差し歯や詰め物の長持ちは、適合性(ぴったり合うこと)って言うでしょ。じゃあ、この‘ぴったりに合う’には、この写真のような『歯肉圧排・はにくあっぱい』という手技が必要なんです。
ちょっと専門的かもしれませんが、患者さんも知っておくと良いですよ。
つまり、差し歯や冠を自分の歯とぴったりに合わすには、削った歯と歯肉の境目をしっかりと現すことが重要なんです。その為に、歯と歯肉の間に、専用の糸を入れていきます。写真のように、まず、細く白い糸(ファースト・コード)を入れて、その上から紫の糸(セカンダリー・コード)をいれるこの方法を‘二重圧排’と言います。
この手技をおこなう事で、差し歯や冠との適合性は格段に良い状態になります!結果、長持ちするのです。
しかし、このような治療をおこなうには、歯科衛生士さんの歯ブラシ指導で歯肉の状態が良くないとできません。また、仮歯も上手にできていないとダメなんです。
患者の皆さん! たぶん、良くは判らないと思うけど・・細かで繊細な手技なんです。
でも、本当・本当ににこの‘歯肉圧排’って大切なんですよ。
PS 若い歯科医の先生へ。 この圧排方法では、糸を止血剤に浸して挿入しています。セカンダリー・コードはプロビジョナルクラウンで加圧し、時間は3分くらい待っています。今、臨床向けの補綴の本書いています。でたら、買ってね!
患者さんに読んでもらえると嬉しいですが、先生方からのメッセージも本当に励みになります。