最新の審美&インプラント日記

天王洲アイル・天王洲インプラントセンター 小川勝久先生による審美とインプラント治療の日記と情報

歯科治療に本当に大切な事

2011-04-06 08:57:32 | Weblog
歯科医の先生へ

歯科治療の中でも、いろいろ大切な手技や治療ありますよね。なにが大切だと思いますか?

クインテッセンスQDT Art&Pracriceの6月号に神奈川歯科大学・木本教授と共著で臨床論文を書きました。
補綴処置の『歯肉圧排』についてです。ぜひ、楽しみにしてください。自分でいうのも変ですが、今まで自分で書いた中で、一番良い論文だと思っています。
ちょっとその一旦を載せてみますね 。頑張って、これくらいの臨床をみせてください。

以下・一部論文より抜粋。
~ 北米の補綴専門医の98%は、日常的に歯肉圧排を行う。このことは,歯肉圧排はただ単に印象採得の基本手技の一つではなく、歯冠修復治療にとって必要不可欠な手技であると理解しているからであろう。(これは、この歯肉圧排が、補綴物の適合と長期の予後の左右することに繋がるんです)

近年、目をみはるようなインプラント治療や素晴らしい審美治療が行われているが、その根幹は今回,解説した歯肉圧排を含めた、歯内療法や歯周治療・支台歯形成・印象採得・技工操作などの一つ一つの積み重ねである。
(ついつい、綺麗でカッコ良い治療に憧れるのでしょうが、歯科医療の本質を見てくださいね) ~


患者さんへ

きちんと治療を行うには細かな事の積み重ねて、時間も手間も、費用もある程度は必要なんです。
無論、患者さんの理解と協力が不可欠です。
それと、診療室で撮影したお口の中の写真は、論文や講演を通じて、社会に還元しています。それが、今の僕に出来る事です。

今回の大震災で多くの方が被災しています。その為には、無論、寄付も大切です。異論はないです。ただ、それと同じくらいに、皆さんのやれる事を、やれる範囲で、社会に還元していきましょう。

知っておこう! 歯を抜くときの最良な方法

2011-04-01 11:36:13 | Weblog
知っておこう!歯を抜くときの最良な方法。

歯を抜くのって、いやですよね。歯科医の私でも、正直、抜かれるも、抜くのも嫌なんです。
でも、大きな虫歯や歯槽膿漏で、一生懸命頑張っても、抜かざる得ない事もあります。特に前歯だったりすると、見栄えも悪いので、本当に困りますよ。

じつは、今の歯科医学はすごく進歩していて、抜歯したその日に、インプラントも入れることが事もできるし、綺麗な仮歯だって入れて帰る事も出来るのです。
この患者さんは、前歯が折れてしまって、どうしても抜歯が必要でした。しかし、とくに若い女性にとっては、歯が抜けたままだったり、見栄えの悪い仮歯では可哀そうです。

そのようなときには、この写真のように非常にいい方法があります。
1、 歯を抜いた後、周囲の骨や歯肉が痩せないような特殊なスポンジのような薬を用います。
2、 髪の毛より細い、溶ける糸(すっごく細く、透明な糸)で丁寧に縫合します。
3、 仮歯を用意しておいて、強力な接着剤で止めるのです。
4、 噛み合わせを考えて、力が掛かっても、外れないような細工をしておきます。

出来れば、歯を抜く前に前もって、型取りした模型から、歯を抜いた状況を想定して仮歯を作っておくのが最良な方法です。
このような仮歯では、食事程度で仮歯が取れる事は無いので、安心してお食事や生活をしていただけます。
そして、この方法だと、歯を抜いた後、骨が痩せたり、歯肉が凹む事も防止できるのです。

ちょっとの違いが大切です。

歯科医の先生へ
無論、オベイドにするのか、骨補填剤を使うのかは診断が重要です。裏側のウィングはバイトを考慮して作っておきます。このケースではファイバーで補強して作りました。
糸は、80の吸収性で補填剤の上にコラーゲン製剤を乗せています。