キキリ・キキリ・キキリ

-北海道の昆蟲と自然-

北海道の昆虫の写真を中心に、身近な生き物や自然を紹介しています。

ネグロクサアブ

2007年06月21日 | ハエ目

ネグロクサアブ[Coenomyia basalis](ハエ目クサアブ科)★★★(写真は♀)

写真の個体は♀。体長は20㎜前後。
見ての通り、随分とメタボなアブだ。
頭部の小ささと、腹部側面の乳白色の紋様が、ぽっちゃり感をよりかもし出している。
多分、誰もが初めて見つけた時、「なんなんだ?」と不思議に思うはず・・・。

日本全土に分布するが、環境省RDB(情報不足)や、
地方RDB(群馬、京都、愛媛など)のリストに選出されている。

札幌周辺では郊外の林地から山地にかけて、6月中~下旬に見かける。
個人的には毎年2~3回見る機会があるが、♂(黒褐色に灰白色の毛)は簡単に見つけることができない珍しい虫である。


この虫を見るたびに、自分のお腹も気になる私は、
今話題のビリーズブートキャンプに挑戦したほうが良いのであろうか?









先週のカミキリ

2007年06月17日 | カミキリムシ科
今日は、諸般の事情で撮影&採集はお休みしました。


そこで、先週見られた、その他のカミキリをまとめてみました。


●6月11日


ヘリグロベニカミキリ[Purpuricennus spectabilis]★★

今年は多いのでしょうか?各地で良く目にします。



ヤツボシハナカミキリ[Leptura mimica]★

夏場の花の常連さんです。いざ出陣!



●6月13日


ミズキの花です。スウィープしてみました。



テツイロハナカミキリ[Encyclops olivacea]★★★

カミキリ集める前は1度しか目にしてなかったのですが、1本のミズキからたくさん採れるもんですね。



ミヤマルリハナカミキリ[Kanekoa azumensis]★★★

自己初です



フタコブルリハナカミキリ[Stenocorus caeruleipennis]★★★

今まで自分が採ったフタコブルリの中で最も大きいです。
ノギスで測ったところ翅端まで26.0㎜。でっぱったお腹を含めると27.0㎜あります。



マツシタトラカミキリ[Anaglyptus matsushitai]★★

ミズキのスウィープでも得られましたが、コイツは道端の草の上にジッとしていました。


●6月14日



オオマルクビヒラタカミキリ[Asemum striatum]★

頭を下にして、お尻を浮かせるポーズはどんな意味があるのでしょうか?



ドイカミキリ[Mimectatina divaricata divaricata]★★

湿地の草の上でジッとしていました。



ケマダラカミキリ[Agapanthia daurica daurica]★★

地域によっては飽きるほどいます。



最後におまけ?


不明ハムシ?

これがコニシケブカかな?自信ないです。

検索図鑑で調べましたが難しいです。

窓を開けて駐車していたら、舞い降りてきました。

体長4.5㎜。全体、黄褐色。触角と口器が褐色です。

なんだろう?


今日はここまで。

次回の更新は木曜日になります。

でわでわ。

疲れました・・・

2007年06月16日 | カミキリムシ科
今日はオサムシ狙いで道南の某山に登ってきました。

今回は車で林道を詰めした訳ではなく、ちゃんと登山道を歩いてきましたよ。

本来、登山は大嫌いなのですが、昨年果せなかった目的の為。

現在、寝不足と疲労感一杯の中、なんとかPCに向かっております・・・。





山頂からの眺めは最高でした。西に日本海、東に太平洋。

登山家の気持ちが判らないでもない気になりました。

360°のパノラマは2時間半の登りの疲れを少し和らげてくれました。

山頂付近は森林限界を超え、ほとんど樹木がありません。

代わりに青い花が咲き誇ってました。



チシマフウロ[Geranium erianthum]



フウロソウといえば・・・。

探してみましょう。




むむむ!



やっぱり!



トホシハナカミキリ

こういう環境の中で見るトホシは格別です

道南の一部の山で見られるという「トホシの黒化個体」らしきものここでは見られませんでした。



今回はkarataka君が同行してくれました。お疲れ様でした。




今日のおまけ



アカクビナガハムシ[Lilioceris subpolita ]★★★
北海道では南部に分布。少ない。

山から下りてくると、ズボンの中がモゾモゾとした。
ダニだ!と思ったら、あらビックリ。
ハムシとしては大きく、鮮やかな赤が素晴らしい!採集は2度目です。
図鑑類の分布記述では「北海道」が抜けているものが多い。
ちゃんと北海道にも生息していますよ



エゾカッコイイ?

2007年06月15日 | カミキリムシ科
11日(月)、仕事先へ移動途中、初めて寄ってみました。


ポイントが判らず、右往左往しながらやっと見つけた良さげな場所。



十勝地方の某河原。


はたして念願のトラはいるのか?



点在する流木の塊。


そーっと近づき、姿勢を低くし、右から左へ視線を移すと・・・



で、でた~!



君の名は・・・



オクエゾトラカミキリ[Xylotrechus adspersus]★★★★(特)

道内に局所的に分布。
それほど「奥」に行かなくても、流木が流れ着く中流域の広い河原がポイントみたい。
流木の種類は河畔に生育するカワヤナギ、ケショウヤナギ、ドロノキなどと思われます。今回は樹皮が剥がれ落ちている流木に集まっていたようなので樹種の特定はできなかったけど、ケショウヤナギっぽい感じがします。


河原に着いて10分後に遭遇。時間が無い中での採集なのに、自分なりに良くやったと思います
う~ん、AM3時に札幌出て来た甲斐がありました
縞模様のトラを見慣れているせいか、少し違和感があります。
第一印象は某ドーナツ店の『ココナツチョコレート』です
でも、意外と太くて思っていたより大きく感じました。


その後も、


石の上や・・・



こんな感じの流木などでポツポツ見つかりました。


そうそう、長靴では川は渡れないので釣りで使う胴長があれば便利です。


結果、AM8:00~9:30の間で5頭採集。
この後、眠気を振り払って、仕事先へと急ぐのでした・・・。



今日のおまけ


ここの河川敷周辺には、


ニワハンミョウ[Cicindela japana]★★
が、たくさん居た。全国的には普通種とのことだが、
札幌周辺ではお目にかかったことがないです。



黒くて紋の太い個体もたくさん現れて、結構嬉しかったです。


いつもの場所

2007年06月10日 | 採集記・撮影記
よさこいソーラン祭の喧騒を逃れ、近場の土場に行って来ました。




なんだか細かい虫がいろいろいます。
とりあえずカミキリ様優先で・・・




ゴマフカミキリ[Mesosa japonica]★



アトモンサビカミキリ[Pterolophia granulata]★



アカネカミキリ[Phymatodes maaki viarius]★


他にはカエデヒゲナガコバネカミキリ、オオマルクビヒラタカミキリ、シロオビチビヒラタカミキリなど。

レギュラーメンバーが戻ってきましたね



それと、付近では・・・


ルリハムシ[Linaeidea aenea]★



モイワサナエ[Davidius moiwanus moiwanus]★


他にクジャクチョウ、ベニシジミ、アオハナムグリ、ヒゲナガゾウムシ類など。
珍しいものはいなかったです。

そろそろエゾ格好イイ!虫を見つけなくては・・・。


ではまた、金曜日に会いましょう!