世界むかし話/東欧/松岡享子・訳/1989年
こんな昔話もありなんですね。ちょっとひねった算数の問題です。
一人が三つのパン、その道ずれが二つのパンをもっていました。
みしらぬ第三の旅人がやってきて、パンをわけてくれるようにいいます。
三人は、五つのパンをまたたくまに食べてしまいます。
旅人は、お金をうけとらないと断った二人に5ペンスをおいていきます。
5ペンスをパン三つもっていた男は3ペンスをとり、パン二つをもっていた男には2ペンスやろうとしますが、パン二つの男は、ちょうど半分にしようといいだします。
裁判官もパン三つもっていた男は3ペンス、パン二つをもっていた男は2ペンスが妥当だろうといいます。
それでも納得しないパンを二つ持っていた男。
それではと裁判官がいいだしたのは、パンを三つにわけて考えてみようといいだします。
パン二つは6個
パン三つは9個
いずれも五切れ食べたので、旅人が食べたのは一個と4個。
五ペンスの配分は、4ペンスと1ペンスという裁定です。
なにかだまされた感じもしますが、裁判官の名裁定です。あまり欲はだすなということでしょう。