キキリ・キキリ・キキリ

-北海道の昆蟲と自然-

北海道の昆虫の写真を中心に、身近な生き物や自然を紹介しています。

雨中採集

2006年07月18日 | 採集記・撮影記
毎年、7月の3連休は道南でクワガタ採集が恒例行事だったが、
今年はキャンプが入り、個人的には残念であった。


3連休の最終日、札幌は雨の予報。
けど、折角の休みだし、ウサ晴らしに雨中採集を決行した。



― 石狩支庁 某林道 ― 




来てみたものの、現地も雨である。
林道脇にはオニシモツケの花が咲き誇っているが、もちろんハナカミキリは飛来していない。ハナアブすら極少である。
悪条件の中で採れたカミキリといえば・・・



ナカジロサビカミキリ[Pterolophia jugosa ]★
各種広葉樹。



エゾサビカミキリ[Pterolophia tsurugiana]★
各種広葉樹。

これ以上、何も書くことがない・・・
心機一転、ヒメオオを狙ってみる。



移動・移動・移動(約30分)



3年前まで、ヒメオオ採集に何度も訪れている地域に来てみた。
しかし、2年前の台風の影響による風倒木処理がいまだに終わってなく、入れる林道が限られる。
唯一入れた林道へ奥に車を進めると、景色は一変していた。



「なんだこれは!・・・。うそだろ?」

この場所だけじゃなく、あらゆる場所で森が消えていた。
良く使う表現で、「東京ドーム○個分の・・・」などと言うが、少なく見積もっても、100個分以上?
いや、想像できない程の面積の森が消失している。
恐らく、植林されたトドマツやカラマツなどの針葉樹がことごとく倒れ、
かつ、倒木搬出時に邪魔になった木は全て切り出したと思われる。

自然の凄まじさを思い知ったと同時に、自分が生きている間に今までの景色に戻ることはないだろうと思うと、とても悲しい


何本かの林道支線を入り、ヒメオオを3頭得ることが出来た。
ヒメオオマイポイントはまだ健在であった。

しかし、ジトジトと降る雨は一向に止む気配がない。
「今日はキャンプの疲れを取った方が良かったかな?」
思考がネガティブになっていく。

尾根上にでると、西の空に晴れ間が見える。
とにかく雨が降ってない場所に行かないと・・・。



移動・移動・移動(約40分)



所変われば天気も変わる。
適当に、環境の良さそうな場所に車を停める。
ぱっと見、カミキリは居ないが虫は動いている。



キタクロオサムシ[Carabus albrechti albrechti]★★
主に石狩低地帯以西の広葉樹林に分布する。



シロオビナカボソタマムシ[Coroebus quadriundulatus]★
キイチゴ等につく。最も見つけやすい玉虫。



ミヤマオビオオキノコムシ[Episcapha gorhami]★★
倒木や立ち枯れの菌類を食べる。



オオカバイロコメツキ[Ectinus dahuricus persimilis]★
カバイロコメツキより二周り程大きい。山野に普通。



ドロハマキチョッキリ[Byctiscus puberulus]★★
普通に見られる綺麗なオトシブミ。



あ~、目ぼしいものがいない。オオイチモンジくらいは見たかったが・・・。
雨の日は外出しない方が得みたい。
この日の採集はこれで終了とした。





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