所沢市 40代 男性
相談の内容
3年ほど前、咽頭がんと診断され、手術はできず、化学療法(抗がん剤治療)で治療中だが、週1回の抗がん剤投与が厳しく投与後2~3日は全く動くことができず、働ける状況ではない。両親と同居しなんとか日常生活ができている状態だ。半年ほど前、他の社労士にお願いして障害年金を申請したが、不支給となった。その社労士からはその後連絡がない。何とかならないか? との相談でした。
経過
診断書を見ると、がんの進行度を示すTNM分類でほとんどはステージⅣでがんの大きさが6cm以上ありかなり重い症状であることが分かる。化学療法中で自覚症状として著しい倦怠感があると記載があるが、その他の記載が全く無く、障害の程度が非常に分かりにくい。その後主治医に対して、機構から他覚所見や症状について照会があったにもかかわらず、ほとんど白紙の状態で返送している。
又そしゃく、嚥下機能や言語機能にはほとんど問題が無いにもかかわらず、診断書が記載されていた。
これでは、審査する側も障害の状態を把握できないと思って、主治医に面談を申し入れて、がんの進行状況について具体的に記載して頂き、抗がん剤の種類、具体的な副反応、投与の頻度等を、さらに症状についても、著しい倦怠感ばかりでなく、吐気、食欲不振等実際の症状を具体的に記載していただいた。これらを補足所見として、審査請求書に添付して提出しました。
結果
3ヶ月ほどして厚生局の社会保険審査官から、審査請求を取り下げるよう連絡がありました。その後、年金証書が送付されて、障害等級3級が決定しました。
がん、潰瘍性大腸炎、などの内臓疾患の主治医は、障害年金の診断書の記載に慣れている先生が少なくて、診断書に何をどの程度書いたら良いのか分からない先生も多い。審査する側が、判断できるレベルの診断書を書いていただかないと、障害状態を正確に読み取れないまま、審査されてしまうことになります。
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