ニュージーランド移住記録:日記「さいらん日和」

2004年に香港からニュージーランドに移住した西蘭(さいらん)一家。子育て終了、仕事もリタイア。好きに生きる記録です。

4年ぶりの買い物モード

2008-08-01 | 経済・政治・社会
かれこれ1年前、
NZは「買い物地獄」
ココで断言していたワタクシ´ー`ゞ

国が小さく、大国と呼ばれる国に比べ、経済規模も所得も小さく、流通・小売りはちょー非効率。それが価格に転嫁され消費者が負わなくてはいけない上に、企業数が少ない分競争原理も働かず、12.5%の消費税も乗っかってくるので、移住後しばらくの間は、
「こっ、こんなモノがこんな値段っ???」
と目を剥くことしきりでした。(今でもけっこうありますがー。ー;;)

コンテナ1基分しか買わない業者と30基分買う業者がいれば、後者の方が単価を安く抑えられるのは当然でしょう。NZは人口から考えて(日本の約30分の1)、なにを買うにも立場は前者のはずで、輸入品はなんでも高いわけです。(しかもどこからも遠いし)

しかし、4月ぐらいから西蘭家は買い物モードに入ってます。
その頃に離れが完成し、ベッドだカーテンだと必要なものができたこともありますが、一番の要因はバーゲンです。

それも、「安かろうワルくても文句なかろう」の安売りチェーンが、
2割3割は当たりまえ!
と年がら年中やっていたバーゲンとは違って、
デパートが5割引き
と言い出したのですから、これは行くでしょう?

いくら利幅の厚いデパートといえども、目玉商品だけでなく、
ほとんどのリネン、キッチンアイテム、衣料を5割引きにしたら、
これはもう間違いなく赤字覚悟で売っているはず。
つまり、売れば売るほど損が出る。それでも売るって?






現金回収です。 


在庫を山積みにしていても1銭も入って来ませんし、顧客の足も遠のくってものです。それでも人件費や賃貸料などの固定費は払い続けるしかありません。もちろん、商品を買い付ける資金も必要になります。なので仕入れ値に対して損が出ても、在庫を圧縮しキャッシュフローを確保しなくてはならないのです。

個人の生活でも同じでしょう。いくら家の中にモノが溢れていても、それまであった現金収入が途絶えたら不安ではないですか?

こうなったら椅子取りゲームです。
景気の悪化とともに消費者の財布のヒモはギューっと固くなっているので、それを開かせるには2割3割では足りないのです。しかも、リネンもキッチンアイテムも、一度買ったらしばらくは買い替え需要がないようなものばかり。ファッション性の高い衣類に至っては売れ残った日には・・・><;;;

数の限られた「顧客(需要)」という「椅子」を奪い合い、うかうかしていたら最後は立ち尽くすしかない過酷なゲーム。落ち始めた景気は時として、人の想像力など軽く超えるほど残酷になります。

小売業者には残酷物語でも、消費者には「待ってました!」の
買い手市場の到来!!!
こんな日を移住以来待っていた西蘭家。4年目にして初めてデパートでお買い物中です´ー`A 移住直後に量販店でとりあえず買っていたようなものが次々とダメになってきていたところでもあり、いろいろ買い替え中。(ひつこいですが、も、ね。ぷぷぷ´m`)

デパートでも5割引きとなると、さすがに量販店と値段がどっこいどっこい。モノによっては逆転していたりで(こういうときは薄利多売の店は案外激安にならないもの)、品質と価格の格差を考えると、
買い物地獄が買い物天国に急浮上中な勢いです。

「日本で三越や高島屋が5割引きなんてやったら人が殺到して死人が出るよね~」とついボソボソ話してしまう、閑散とした店内 ↓↓↓
(こっそり撮影しちゃいましたが元々人影ナシ。まっ、平日でしたが)

このデパートは一時6割引もやっていて、経営判断としては正しいと思います。もう1社のデパートはやっと「1日だけのワンデーセール」で4ヶ月遅れでバーゲンに参戦。実質2社しかデパートのないNZ、今後の成り行きを見守りたいと思います。量販店の1社は現在身売り中。もう1社は8割減益見通し(((@@)))

(目抜き通りでも移転セール、閉店セールが目立ってきました。すでに空室になっている路面店も増えてきて、視覚的にも不況度が高まっているオークランドです→)