キキリ・キキリ・キキリ

-北海道の昆蟲と自然-

北海道の昆虫の写真を中心に、身近な生き物や自然を紹介しています。

暑い日の思い出 2

2007年08月18日 | カミキリムシ科
この夏、7月はトホシ、ヤナギトラ以外に初めて撮影に成功したカミキリが何種類かあり撮影は順調であったように思う。
しかし8月入ると、台風接近後、天気が崩れエゾ梅雨状態。憧れのカミキリ達になかなか会えない悶々とした日々が続く。
因みに8月以降狙っていたカミキリはオオトラ、トラフ、オオアオ、ギガン、道南でハスオビヒゲナガ、ニイジマトラ、ブドウトラ、セミスジコブヒゲ、コブスジサビ・・・など。

8月の中旬に入り、夢もほぼ消えかかったので、お盆期間は家の用事を優先。
お墓参りや子供の自由研究目的の化石採りの手伝いなどに徹し、自分一人での単独行動は慎んだ。
でも、虫の知らせとでも云うのか、何かソワソワした感覚があり昨年から気になっていた木を子供達と見に行ってみた。
その予感は的中し、3年間探し続けたカミキリが一度に4頭、気になる木の樹皮を闊歩していたのを目撃した。



トラフカミキリ[Xylotrechus chinensis]★★★







気になる木とはヤマグワ。
ヤマグワなんて何処にでもあるじゃん!・・・と、思われがちだが、
彼らが好む大木で衰弱気味のヤマグワなんか滅多に見ない。大抵は3~4mの細い木が多い。
もともと北海道には桑畑なんてものが無いから、得難いカミキリの一つであるように思う。


トラフカミキリはその昔、トラカミキリ、ハチカミキリなどと呼ばれていたようだ。
見ての通り、スズメバチに擬態した姿は「カッコイイ!」としか云いようが無い。
しかも、自己開拓で近所の森で見つけたのだから、これは気分が良い。

チョッとしょぼいが、この夏、最も印象に残ったカミキリとなった。