最新の審美&インプラント日記

天王洲アイル・天王洲インプラントセンター 小川勝久先生による審美とインプラント治療の日記と情報

精神的な不安から安心へ

2005-11-15 14:56:48 | Weblog
昨日は、全身状態にすこしばかり問題のある高齢の患者Kさんのインプラント埋入手術。ご本人はいたって元気であるが、やはり手術と聞けば不安になるのが世の常。

そんな理由から、昨日も静脈内鎮静を適応した。麻酔医は、麻酔医専門医のS医師(彼は医学部を卒業した麻酔医)をお呼びして、執刀医私、アシスタント井上医師、歯科衛生士の鈴木と前里の5人でおこなった。簡単な手術であったが、下顎の奥では神経管との距離や抜歯部の骨の状況次第でやはり緊張する。
切開、インプラント2本埋入、縫合と約40分程度で無事に終了。

「Kさん、無事に終りましたよ」とお声を掛けると、「え、もう、終ったのですか? これから手術ですか?」 「いえ、いえ、インプラントも、2本入りました。」と再度、インプラント埋入も縫合も終わった事を告げると、「いやー、ホントですか? 全く気づきませんでした」との事。
実は、静脈内鎮静法では、麻酔の深さによって寝ている状況に差はあるものの、‘健忘効果’といって記憶を消す効果があり、多くの患者さんは、ほとんど手術の過程を覚えていないのです。
手術は、やはり、怖いし、できれば避けたいものです。僕だって患者の立場であったら‘絶対に鎮静’で手術を受けます。

先程、Kさんから、「先生。ほんとにビックリしました。昨日は痛み止めも飲みませんでした」とお礼を聞いた。これにはチョッとしたマジックの種があるのですが、静脈内鎮静下では、腫れ止めも痛み止めも点滴から一緒に入れてしまうので、痛み止めを飲まなくても、大丈夫な事も多いのです。
無論、手術時間や外科的侵襲が大きい骨移植やサイナスリフト等では一般的にやはり腫れや痛みを伴う事も。

このように‘静脈内鎮静法’の併用によって、患者さんには、‘安心して楽に’手術を受けてもらえ、医師にとっても‘安堵’できる手術が可能になっているのです。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿