以前、再審査請求時の公開審理を見学した際、審査官の一人が雑談の中で「申立書の症状は大体オーバーなんだよね」といった意味のこと言っていました。
確かに私の経験では、申立書に記載した症状は、審査請求、再審査請求の決定書には全く考慮されていませんでした。
傷病の症状やその程度については、診断書にきちんと主治医の先生に記載して頂くことが大切です。傷病の症状やその程度について、自分で自分自身で記載した申立書はもちろん、その他の資料についてほとんど、考慮されないと考えて良いでしょう。
又、就業している場合、仕事場で受けている援助の内容、他の従業員との意思疎通の状況等について、自分で自分の事を記載しても、ほとんど無視されると考えてもよさそうです。
追加資料が必要な場合は、就労の状況、周囲の配慮、日常生活状況等についても、職場の責任者、や同僚等にこれらについてきちんと記載して頂くのが良いでしょう。この場合は、補職がある人、社会的地位が高い人、民生委員等地域で信用されている人の方がより説得力があります。
ただし、診断書の記載内容より申立書等自分自身で記載した内容の方が症状が軽度の場合は、診断書の記載内容より、申立書の記載内容を判断の根拠にされる場合があります。必ずしも診断書記載の内容や職場の上司が書いたものが最優先されるとは限りませんので、注意が必要です。
うつ病での障害年金はお任せください。
〒358-0002 埼玉県入間市東町1-1-35
小木曽社労士事務所
特定社会保険労務士 小木曽 弘司
tel 04-2937-6856
fax 04-2937-4626
e-mail ogiso0827@oregano.ocn.ne.jp
URL http://ogiso-sharoshi.com/
狭山市 50代 女性
相談内容
7~8年前、これまでとは違うような疲れを感じるようになった。そんな時、会社の健康診断で心臓の異常を指摘されたので、近隣の総合病院へ行くと心筋症と診断された。その後、服薬により症状は改善したが、次第にコントロールできなくなり、心臓専門病院を紹介されてカテーテルによる心筋焼灼術を施行し症状は改善された。
しかしその2~3月後再び症状が悪化し手術をした。術後半年間休職し、職場復帰をした。その後2~3年は比較的安定していたが、1年程前から動悸、息切れなど心不全の症状が顕著になり、傷病手当金を受給し休職中であった。
こんな時に、自分では手続きができないとして小職に年金請求の依頼がありました。
経過
彼女の場合は、初診以前は継続して厚生年金に加入していたので保険料納付要件については何の問題もありませんでした。
心臓の障害の場合は、弁の置換術、ペースメーカーの使用等が無い場合は、検査数値、心電図、心エコーによる他覚所見、自覚症状によってほぼ障害等級が決まります。従って、ご本人で持っている、検査結果、心電図、心エコーの所見等を確認し、少なくとも現在の症状は障害等級3級に該当することを確認しました。障害認定日当時の状況については、総合病院の窓口で、一定の基準に該当する場合は診断書を作成するよう依頼しました。明らかに認定基準に満たない診断書の作成はなるべくしたくありません。(その総合病院は1通1万円以上です)
その総合病院は片道2時間以上かかるところで、書類不備等を含めて4~5回行くことになってしまいました。
結果
3~4月後、3級の遡及適用で受給が決定しました。現症は2級でも不思議ではないと思いました。心電図、心エコーの画像は、どこに異常があるか簡単には判断できず検査者のコメントのみが頼りです。今回多くの心電図、心エコー画像を添付しましたが、2級となる確たるデータが見つからず、審査請求は断念しました。しかしさらにその3~4月後、現症の障害等級を3級→2級に改定する連絡がありました。このあたりが心臓で請求する場合のポイントかもしれません。
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障害年金を申請するにあたって、初診日がいつなのかは非常に重要になる場合があります。障害の原因になった傷病が明らかな場合は問題ありませんが、中にははっきりしない場合があります。従って初診日を判定する場合は「前の疾病や負傷が無かったら後の傷病は起こらなかったであろう」と判断される場合は「相当因果関係あり」とみて前後の傷病を同一傷病として取り扱うこととしています。具体的に例示されている相当因果関係は以下の通りです。
- 糖尿病と糖尿病性網膜症、糖尿病性腎症、糖尿病性壊疽
- 糸球体腎炎(ネフローゼ含む)、多発性のう胞腎又は慢性腎炎に羅患し、その後慢性腎不全を生じた場合は、両者の期間が長いものであっても、相当因果関係ありとして取り扱われる。
- 肝炎と肝硬変
- 結核の化学療法による副作用として聴力障害を生じた場合
- 手術等の輸血により、肝炎を併発した場合
- ステロイド投薬による副作用で、大腿骨頭無腐性壊死が生じた場合
- 事故又は脳血管疾患によって精神疾患がある場合 (高次脳機能障害)
- 肺疾患に羅患し手術を受けその後呼吸不全を生じたものはその期間が長いものであっても相当因果関係ありとして取り扱われる。
- 転移性のガンは原発とされるものと組織上一致し、転移であることを確認できた場合は相当因果関係ありとして取り扱われる
<相当因果関係なし>
- 高血圧と脳出血、脳梗塞
- 糖尿病と脳出血、脳梗塞
- 近視と黄班部変性、網膜剥離、視神経萎縮
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