーンもあったし(笑)、影響受けてないとは言わせない(^^ゞ。

後半はこれでもかの戦闘シーンの連続。
身長3メートル、抜群の身体能力を持っているとはいえ、弓矢と槍くらいしかもたない原住民のナヴィたちに、侵略者である地球人が、圧倒的な火力で襲いかかるシーンに、私はベトナム戦争や古くはアメリカインディアンの掃討などがオーバーラップして仕方がなかったのですが、これをアメリカ人はどう見るのだろう?(しかも、それでも勝てないところまで同じ・・・)
でもラストは予想どおりのハッピーエンドなので安心してください(?)
堂々たる娯楽大作でした。

ところで。
惑星パンドラの原住民ナヴィ族の姿、何かに似ていると見ている間じゅう思っていたのですが・・・
青い体、全身の模様、体型、森に住む巨人であること・・・
そうだ!「もののけ姫」の「ダイダラボッチ」!
ここにも宮崎アニメの影響が・・・

と、思ったのはやっぱ私だけかなあ・・・(-_-)
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東京見学

2009年07月10日 | 世間話
渋谷BUNKAMURAで「だまし絵展」を見てきましたwith娘。

普段、市内どころか区内(&時々隣の区)だけで暮らしているので、「上京」するのには心の準備が必要。でも「だまし絵、錯視」の類は昔からずっと追いかけているテーマなので、これは行かないわけにはいかないでしょう(^^)

これまでの展覧会でおなじみの作品のほかに、日本古来のだまし絵たる「描き表装」の幽霊画とか、本物なのに模型のように見える本城直季さんの写真とか、新しい視点で探しただまし絵もたくさん出ていました。
夏休み前の平日とあって混雑もそれほどでなくゆっくり見ることができました。

娘は試験休みですが、ほとんど毎日部活で休みは今日だけ。
「だまし絵」に興味があるわけではないようですが、
「渋谷にいくなら『109』というものに行ってみたい」
って。
母も「109」って出来たころに行ったきりですが、どうせ途中なので帰りに寄ってみました。

うひゃー、聞いてはいたけれど「女子の殿堂」だ〜
ショップの店員さんも含めて女子率95パーセント。
狭い空間にたくさんの店がひしめきあっていて、それぞれが別の音楽をガンガン流しているという・・・(^^ゞ しかもバーゲン中とあって、制服の女子高生や十代二十代の女の子でごった返しているし。
結局60パーセント引きのワンピースを1枚買って退散。
そうか、コレが日本の女の子ファッションの流行の発信地かあ。
勉強になりました。

P.S.
カフェ「ドゥ・マゴ」のマークが、二人の中国人が向き合って座っているように見えるので、何だろうと思って調べてみました。

magotとは、フランス語で日本製や中国製の陶器の人形のこと。
「ドゥ・マゴ」はパリのサン・ジェルマン・デ・プレ教会の前に今もある、老舗カフェの名前からきており、「ふたつの中国人形」というその店名は、かつて同じ場所にあった小間物店の装飾に由来するとも、当時、流行していた戯曲の名前に由来するとも言われているそうです。

そういえばドゥ・マゴ文学賞なんてのもありますね。

ああ、ネットって便利(^^)v
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日本大通りに巨大グモ出現

2009年04月19日 | 世間話
富士山に登らぬバカと二度登るバカ

とか申しますが、「巨大グモ」を2日続けて見に行くのもよほどの・・・でしょうか(^^ゞ

娘がぜひ見たいというので、今日もまた、日本大通りに見に行ってしまった私です。
今日は、新港埠頭で出会った二匹のクモが、意気投合してお散歩に出発、新港橋を渡って一匹は日本大通りを、一匹はみなと大通りを通って日本大通りで合流、というストーリーだったようですが、実際には横浜スタジアムの野球の終了時刻とかぶるということで、急遽2匹とも日本大通りを通ることになりました。
開港博覧会の間は展示されるようですが、公道を通るのは今日だけ?なので、かなりの人出。銀杏並木の陰からクモが現れると、観客の間から、
「すごーい!」
と悲鳴のような歓声があがりました。

横浜開港150年を記念する開港博のプレイベントです。
クモは高さ約12メートル、重さ37トンで、エンジンとタイヤが付いた車体に8本足や触角、腹部を接合し、14人がかりで操作しているそうです。

上の席の人が指示を出して、下のオペレーターが1本ずつの足を担当しているのでしょうか?踏み潰されそうな迫力でした。
オペレーターの制服がオシャレなのは、さすがおフランス?
それにしてもオペレーターは楽しそう。やってみたいですw
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福山ローズ

2009年03月24日 | 世間話
uocoさんのブログで紹介されていた、「折りばら」を作ってみました。

福山ローズ

もともと折り紙好きなので、こういうのを見ると挑戦したくなるんですよね〜。
折り図をダウンロードしたのですが、それだけではどうしてもわからないところがあって、何度も挫折しそうになりましたが上のサイトの動画をみてなんとか理解したというところです。
普通の15センチ角の折り紙ですが、複雑な折り線を使って、平面が立体に立ち上がるところが醍醐味です。
これは両面カラーの皮のような質感の紙で折ってあるので、コサージュにもなりそうです。

このバラをたくさん折って折り鶴のようにつなげて、平和を祈念する運動もあるようですが、絶対普及しないと思う。だって難しすぎるもん・・・(-_-)
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なびこちゃん

2009年03月08日 | 世間話
久しぶりに「口先ブラザーズ」登場。
甥のミクシィ日記を勝手にコピペします。
この中に出てくる「叔母」って、私のことじゃあ…???
まあ、どうせ誰も見てないからいいよね、ネタだし(^^ゞ

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

今年のはじめにやっと自動車免許を取得した。
教習期間をいっぱいに使っての長丁場だった。

それ以来、親のアッシー(死語・絶滅種)となっているのだが、
知らない場所に行くものだからカーナビ頼りの運転にならざるをえない。

しかし、このカーナビがアホでしょうがない。

みょーに細い商店街の中に誘い込んだりするのが好きなようだし、
高速道路の下の一般道を走っていたのに、突然
「次の〜インタチェンジで降りてください」
などとほざいたりする。

こんなアホなカーナビのことを「ナビ娘(なびこ)ちゃん」という、
と母がのたまった。
母は叔母から、叔母はいとこから聞いたようだが、
最近よくTVでも話題に上っている「ゴーグル」で調べても一向に出てこない。
多分、母は夢でも見たのだろう。

「ナビ娘ちゃん」という言葉で思いついて、いとこ達と話していたのだが、
カーナビの音声案内を声優にやらせてみるのも面白いかもしれない。


例えば「ガンダムカーナビ」

カーナビ起動時は当然
「アムロいっきまーす」
ルート案内中も
「この先三つ目の信号を左っ!ひとっつ!ふたっつ!みっつ!…そこぉっ!」
「左、目視あまいよ!何やってんの!」(ブライト)
など、ネタに事欠かない。

まだまだ「ルルーシュカーナビ」

「この僕が直々に采配をふるってやろう…」
から始まり、案内中は
「ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアの名の下に命じる!右に曲がれ!」
ルートから外れると
「この僕の裏をかいただとっ…!?」
目的地到着で
「チェックメイト」

これはどうだ?最近流行の「ツンデレカーナビ」(釘宮かな?)

「案内なんて今回だけなんだからねっ!」
「ちょっ…ちょっとどっち行ってんの!?ルート検索してんだから待ちなさいよ!」
「やっと着いたのぉ!次はこの半分の時間でねっ!」(今回だけじゃなかったの?)
書いてて恥ずかしいな(苦笑)

「ツンデレ」ときたら、きわめつけ「どじっ娘カーナビ」

「…えっとぉ…そこの角を…右…かな?」
「ぁあっ、すいません!直進でしたぁ!」
「ルートをはずれました…」
「っそ、そこは道じゃないですっ」(アクアラインとかリアルにこうなるww)

っとここで気がついたのは「どじっ娘カーナビ」は結局のところ
ただの「ナビ娘ちゃん」に他ならないのであった。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

この甥の日記は滅多に更新されませんが、更新されれば必ず「オチ」がついているあたり、DNA健在かも(笑)
うちの車にもカーナビがついていますが、知ってる道の場合わざわざヘンなルートを指示してくるのはご同様。助手席の人間カーナビ(私のこと)が、
「ちがうよ、そっちは遠回りだよ」
とか
「左じゃなくて、絶対右!」
とか言っていつもなびこちゃんを無視するので、なびこちゃん、気を悪くして沈黙。でも知らない道だったら、このなびこちゃんに従うしかないんだろうなあ。
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マンマ・ミーア!

2009年02月03日 | 映画・ドラマ
ギリシャの島が舞台というのにひかれて、娘と一緒に見に行ってきました。

メリル・ストリープの弾けっぷりがすごい!
ABBAのミュージカルナンバーも、音楽に疎い私もどこかで耳にした事のある曲ばかりで、ダンスも歌も楽しかったです。
また、ギリシャの小島というのが効いていて、この映画の魅力の半分くらいはこの島じゃないかと思うくらい!
夜明けの海でソフィ(安室ちゃん似)が歌いだすシーン、桟橋でのダンス、クルージング、どれもすてきだけど、中でも結婚式の行われる崖の上の教会に明かりの灯った急峻な山道を登っていくところ!この島に住んでる人はみんな心臓が強いんだろうな。

ちょっとしんみりさせるところもあるけど、最後はハッピーエンド。
このところお疲れ気味の人も、気分が落ち込み気味の人も、元気がもらえる映画です。


・・・・・
イギリス人のパパを演じている人、どこかで最近見たはずなのに思い出せなくて見ている間じゅう気になって仕方なかったのですが、後で調べたら「ブリジット・ジョーンズの日記」のダーシー(コリン・ファース)だった!納得〜。
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「その他の外国語・役にたたない外国語の話」と「ヘタリア」

2009年01月14日 | 本あれこれ
昔、インド料理店に行ってヨーグルト(ラッシー)を注文したら、
「甘いのと甘くないの、どちらにしますか」
と聞かれて、
「甘くない方」
と言ったら、なんとでてきたのは
「塩からいの」
でした。

なんでそんなことを思い出したかと言うと、

「その他の外国語・役にたたない語学の話」黒田龍之介(現代書館)

を読んでいたら、外国で塩入りのヨーグルトを
「ありえなーい!ヨーグルトは砂糖かジャムでしょ」
と思う人は外国語習得に向いていないのではないか、とあったからです。違いを面白い、と思える人が向いてるってことですかね。

ロシア語の専門家だがスラブ語全般もカバーし、その他の語学も興味津々いろいろかじっている語学オタクの著者が、語学の周辺のもろもろを語るエッセイ。
自身も語学オタク?のfoggyかおるさんの紹介なので、さすが面白いです。かおるさん、いつも面白い本を教えてくださってありがとう。これからもついて行きます(^^ゞ

それにしても、この著者、子供の頃から「ちょっと変わっている」大人になったら「ユニークな人」と言われ続けたと言うけど、それを自慢にしてますね(笑)
私は違いを面白いと思う点では自信がありますが、新たに語学を始めようとは思わないなあ。英語はいまだにじたばたしていますが。

ヘタリア

これのことは息子に教えてもらったのですが、これって面白い?
国のイメージがステレオタイプなところが面白いのでしょうが、いかんせんそのイメージが貧困というか浅すぎ!
これじゃ高校生が授業中にノートの隅っこに描いて隣の席の人に見せるレベルでしょ。
それがネットにのったことで人気が出てTVアニメにまでなるなんて。

韓国のネチズンから国辱的と抗議の声があがってるそうですが、それ自体がまたネタにされるんだろうな。
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似てる?似てない?

2009年01月10日 | 世間話
ちょっと前の「週刊文春」に、恒例のグラビア「顔面相似形」が載っていました。

周富徳<>錦織圭
狩野英孝<>小室哲也
下村脩<>ジェンキンス

などなど。

でも、
小沢一郎<>Mr.コンタック
安藤美姫<>スティッチ
ほっしゃん<>ポニョ

みたいな「人間<>非人間」の方が面白いなあ。

個人的には、

細木数子<>せんとくん

がヒット。




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「不機嫌なメアリー・ポピンズ」新井潤美(平凡社新書)

2008年12月27日 | 本あれこれ
覚えている方もあるかもしれませんが、以前’私の憧れの職業「お話し相手」’という記事を書きました。
アガサ・クリスティの小説によく出てくる、「お金持ちの奥様のお話し相手」として雇われて一緒に旅行したりしている女性がうらやましい、という内容。

この本を読んで、この「お話相手」(コンパニオン)というのが、これまた昔の小説によく出てくる「家庭教師」とともに、当時生まれがよく教養もある若い女性(逆境の淑女)が、就くことのできる数少ない職業であるということがわかりました。そうだったのか・・・(-_-)

などなど、目からウロコの本書は今年の最後を飾るにふさわしい?面白さ。
イギリスに今も厳然と存在する「階級(クラース)」というものを、小説と映画から読む。著者は海外で教育を受けイギリスだけでも3つの学校を転々とした方だそうで、ちりばめられてエピソードにも実感がこもっています。

イギリスの階級は、ざっと「アッパークラス」「ミドルクラス」「ワーキングクラス」に分けるだけでなく「ミドルクラス」は「アッパーミドル」「ミドルミドル」「ロウワーミドル」に分けられ、微妙に言葉遣いが違う。
そういう視点でみる映画は「ブリジット・ジョーンズの日記」「エマ」「レベッカ」「コレクター」「時計じかけのオレンジ」「ハリー・ポッター」「日のなごり」etc.

いろいろな「目ウロコ」がありましたが、中でもアッパークラス(貴族と大地主などからなる)はインテリじゃない、というところが面白かった。著者によればインテリでないことを堂々とひけらかせるのはアッパークラスとワーキングクラスだけ。だから「魔法界のミドルクラス」?ハーマイオニーは、ハリーやロンと違って知識で武装しなくちゃいけないのです。(あっ、だから上流階級の我が首相も・・・^_^;)

「Pardon?」より「What?」の方が上品なんて意外!(フランス語由来のpardonを気取って使う成りあがり、ということらしい)
言葉遣いの他にもかの地には、イギリス人が見ればそれとわかる「階級の記号」(「レースのカーテン」とか「キャスターつきのスーツケース」とか)がいろいろあるみたいで、それがわかっていると小説の読み方も映画の見方も変わって来るのでしょう。

おりよく「ブリジット・ジョーンズの日記」がwowowで放映されたので録画しました。著者によればテキサス出身のレネー・ゼルウィガーがロウワーミドル〜ミドルミドルの微妙な訛りをうまく演じているそうです。レネー・ゼウィルガーはこのあと「ミス・ポター」で上流のお嬢様も演じているので、その評も聞きたいところです。
ジェイン・オースティンの「高慢と偏見」や「エマ」も読んでみたくなりました。



ところで、この本の裏表紙の著者紹介の「東京大学大学院博士課程満期退学」。「満期退学」って何?期限ぎりぎりまで在学したけど卒業しなかったってこと?
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「漢字廃止で韓国に何が起きたか」呉善花(PHP出版)

2008年12月16日 | 本あれこれ
ずっと前に韓国語をちょっとかじったことがあって、そのときからずっと疑問に思っていたことがありました。
韓国は漢字を廃止して表音文字のハングル一辺倒になって「同音異義語」で困らないのかな?
例えばワードで日本語の「かんじ」という言葉を変換しようとすると
漢字、幹事、監事、莞爾、官寺・・・
いろいろ出てきますよね。これが全部ひらがなで書いてあったら、困ってしまうんじゃ・・・?

この本を読んで答えがわかりました。
困っているんです!
大変なことになっているんです!
それなのに当の韓国人はそのことに気がついていないのです!

かつて中国人や韓国人や日本人は、表意文字である漢字を使うことで、音声で識別できる以上の情報を伝えることができました。
ところが韓国では、戦後民族主義教育が徹底される過程で漢字教育は廃止され、「世界で一番偉大な文字」ハングル一辺倒になり、漢字は使われなくなりました。

韓国語は語彙の80パーセントが漢語由来なのに、漢字表記がなくなったせいでその多くが意味がわからなくなり、どんどん消えていっているというのです。
そして、その消えた語彙の大部分は
「日常的にあまり使われない、しかし世界を論じたり高度な思考を展開したりするにはなくてはならない概念語、抽象語、専門語など漢語高級語彙の一群」
だというのです。
必然的に、知らない漢字語は読み飛ばすというのが習慣になって、さらには自分の専門以外のわからない言葉がでてくる新聞や雑誌は読まなくなっているというのです。その単語がなくなると、その概念まで一緒に失われてしまうのですね。
この結果、韓国人全体が抽象的な思考が苦手になって、ものの考え方が単純、浅薄になってしまっているというのが著者の主張です。

例えば「水防対策」という言葉。
日本人や中国人なら、この言葉を初めて聞いた小学生でも「水を防ぐための策」のこととわかるでしょう。ところがハングルでこれを聞くと「対策」はよく使う言葉なのでなんとなくわかっても「すいぼう」は普段使わないことばなので意味がわからない。「対策」にしても「対する策」という風には理解されていなくて音として覚えているだけなのです。

ひえええ〜
これは恐ろしいことですよ。

あと著者の指摘で初めて気づいたのですが、「漢字かな交じり文」というのも日本の発明なんだって。韓国では知識階級の使う「真字(漢字)」と無学な庶民に下げ渡された「ハングル」は全然別もので、「漢字ハングル交じり文」は日帝時代に日本側の主導で使われただけだそうです。
亡くなったロシア語通訳の米原万里さんも、大事な単語は漢字で書かれていて補助的なことがカナで書かれている「漢字かな交じり文」は、他の言語と比べて、ぱっと見て意味がわかるという点で抜群に優れている、という意味のことを言っておられました。なるほど〜。

日本の発明はそればかりでなく、漢字に、その意味に対応したやまと言葉を「訓読み」として付け加えたこと。これによって漢字の「水」は「スイ」と読んで「みず」という意味だということが子供でもすぐわかるようになりました。
韓国(や、かつて漢字を使っていたベトナム)では漢字は音読みしかないので、私たちが英単語を覚えるように音と意味をいちいち覚えないといけないそうです。

著者は「スカートの風」の呉善花(オ・ソンファ)。
ばりばりの韓国人?だった彼女が日本に来て変わっていった様を書いた20年前のこの本とその後の著書で、韓国内では非国民あつかいと聞きました。
この本も非難ごうごうかな?あるいは無視?
「ハングル至上主義」は民族主義と分かちがたく結びついているうえ、社会の中心がハングル世代になってしまっているので、国民の大部分が漢字復活には反対しているそうです。

ソウル大学図書館には63万冊の蔵書がありますが、漢字時代の文献が多くほとんど利用されていないとか。
ノーベル賞受賞は韓国の悲願、と聞いたことがありますが、それができない理由は漢字廃止なのでは、と思うのは飛躍しすぎでしょうか?




本の後半は韓国と日本のことわざなどの言いまわしの違いを扱っていて、本の構成としてどうなのよ、と思いますが、
「韓国では近年まで猫をペットにしなかった」
とか
「結婚するなら三女がいちばん」
と思われているとか、ちょっとしたことが面白かった。

その中で、一番驚いたのが「死後婚」という習慣。
独身で死んだ男女は恨みを残しやすいので、同じく独身で死んだ異性を探してきて結婚させて籍にもいれるのだそうです。死者の夫婦に養子をとり、跡を継がせることもあるんだって!昔の話でしょ、と思ったら、著者の亡くなったお兄さんも死後婚してるんだそうです。
どこかで聞いたような、と思ったら、この前「世にも奇妙な物語」でやってなかったっけ?「百鬼夜行抄」にもありそう。
日本にもどこかにこういう風習があるのかもしれませんね。
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「非現実の王国で―ヘンリー・ダーガーの謎」

2008年10月31日 | 映画・ドラマ
TSUTAYA DISCUSに入りました。
DVDやCDを1980円で月8枚まで借りられます。申し込みはネットで。郵送で送られてきて、返却はポストに。延滞料なし。
家の近くやいつも通る場所にレンタルショップがある人には必要ないでしょうが、うちのようにわざわざ行かなくてはならないものには結構便利です。元をとらなければ、というわけではありませんが、見そびれた映画とか古いアニメとか借りています。

今回借りたのは、公開の時に見そびれた、
「非現実の王国で―ヘンリー・ダーガーの謎」
http://henry-darger.com/

この感想を一言で言えば、
「世界にはいろんな謎があるけど、最大の謎は人間だ」
ということ。
幼くして孤児になって施設で育ち、17歳で逃亡して病院の掃除夫となってそのまま80年の生涯を終えたヘンリー・ダーガー。友人も家族もなく、誰にも心を開かず、孤独な頭のおかしい老人と思われていた彼の死後、アパートの部屋から15000ページに及ぶ空想の世界を描いた極彩色の絵物語が発見されました。
60年に渡って描きつづけられたのは、ヴィヴィアンガールズという7人の少女に率いられた子供の王国とそれを蹂躙しようとする大人の国の戦いの物語。
それを全部読みたいとは思わないけれど、彼が長年の間に編み出した独特の技法と、水彩で塗られた色づかいのセンスは彼の尋常ではない美意識を感じさせます。映画ではそれをアニメのように動かして見せるのだけれど、自由を求める戦いというテーマとあいまって、びっくりするほど「イエローサブマリン」に似ていました。

同じくTSUTAYAで最近借りて見たドキュメンタリー「ミリキタニの猫」の主人公、NYのホームレス画家ミリキタニ(三力谷という日系人)は反骨の人で、本心では回りの人との関わりを望んでいたと思います。映画の撮影を通して人との関係を回復して行くところが見どころのひとつですが、ヘンリー・ダーガーにいたってはもともとほとんど関わりなんかなかったし、望んでもいなかった。仕事を終えて帰った屋根裏部屋の「非現実の王国」こそが彼の本当の人生だったのです。
人とのかかわりを拒み、しかし最後は回りの人々の善意に見とられて亡くなったというところは、ちょっと「ヨコハマメリー」のメリーさんをおもいだしました。

それにしても、彼のアパートの大家さん夫妻(奥さんは日本人)が情のある人で、しかもアートを見る目のある人でよかった!そうでなかったら、彼の死後、この膨大な作品群はただのガラクタとして処分されていたことでしょう。(見方によればアブナイ人のアブナイ妄想以外の何ものでもないものね)
この作品を世に出し、ヘンリー・ダーガーの存在を知らしめたラーナー夫妻に感謝です。
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武相荘に行ってきた!

2008年10月30日 | 旅の記録
秋晴れの一日、白洲次郎の旧居「武相荘(ぶあいそう)」に行ってきました。白洲次郎が、妻正子と共に、昭和18年から昭和60年に83歳でなく亡くなるまでずっと住んだ家が公開されているのです。「武相荘」とは、この家が武蔵と相模の境にあることと自らの「無愛想」を掛けたネーミングだとか。

以前から正子の著作を読んでいたので興味はあったのですが、私は町田のあたりの地理がものすごく苦手で(だいたい、東京なの?横浜なの?川崎なの? @_@)すごく遠いところ、というイメージがあったのです。でも調べてみたら、うちの最寄り駅から小田急線の鶴川まで1回乗換えで約1時間。そこから歩いて15分と言うことがわかったので、行ってみようという気になりました。

二人が移り住んだ頃には、それこそ田畑や農家が点在する田園地帯(はっきり言えばド田舎)だったのでしょうが、今はすぐ近くを幹線道路が通って住宅が立ち並んでいます。何しろ目印が「ユニクロ」ですもん。
でも、ユニクロから数分の「武相荘」の門をくぐるとそこは別世界。どっしりしたかやぶき屋根の古民家が林の中にたたずんでいます。靴を脱いで中に入り、二人の生前をしのばせるようにしつらえられた室内を見学します。
囲炉裏のある部屋。「用の美」が感じられる花が活けられた常滑の大壷、食卓に並べられた食器、書斎の本のかずかず。今もそこから正子さんが出てきそうです。特に本棚には私も読んだ本が結構あって、おこがましいけれど親しみを感じてしまいました。

それにしても。

クーッ、カッコいい!
カッコよすぎるぜ、白洲次郎!
(そして白洲正子!)

戦前にこんなかっこいい日本人がいたとは!
詳しくは、
ここ
を読んでいただくとして、大富豪の息子として生まれて17歳でケンブリッジに留学、戦後は吉田茂の右腕と言われた男、らしいです。

一方、正子は伯爵家の令嬢として生まれて十代でアメリカに留学、19歳で一目で恋に落ちたという白洲次郎と結婚。そのときお互いに交わしたポートレイトが飾られていましたが、英語で正子の方には「愛をこめて」、次郎の方には「君こそ究極の理想だ」という献辞が…カッコよすぎ(こればっかり!)、しかもそれがイヤミじゃないんだ、この二人は。

キムタクが「尊敬する人は白洲次郎」とか言っていて百年早いよと思っていたけど、若い頃の次郎は年齢より若く見える甘い感じの二枚目で、どこかキムタクに似てないこともない。でも80歳までポルシェを運転し、イッセイミヤケを着こます晩年のダンディな彼を真似られる人はいない。日本人で初めてジーンズをはいた男、とも言われていますが、白いTシャツにジーンズをはいた初老の写真のカッコいいこと!
正子はこういってはなんですが、これは確実に、歳を重ねるほど美しくなっています。
やっぱり生き方かな。百分の一でもあやかりたいものです。

日本の政治や文化にも深くかかわった二人の生きかたは大河ドラマにでもなるんじゃないかと思っていたら、なんと、宝塚になったことがあるんですねえ。
もし私がドラマにするとしたら、最初のシーンは少女の正子が、麹町の樺島伯爵邸の門をよじ登って、門柱の上で外の世界を眺めているところにするわ。演出はこの間なくなった吉田直哉さんにお願いして(笑)。

こころ洗われる1日でありました。
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昨日買ったマンガ

2008年10月06日 | 本あれこれ
「百鬼夜行抄17」今市子(朝日新聞社)
「屍鬼3」藤崎竜(集英社)
「大島弓子セレクション・セブンストーリーズ」大島弓子(角川書店)

「百鬼夜行抄」は新刊が出るのが待ち遠しい作品。
帯の文句じゃないけど「恐怖とユーモアのブレンド」が絶妙。しかもこの作品、魑魅魍魎の世界を扱っていながら、人の描き方がものすごくリアル。いるいるこういう人、みたいな。「恐怖と笑いは紙一重」「人間と魑魅魍魎も紙一重」みたいな。
ストーリーもつじつまが合うような合わないようなで、かなりぐちゃぐちゃですが「それはそれでいいの、この作品は」と思えてしまうくらい好きです。この巻の冒頭の狐つきの話も3回くらい読み返してやっとわかりましたが、よくわからないから何度も読み返す楽しみがあるし…ってかなり入れ込んでますね(笑)

「屍鬼」は、小野不由美原作の吸血鬼もの。マンガは「封神演義」の藤崎竜。私は原作を読んでいるので、これからどうなるかは知っているのですが、原作のまがまがしい雰囲気がよく出ています。
藤崎竜は以前から独特の感性をもった人だなあ、とは思っていたのですが、オリジナルのストーリーだとその感性についていけなくなってしまうので原作つきの方が無難と思います。
この話は正直言って前半が怖い。
まだちらっとしか姿を見せない桐敷家の人々ですが、藤崎タッチのキャラクターが楽しみ〜。

「大島弓子セレクション」は、映画「グーグーだって猫である」と抱き合わせで出版されたのだろうけど、これだけの作品が一挙に920円で読めるというのは有難いことです。これまで大島弓子作品を読んだことのない人の入門編にもぴったり。
私はある時期から少女マンガを読んでいないので、実はこの中でリアルタイムで読んだのは「綿の国星」だけ(逆に、それ以前のはほとんど読んでる)でしたが、どの作品も、現実と空想、あの世とこの世、男と女、人間と猫、どんな障壁も軽々と乗り越えてしまう大島弓子ワールドを堪能しました。



都合のいいことに?今日は雨。
午前中はゆっくりマンガ三昧でした。幸せ〜。
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旅する本

2008年09月24日 | 本あれこれ
子供が学校で、
「うちは朝はNHKしか見ない(見せてもらえない?)」
と言うと驚かれるそうです。でも朝から騒々しいCM見たくないんだもん。実際は時計代わりなので、いくら面白くなくても「瞳」なんか横目で見ちゃうわけですが…。

それはともかく、今朝のニュースの中の「まちかど情報室」というコーナーで、増え続ける本の管理についてやっていました。
本をダンボール箱にいれて送るつけると倉庫で保管してくれる、までは普通ですが、向こうでパソコン上にリストを作ってくれて注文すればすぐその本を取り出して送ってくれるサービスとか、本のISBNを入力するだけでブックリストが作れて感想も書きこめるサービスとか、ネット上で古本屋さん相手に不要の本を売りに出すオークションとか。

その中で興味をひかれたのが「ブック・クロッシング」というシステム(運動?)
賛同する喫茶店などに本棚があって、そこに自分の本を委託します。そこから本を借りた人は、その本棚でない別の「ブック・クロッシング」の本棚に返すこともできます。面白いのは、本には一冊ずつ番号が付けられていて、ネット上で自分の委託した本が今ある場所や、読んだ人の感想が読める事。ネット社会なればこそですが、今自分の本がどこを旅しているのか判れば楽しいと思いませんか?

ブックオフに本を売った事がありますが、「本をお売りください」は「本をください」の間違いだろうと思うくらい安くて本がかわいそう。それを安いとはいえ何倍もの値段で売るのかと思うと、なんだか不愉快です。本の中身に関係なくきれいさで値をつけるというのもなんだかなあ。これなら駅とか図書館にある「ご自由にお持ちください」に寄付した方がずっといいと思ってしまいます。
近くにブック・クロッシングがあれば、出してみたいな…と思って検索したら、なんと、横浜にはブック・クロッシングゾーン(本棚を設置している場所)が1か所(都筑区)しかない!
でもこのサイトをよくみると、本にブッククロッシングの仕組みを書いたラベルを貼って、どこかに「わざと忘れてくる」というやり方もあるようです。捨てられるのがオチのような気もするけど、これはこれで面白い出会いがありそう。旅先に持っていって、駅のベンチに置いてくる、とかね。やってみますか?
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外国人に日本のマンガを紹介するための10冊

2008年07月31日 | マンガ・アニメ
英会話の先生に、日本のマンガについて説明しようと思っているのですが、「マンガってほんとにいろいろあるんだよ」と伝えるサンプルになりそうな10冊を考え中。何がいいかなあ?

…と、某所に書いたら、NALさんが以下のようなリストを作ってくださいました。明確な選んだ理由つきなのがNALさんらしい!

NALさんのリスト
●ダーリンは外国人(小栗左多里):エッセイ風味
本編
●11人いる!(萩尾望都):SF/多国籍キャラ/ 『友情、努力、勝利』(ジャンプの三大原則・・・ジャンプ作品じゃないですが;
●綿の国星(大島弓子):猫文化/擬人化
●ベルサイユのバラ(池田理代子):歴史モノ/男装の麗人文化
●パタリロ(魔夜峰央):BL風味/不条理ギャグ/パロディ文化
●百日紅(杉浦日向子):江戸ネタ/浮世絵風味
●ゲゲゲの鬼太郎(水木しげる):絵の完成度/日本の妖怪文化
●さよなら絶望先生(久米田康治):時事ネタ/ヲタ解説
●デスノート(原作:大場つぐみ・作画:小畑健):絵の完成度/社会現象
●AKIRA(大友克洋):SF/多緻密な描写/海外ファン多し
●火の鳥(手塚治虫):SF/多哲学的表現/輪廻転生


日本マンガのいろんなベクトルを満遍なくひろって、日本文化も紹介して、万人向けにすごくよく出来ていると思いませんか?
その点、見せたい相手がはっきりしている私は、NALさんリストを元に、特定の相手(マンガ、アニメにまったく興味のない日系アメリカ人女性、40代)を想定して下のようなリストを作ってみました。
テキは日本語がほとんどダメで、こちらも英語で吹き替え?できるはずもないので、パラパラと見て

「へー、マンガと言ってもいろいろあるのね。いままでマンガを読む大人をバカにしてたけど、これはこれで日本の文化なんだ。自分で読んでみたいとは思わないけど…」

と思ってもらうのが目的です^_^;
なので、ある程度絵の完成度が高くて、あまり過激、極端な内容でないもの、となるかな。それとちょっと日本趣味。

○「ダーリンは外国人・ハワイで大の字」(小栗左多里):ハワイ出身の人なので。
○「チェーザレ」(惣領冬美):緻密な時代考証の西欧歴史もの。
○「百日紅」(杉浦日向子):あっさり和風味 。江戸趣味。
○「サザエさん」(長谷川町子):日本の家族。4こまマンガ。
○「火の鳥」(手塚治虫):巨匠の大河マンガ。
○「バガボンド」(井上雄彦):独特の絵のタッチ。サムライもの。
○「のだめカンタービレ」(二宮知子):現代もの。音楽。
○「ポーの一族」(萩尾望都):吸血鬼ファンタジー。美少年。
○「日出る処の天子」(山岸涼子):古代日本ファンタジー。
○「カリフォルニア物語」(吉田秋生):70年代のアメリカ。
○「童夢」( 大友克洋):破壊!
○「ドラえもん」(藤子不二男):SFとギャグと日常生活。
○「アタゴオルは猫の森」(ますむらひろし):絵本のようなファンタジー。
○「らんま1/2」(高橋留美子):「めぞん一刻」の方がいいかな?
○「モンスター」(浦沢直樹):現代ドイツを舞台にした謀略もの。

あのぉ〜軽く10を超えてますけど…(笑)
でも、自分が持っていてしかもすぐ出てくる本、となると難しい(^^ゞ
マンガの地平の広がりを(一部でも)知って欲しい、その一言です。
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