最新の審美&インプラント日記

天王洲アイル・天王洲インプラントセンター 小川勝久先生による審美とインプラント治療の日記と情報

‘サイナスリフト’?‘ソケットリフト’って何??

2006-06-29 14:26:19 | Weblog

チョッと難しいけど・・・上アゴのインプラント治療で骨量が足りない時に‘上顎洞挙上手術’(サイナスリフト)という骨移植を併用することがあります。

これは、上顎洞底部から洞底粘膜を剥離、挙上し、その間隙に骨を移植する術式で、口腔外科の世界では25年以上前から行なわれている方法です。1994年にSummersが外科的侵襲が少なく、骨の移植量も少量ですむ方法として考案したのが‘ソケットリフト’と呼ばれるものです。その名前からイメージできるように、部分的に骨量を回復し同時にインプラントが可能な方法として今では広く応用され始めています。
* 僕のコース(歯科医師に対するインプラント研修)でも、ソケットリフトの実際を模型実習と手術見学を通じて教えています。

その反面、このソケットリフトは、オステオトームと呼ばれる器具を使い、洞底粘膜を挙上していく為、目視できず、剥離や挙上が確認できないとう欠点も存在しているのです。また、既存骨の上下的骨量が最低5mm必要でもあり、決して全員の患者さんやケースに有効と言うわけではありません。
また、CT(断層撮影)が必須ですし、ブラインドテクニックとなる為、術者の技量が大きくその結果を左右してしまうのです。
* 写真はそのソケットリフト後の典型的な術後のレントゲン写真です。

PS1 患者さんへ 上顎でのインプラント治療も決して難しい事も無いのですが、CTの撮影や、解剖学的知識を十分に兼ね備え、設備や経験、技量を伴った医師や医院を選んで治療を受ける事をお薦めします。

PS2 歯科医の読者へ 11月発売の日本歯科評論社から‘歯科医療を見える化する’という本が出版予定です。その中に、稚拙な文章ですが、「デジタルリニアトモグラフィーをインプラント治療に生かす」(仮題)で安全なソケットリフト治療法について書いてみました。ご一読頂ければ幸いです。

という事で、このブログの読者の皆様の参考になれば嬉しく思います。

予後を診る ‐ケースプレゼンテーションによるインプラント治療の経年評価‐

2006-06-25 03:06:52 | Weblog
医師として、自分の行った医療を顧みることはその患者さんへの責任と次の患者さんへの義務であると思う。しかし、その理想を具体的に行う事はけっして簡単な事ではない。

今、歯科専門雑誌‘クインテッセンス・デンタル・インプラントロジー’に『矯正的挺出技法を応用したインプラントの予後』と題して5年経過を経たインプラント治療の経年的評価と、その臨床術式を含めた科学的根拠や考察を臨床論文として書いている。多くの患者さんから治療を通じてご教授頂いた貴重な臨床経験や結果を、次の患者さんへ生かしていければ良いと思う・・・この著者校正の締め切りが7月3日。
他の歯科医療雑誌‘デンタルダイヤモンド’には、読者の医師からの質問に答える形で『上顎前歯でのインプラント埋入のポイント』というQ&Aを書いている。この原稿締め切りが週明けの6月27日。
さらに‘歯科評論別冊’の『歯科治療を見える化する』の原稿締め切りが7月15日。これは、当院のデジタルリニアトモグラフィーを応用した治療の紹介。

その間、6月26日月曜日は他院にて出張のインプラント手術。7月1日土曜日は静岡県三島で行われるS先生のインプラント手術見学会の主催として参加。翌週の7月9日日曜日には母校臨床教授が主催する歯科医療研修会‘GO会’にて講演。で、7月20日木曜日は神奈川県・鶴見大学 顎顔面口腔インプラントセンターにて‘審美領域のインプラント治療を考える’と題して講演予定。

ホントに歯科医師として幸せです。診療室では今は比較的時間があるのですが、きっと神様が「今は診療よりも、過去の診療を考察しなさい!」って時間を与えてくれていると思ってます。
さすがに・・・3つの原稿を書きながら、講演の準備! これでは疲れると思いきや、結構楽しんでいるのです。一人、暗い診療室の中で資料整理やスライド写真のPCへの取り込みも、音楽を聴きながら‘独り言’言いながらも集中できるのです。 終わったら行きつけのバーでチョッと飲んでね。

PS 今もワールドカップ ドイツVSスウェーデンを聴きながら(観れない!)原稿書きながらブログも書いている。(こんな毎日なので、ブログの休みが多いのです)
でも、こんな日々に憧れていた昔もあったのですよ。

‘アテンションプリーズ’と‘ブス恋’と‘小川歯科’

2006-06-07 13:16:50 | Weblog
‘三咲洋子’演じる上戸彩主演のドラマ‘アテンションプリーズ’に思わず涙した。「えー? なんでー?」と驚かれると思うので、その粗筋を含め理由をね。

~ 九州男児ならぬロック大好きで、言葉遣いも荒く、身のこなしも粗雑な、三咲洋子は、キャビンアテンダント(スッチー)を目指して、辛い訓練から、知性や、上品な言葉遣い、マナーを学んでいく。しかし、厳しい教官の指導に耐えられず、挫折しそうに・・・~

で、昨日のドラマで、挫折しそうな洋子に、友人の整備士が「洋子。お前、飛行機がなんで飛べるかしってるか?」と聞くと「浮力とか・・・エンジンの推進力とか・・・」とぼそぼそと。「ちがぁうよ! 飛ばそうと諦めなかったからだよ・・」と諭すのである
まさに、諦めない気持ちや姿勢なのである。

今、皆さんも私も、仕事や人生の中で、言い訳や時には挫折し、いろいろな事に諦めてしまう場面に出会うでしょ。でも、昨日のドラマを見て、チョッと‘うるうる’しちゃいました。
でも、自分が諦めなければ、その道は残っているのですね。一度逃げたら、次にまた辛い事があったら、また逃げて・・・

僕も諦めないので、皆さんも、ご自身の大切な夢や思い、仕事も諦めないでいきましょう!

PS 昨年、松山でY先生にセスナに乗ったとき、真っ青な中にグレーの雲。本当に空の素晴しい、美しい景色と時間をプレゼントしてもらい感動しました。みなさんも一度、セスナに乗ってみて。きっとなにかが変わりますよ。

PS2 で、つぎの‘ブスの瞳に恋してる’の舞台は天王洲なんですよ。僕の診療室のすぐ近くで、昨日も僕の診療室(ビル)も写ってました! で、「どすこいラーメン」のお店も本当にあるので、ラーメン食べて、歯のクリーニングに来てください。