40代 男性 狭山市
相談内容
ご両親からの相談でした。10年程前、別の社労士の先生にお願いしたが却下だった。
却下とは、ほとんど初診日が納付要件等を満たさない場合です。
もう初診の頃から20年以上経過しているが、本人は精神病で今も働くことができない。このままでは自立して生きていくことは難しい。自分達(ご両親)も年老いて、十分面倒を見ることができなくなってきている。可能性が少しでもあれば再請求をしたい。とのことでした。
経過
前回請求した時の資料を取り寄せて調べると、保険料の納付要件を満たす日にカルテが残っているのは頭痛で受診し額関節痛と診断された整形外科のみであった。整形外科のカルテではそれが精神的なこと原因である可能性については全く触れていなかった。
しかし、残っているカルテはここしかなく、頭痛が精神的な病気の初期症状であることを主張する以外に方法はない。整形外科受診後の精神科での治療経過、精神病の症状の特徴、額関節痛の症状等の諸条件を検討した結果、これが初診日として認められる可能性が少なからずあると判断し裁定請求をしました。
結果
裁定請求は却下の判定でした。すぐに審査請求をしましたが再び却下でした。して公開審両親と一緒に出席し意見を述べました。この時審査員対して、却下の判断について疑問である趣旨で質問されました。これまで公開審理に何度か出席しましたが、審査員が保険者の判断に疑問を投げかけるのは異例でしたので、私達の張が認められる可能性があると思いました。その6月後、最初の裁定請求から2年半後分(却下)を取り消す裁決書が送付されてきました。このような裁決書を受け取ると感激しますね。
うつ病など精神障害での障害年金はお任せください。
〒358-0002 埼玉県入間市東町1-1-35
小木曽社労士事務所
特定社会保険労務士 小木曽 弘司
tel 04-2937-6856
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e-mail ogiso0827@oregano.ocn.ne.jp
URL http://ogiso-sharoshi.com/
先日、3日後に年金事務所で申請手続きをする精神の診断書の最終的なチェックをしていました。
ここで、診断書の項番①障害の原因となった傷病名が「適応障害 ICD-10コード F43」と記載されていました。はっと思って改めてICD-10(国際疾病分類)コードを確認すると「適応障害 ICD-10コード F43」は神経症に分類されている。
障害認定基準によると
「神経症にあっては、その症状が長期間持続し、一見重症なものであっても、原則として、認定の対象とならない。ただし、その臨床症状から判断して精神病の病態を示しているものについては、統合失調症又は気分(感情)障害に準じて取り扱う。認定に当たっては、精神病の病態がICD-10による病態区分のどの区分に属す病態であるかを考慮し判断すること。」
とありこのまま請求すれば認定の対象にならない可能性があります。幸い診断書の備考欄等に、抑うつ気分が蔓延している等、精神病の病態を示している状況がきちんと記載されていたので、認定の対象になると思いましたが、不支給の可能性もあります。念のため主治医に傷病名に「うつ病 ICD-10コード32」を追記していただきました。
ここできちんと整理しておくと、基本的には神経症に分類される傷病名は、一定の条件がないと認定対象外になります。具体的な傷病名は概ね以下の通りです。
パニック障害
不安障害(パニック障害を含む)
恐怖症
ストレス障害
強迫性障害 強迫神経症
適応障害
解離性障害
身体表現性障害
心身症
パーソナル障害、人格障害 (神経症ではありませんが同様の扱いになります)
睡眠障害 (神経症ではありませんが同様の扱いになります)
摂食障害 等 (神経症ではありませんが同様の扱いになります)
これらの傷病名は医学書によって必ずしも同じ症状ではありません。ICD-10(国際疾病分類)コードがF40~F69 の場合要注意です。
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